逢沢一郎の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○逢沢委員 先生方、おはようございます。自由民主党選挙制度調査会長、逢沢一郎でございます。
 私は、自由民主党を代表いたしまして、選挙運動等に関する課題につきまして、現行公選法における選挙運動規制の見直しの方向性及び具体的な見直し事項に関し、意見の表明をさせていただきます。
 まず、我が党が考えます選挙運動規制の見直しの方向性について申し上げます。
 選挙運動などについて全面的な自由化を仮に認めた場合、お金がかかる選挙につながる、お金のある候補者が大量の文書や自動車等を使用することとなり、選挙の公正を害する、また、平常時から選挙運動的な活動が絶えず行われ、生活の平穏、美観が害されるなどの弊害も大きくなることも事実であろうかと思います。
 したがいまして、お金がかかるなどの弊害を除去するため、言い換えますと、選挙の公正を確保するために必要な規制は存置するものの、選挙運動、政治活動に関する規制は原則自由化する方向で見直す必要があると考えております。
 また、選挙関係法規を明確化する方向で見直すことも重要であり、存置せざるを得ない規制につきましては、有権者や候補者に分かりやすい、単純な規制に見直すべきであると考えております。
 原則自由化、規制の明確化及び社会経済情勢の変化等への対応が、選挙運動規制の見直しの方向性であると考えます。
 次に、以上の選挙運動規制の見直しの方向性を踏まえ、我が党において、選挙運動規制をめぐって議論をいたしております具体的な見直し事項について説明をいたします。
 一点目は、郵便投票の対象範囲の拡大でございます。
 郵便投票の対象となる要介護者の範囲につきましては、現在、御承知のように、要介護五とされておりますけれども、従前より、都道府県選管連合会や市区選管連合会等の現場からは、その拡大の要望が出されております。また、平成二十九年六月には、総務省の投票環境の向上方策等に関する研究会におきまして、要介護四及び三の方々に対象範囲を拡大することが適切であるとの報告書も出されております。
 こうした状況を受けまして、我が党は、郵便投票の対象者について、有権者の選挙権行使の機会をできる限り確保する観点から、また、本格的な高齢化が進展している中で、特に在宅介護の方々の投票機会を確保するため、その範囲を拡大し、要介護四及び三の方々を郵便投票対象者とする法律案を公明党の先生方と一緒に取りまとめております。是非、御賛同賜りますようにお願いを申し上げます。
 二点目は、在外の日本国民のインターネット投票についてでございます。
 総務省においては、在外ネット投票のシステムのプロトタイプを構築し、令和二年と三年にかけまして、投開票、登録の実証実験を実施し、検証を重ねる一方、二重投票の防止や投票の秘密保持、システムのセキュリティー対策等の論点について検討を進めていただいております。
 我が党は、在外の選挙人の投票しやすい環境を整備する観点から、在外ネット投票は喫緊の課題であると認識しており、検討の段階から実行の段階に進むべきだと考えております。早期に法整備に取り組むべきだと主張をいたします。
 三点目は、選挙運動用ビラの証紙の貼付についてであります。
 我が党では、ビラの証紙貼付作業に係る負担が極めて大きいとの指摘を受け、ハンドラベラーの活用、ナンバリング印刷への変更を検討いたしましたけれども、有効な方策は見出せなかったのが実情でございます。
 また、枚数規制の廃止についても検討いたしましたけれども、大量頒布する候補者陣営が現れるのではないか、枚数制限を廃止する選挙の範囲や他の選挙運動に係る数量規制の緩和の必要性などの議論も必要とのことから、引き続き検討をすることといたしております。
 四点目は、落選運動の規制についてでございます。
 近年の国政選挙の現場において、個人の立場から、特定の候補者の当選ではなく落選をさせる目的で、その候補者の政策や資質などを批判するビラを頒布するなどの行為が行われております。
 我が党は、このような行為は厳格な選挙運動規制のいわば脱法的な行為であり、これを放置すれば選挙の自由公正が阻害されるおそれがあると懸念をしており、このような個人による落選運動について新たな規制を加える必要があると考えております。
