中島克仁の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○中島克仁君 立憲民主・無所属の中島克仁です。
ただいま議題となりました、政府提出、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案、立憲民主党、日本維新の会提出、国民本位の新たな感染症対策樹立法案及び特定医薬品特別措置法案について、会派を代表して質問をいたします。(拍手)
新型コロナウイルス感染症第七波では、一日の感染者数や各波の累計感染者数、一日の死亡者数や各波の累計死亡者数が過去最高となりました。
さらに、警察庁によれば、令和四年八月に警察が取り扱ったコロナ陽性の御遺体のうち、自宅等で発見された方の数は八百七件と、過去最高だった令和四年二月の五百十二件を大きく上回りました。
私はこれまでも二度と自宅放置死を繰り返してはならないと何度も訴えてまいりましたが、第七波において、必要な方が医療につながらず自宅でお亡くなりになった人数が過去最高となった可能性が否定できない状況に、自分自身、無力を痛感いたします。
先日、大阪・河内長野市に赴き、日本維新の会の浦野靖人議員とともに、自宅放置死遺族会の高田かおり共同代表や、地域でコロナ医療に日々奮闘される水野宅郎医師、また、大阪、京都を中心にコロナ自宅療養者を独自に支援するため編成されたKISA2隊の守上佳樹医師とお会いし、これまでの取組、その状況などを聞かせていただきました。必要な方が必要なときに医療にアクセスできない、自宅放置死を起こさないために奮闘される方々とお会いをし、改めて、二度と自宅放置死を繰り返してはならないという強い思いを新たにしたところでございます。
岸田総理は、先日の所信表明演説で、緊急事態宣言等の行動制限を行わずに今年の夏を乗り切れたのはと発言をされましたが、一体、どこが乗り切れたのでしょうか。過去最悪の多くの犠牲、現場の混乱が生じているのに、政府は何もせず、ただ無策に立ちすくんでいただけではありませんか。
岸田総理、まず、国民の皆様、コロナ対応する医療者、重症化リスクの高い利用者の支援に当たる介護、障害福祉現場等に対して、第七波における政府の無策、そして大きな被害、混乱を生じさせたことを謝罪するべきです。岸田総理の見解を伺います。
我々立憲民主党は、今年の通常国会に、オミクロン・感染症対策支援法案など、第七波が訪れた際、必要な方が必要なときに確実に医療にアクセスでき、迅速に検査、治療が開始されるためのコロナ対策三法案を提出いたしました。否決されましたが、コロナ感染再拡大の際に自宅放置死を出さない、国民の命を守るための内容でありました。
そして、今議題となっている政府提出法案については、内容は我々が提出したオミクロン・感染症対策支援法案とほぼ同様、加えて、主な施行期日は令和六年四月一日であり、再来年まで施行されません。第八波が我が国を襲った際、また立ちすくむつもりですか。
この秋冬は、既に厚生労働省のアドバイザリーボード等で指摘されているように、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザ、さらにはRSウイルスなど、発熱などの症状を伴う感染症が同時に流行する危険が大いにあります。まずは目の前の秋冬の対策、国民の命と健康を守るための法整備が必要なのではないでしょうか。
ほぼ同様の内容であった我々の法案、自宅放置死をさせない提案を通常国会でなぜ受け入れなかったのか、理由をお尋ねするとともに、今回の政府提出法案の施行期日がなぜここまで遅いのか、岸田総理にお尋ねいたします。
この秋冬の同時流行に備えて対策を検討する新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースでは、驚きを禁じ得ない対策が示されております。
小学生以下の子供、妊婦、基礎疾患のある方、高齢者、この四つの類型のいずれにも当てはまらない方は、発熱等の症状が出た場合、新型コロナの検査キットを購入してコロナの感染の有無を調べ、陽性であれば登録して自宅療養、陰性であればオンライン診療等でインフルエンザの診断を受けるとされております。
すなわち、四つの類型に当てはまらない方は、発熱がひどく、体を動かすのも困難な状態であったとしても、まず新型コロナの検査を自力で行うことが求められ、直ちに医療にかかることができない仕組みではありませんか。
約二年半前の新型コロナの流行初期、厚生労働省は、三十七・五度以上の発熱が四日以上続いた場合と、受診の目安を示しました。この目安を保健所や医療機関、患者さんが忠実に守った結果、命を落とされた方もおられました。そして、この受診の目安を忠実に守ったことを、こういう誤解もありましたと、当時、また現在の加藤勝信厚生労働大臣が発言をされたのでした。
この秋冬、たとえ四つの類型のいずれにも当てはまらなくても、高熱など症状がひどい場合には直ちに医療にかかることが可能である、これは私の誤解でしょうか。岸田総理にお尋ねいたします。
このタスクフォースの対策には、東京都医師会の尾崎会長が記者会見で、同時流行が始まったからあの方針でやってくださいという話ではありませんと発言をされておられます。そうであるならば、政府が示した四類型に該当しない方の医療制限はどのような場合で発動するのか、具体的に数値を用いた基準を示すべきです。また地方自治体の判断任せでしょうか。岸田総理の見解を伺います。
四類型に該当しない方の多くは、保険料を支払い、国民皆保険を支えているにもかかわらず、この秋冬は、発熱等の症状があれば、直ちに医療機関にかかることができず、まずコロナの検査を要求されます。
このような仕組みで、日本医師会が殊更こだわるフリーアクセスは守られていると言えるのでしょうか。あるいは、財政審の建議にもあるように、このコロナ禍において我が国医療保険制度の金看板とされてきたフリーアクセスは肝腎なときに十分に機能しなかった、そのため、フリーアクセスをもはや政府は放棄したのでしょうか。岸田総理の見解を伺います。
続いて、政府提出法案とともに、立憲民主党、日本維新の会共同提出二法案について伺います。
さきの通常国会において、我が党は、薬事承認の重さを踏まえ、薬事承認手続とは異なる緊急使用許可制度の創設を提案いたしましたが、否決され、閣法の薬機法改正案が成立、緊急承認制度が設けられました。
しかし、その後の薬食審での議論等を見ると、緊急時、有事にはやはり薬事承認手続以外の医薬品を使用可能とする手続の必要性を痛感いたします。もし日本発の強力な感染症やバイオテロが発生した場合、国民の命と健康を守るために直ちに医薬品が必要となったとき、現行の緊急承認制度で対応できるのでしょうか。
薬事承認手続ではなく、医薬品に係る厚生労働大臣の指定制度を導入した理由について、法案提出者にお尋ねをいたします。
コロナワクチンについては、接種の積極派と消極派のように、国民や社会を分断する対立が目立ちます。これは、予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会等の情報公開の在り方など、情報発信や情報公開の問題が原因であり、改善するべきではないでしょうか。岸田総理及び法案提出者に伺います。
同じく、コロナ感染後の後遺症についても、当初は精神疾患であるとされるなど、医療従事者の中にも否定的な立場を取る方がおられました。後遺症に苦しむ患者と理解のない周辺の人々との間で分断が生じたようにも思われます。こうした後遺症についても積極的な情報公開と対策を講じるべきだと考えますが、岸田総理及び法案提出者に伺います。
感染症対策は、隔離など一定の人権制約を伴うものであります。感染症対策は、感染症の危険性に応じて迅速かつ適切に変化させるべきです。今後の変異の可能性を理由に、弱毒化した感染症を強力な人権制約を可能とする感染症類型にとどめるべきではありません。一方、警戒は怠らず、強毒性となったことが判明した場合には速やかに感染症類型を変更する、そうした柔軟性こそ必要なのではないでしょうか。
柔軟に感染症の位置づけを変更するよう検討する必要性について、新型コロナの類型を第七波収束後に見直すとしていた岸田総理及び法案提出者に伺います。
次に、かかりつけ医の制度化、日本版家庭医制度の必要性について伺います。
政府が進めるコロナ対策や感染症対策には随所にかかりつけ医が登場しますが、我が国において、かかりつけ医に法律上の定義は存在いたしません。かかりつけ医が一体どこにいるのか、何人いるのか、全く分からないのが我が国の状況です。
そして、このコロナ禍において、かかりつけ医だと思っていた医師に、あなたのかかりつけ医ではないとして、ワクチン接種や往診を断られたとの事案が多数発生をいたしました。
財政審の建議には、かかりつけ医機能の要件を法制上明確化、かかりつけ医として認定するなどの制度を設ける、事前登録、医療情報登録を促す仕組みを導入していくとされております。
コロナの教訓を生かし、平時での、少子高齢化、人生百年時代、疾病構造の大きな変化に対応する家庭医制度の創設に向けて、大きく踏み出すべきです。
本年五月二十五日の衆議院本会議で、我が党の重徳和彦議員の質問に、かかりつけ医について、岸田総理は、速やかに制度整備を進めてまいりますと答弁をされております。日本医師会の圧力に屈して骨抜き議論となるのか、総理のリーダーシップにより、国民に寄り添った医療制度改革に向け大きく前進するのか、勝負どころです。五月二十五日の答弁より踏み込んだ御答弁を御期待いたします。
改めて、かかりつけ医の制度化、日本版家庭医制度創設に向けた岸田総理の意気込み、決意を伺います。
立憲民主党と日本維新の会は、今回の共同提出の検討に際し、地域包括ケアシステムの中核として家庭医を位置づけ、平時は健康管理やプライマリーケア、有事には検査、往診、専門医療機関との入院調整に当たる仕組みを設ける必要性について認識を共有いたしました。今後、更に議論を深め、共同での法案提出に向けて検討を進めてまいります。
国民本位の医療提供体制構築のための、医療制度改革の本丸である日本版家庭医制度創設に向けた決意と覚悟を改めて表明いたします。
最後に、旧統一教会関連について質問いたします。
毎日新聞の二十二日、二十三日の世論調査によれば、旧統一教会に解散請求をすべきが八二%でした。速やかに質問権を行使し、年内に解散請求をすべきではないでしょうか。岸田総理にお尋ねいたします。
旧統一教会の被害に苦しみ、返金要求をしている大多数は御家族です。よって、被害者救済の法案には、家族などが献金の返金を請求できるように特別補助制度を盛り込むべきではないでしょうか。岸田総理にお尋ねいたします。
さらに、橋田達夫さんに対して、旧統一教会は、元奥様による反論の動画をテレビやホームページで公開しています。これは発言する被害者への悪質な口封じであり、旧統一教会に動画をホームページから削除するよう文化庁から指導するべきだと考えますが、岸田総理の明確な答弁を求めます。
山際大臣が事実上の更迭となりました。遅きに失した対応に国民の皆様の疑念はより一層高まっています。岸田総理の任命責任は重大です。これで幕引きなど到底あり得ないことを申し述べ、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