 五点目は、電子メールを使用した選挙運動についてでございます。
 現行法上、電子メールを使用した選挙運動につきましては、候補者、政党、確認団体以外のものは使用することができないこととなっております。
 そこで、法律に見直し規定があることを踏まえ、電子メールの送信状況等に鑑み、送信主体、方法の在り方について検討すべきであると考えております。具体的には、一般有権者や団体等にまで拡大するのか、現行のように相手の同意を得るのか、よく吟味する必要があると思います。
 また、現行法上、何人も、選挙運動用自動車の上においては、SNSで動画等を作成し送信するような選挙運動を行うことはできないこととなっていますけれども、この点も、実態を踏まえ、検討すべきであると考えております。
 六点目は、候補者の選挙運動用ポスターの規格についてであります。
 候補者の選挙運動用ポスターの規格につきましては、現行法上、衆議院小選挙区、参議院選挙区及び都道府県知事の選挙において、公職の候補者が公営掲示場に掲示することができる選挙運動用ポスターは四十二センチメートル掛ける四十センチメートル以内、このうち四十二センチメートル掛ける十センチメートルは個人演説会告知用ポスターとされている一方、参議院名簿登載者、都道府県議会議員や市町村の選挙における選挙運動ポスターは四十二センチメートル掛ける三十センチメートル以内とされ、規格が異なっているのが現状でございます。
 そこで、候補者個人の選挙運動用ポスターの規格を、個人演説会の告知の記載の有無にかかわらず、四十二センチメートル掛ける四十センチメートル以内に統一をし、これに伴い、個人演説会告知用ポスターを廃止するようにすべきだと考えております。
 七点目は、選挙運動用自動車の規格制限の緩和及び簡素化等についてでございます。
 候補者が使用いたします選挙運動用自動車につきましては、現行法上、複雑な車種制限、構造制限があり、時代に合ったものとなっていないため、規制の緩和と簡素化を図る観点から、その規格を、全ての選挙について、乗用定員十人以下で、車両総重量五トン未満の自動車とすべきだと考えます。
 また、選挙運動用自動車また船舶に取り付けて使用することができる文書図画についても、現行法上、ポスター、立札、看板、ちょうちんの類の規格の制限が設けられておりますけれども、その規格を撤廃すべきだと考えております。ただし、ネオンサイン、電光表示などの映写の類いを掲示することは、引き続き禁止すべきとの立場でございます。
 八点目は、投票所内での投票用紙の写真撮影の禁止についてでございます。
 投票人による投票所内での写真撮影は、現行法上、これを禁止する規定は設けられておりません。近年、投票所内におけるSNSによる写真撮影、動画配信が見受けられますが、我が党は、選挙人の自由な意思表明を考えたとき、投票が平穏な環境の下で行われる必要があると認識しており、投票所の秩序維持の観点からも、写真撮影の禁止を条文上明確にすべきだと考えます。
 その他、被選挙権年齢の引下げを始め、投票所への移動支援の取組、移動期日前投票所の活用、投票時間の変更や投票済証交付の扱いなどの課題も我が党の選挙制度調査会において議題になっており、検討を続けてまいることをつけ加えさせていただきます。
 以上、具体的な見直しの事項について述べましたが、これ以外にも多くの課題があると思われます。我が党は、さきに述べました見直しの方向性、つまり、原則自由化、規制の明確化、また、社会経済情勢の変化への対応などに沿って、具体的な見直し案を可能な限り取りまとめることができるよう、他の会派の先生方の意見もお聞きさせていただきつつ、建設的に取り組んでまいりたいと思います。
 意見表明とさせていただきます。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 逢沢一郎

speaker_id: 4762

日付: 2022-12-07

院: 衆議院

会議名: 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会