谷公一の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(谷公一君) 中谷一馬議員の御質問にお答えします。
 まず、マネロン事犯の検挙件数が過去最高を記録したこと等に対する受け止め方とその対策について御質問をいただきました。
 マネーロンダリング対策は、国民生活の安全と平穏や経済活動の健全な発展の観点から、これを国際的な協調の下で推進していくことは重要であると考えているところでございます。御指摘のとおり、令和三年中のマネロン事犯の検挙件数は六百三十二件と過去最高となっているなど、マネロン対策の重要性はこれまで以上に高まっているものと認識しております。
 そのため、政府としては、昨年八月、マネロン対策等の関係省庁で構成されるマネロン・テロ資金供与・拡散金融対策政策会議を設置し、本年五月にはマネロン・テロ資金供与・拡散金融対策の推進に関する基本方針を策定するなど、関係省庁間で緊密に連携して、精力的にマネロン対策の強化に取り組んでおります。
 今後も、今申し上げた基本方針等に基づき、関係省庁が一体となって、マネロン対策の一層の向上に取り組んでまいります。
 次に、第五次審査では通常フォローアップ国を目指す考えを持っているか、また、今回の改正法の施行により通常フォローアップ国に引き上げられる見通しがあるかについて御質問いただきました。
 御審議いただくFATF勧告対応法案は、FATFから勧告された事項のうち、法改正を要する事項を盛り込んだものです。
 法律改正を要しない事項についても、政府は、マネロン等対策のための政策会議の設置や行動計画を公表するなど、関係省庁で緊密に連携し、精力的に取り組んでいるところです。
 これらの取組を着実に進め、日本のマネロン等対策を抜本的に強化することにより、第四次審査のフォローアップにおいて相応の評価が得られるものと期待するとともに、今後とも、政府一丸となって、将来の第五次審査に向けてマネロン等対策に取り組んでまいります。
 次に、法案成立後のマネロン対策等のための組織体制について御質問いただきました。
 マネロン対策等については、法案成立後も引き続き、社会情勢等の変化に応じて強化を図っていく必要があります。そのため、政府としては、昨年八月、マネロン等対策の関係省庁で構成される政策会議を設置し、本年五月にはマネロン・テロ資金供与・拡散金融対策の推進に関する基本方針を策定するなど、関係省庁間で緊密に連携して、精力的にマネロン等対策の強化に取り組んでいるところです。
 こうした政策会議の枠組みを活用し、政府一丸となって、マネロン対策等を推進します。
 我が国のマネロン対策等に関し、将来的に法律を一本化することについて御質問いただきました。
 今回改正する法案については、改正の趣旨、目的が一つであり、相互に関連して一つの体系を形作っていると認められることから一括法としており、本法案によって統一性のある形で施策を展開することが可能と考えております。マネロン対策等に当たっては、引き続き、政府一丸となって取り組んでまいります。
 NPOに関する取組により勧告の評価が改善される見通しがあるかについて御質問いただきました。
 NPOについては、テロ資金供与に悪用されるリスクについて適切に評価を行い、リスクベースでモニタリングを実施するとともに、高リスク地域で事業を実施するNPOの活動の健全性が維持されるよう、テロ資金供与リスクとテロ資金供与対策の好事例に関する周知を行うこととしております。
 このような取組を着実に進めていることについて、FATFから相応の評価を得られるよう、関係省庁が一体となって、FATFに対する適切な説明を尽くしてまいります。
 NPOの悪用防止について御質問いただきました。
 昨年八月のFATFの対日審査報告書において、関連法令の改正は求められていないものの、NPOのリスク評価を実施し、リスクベースアプローチによりモニタリングを実施すること等が求められたところです。
 これを受けて、関係府省において、NPOのテロ資金供与リスクに関する文書を取りまとめ、全国の所轄庁等へ通知することなどにより、モニタリング等を進めるとともに、テロ資金供与への悪用を防止するための周知資料等を作成し、全国のNPOへの注意喚起を行うなどの取組を行ったところです。
 関係府省等においては、引き続きモニタリングを行うとともに、必要に応じて各関係法令等に定める権限を適切に行使することなどにより、NPOに係る対応を進めてまいります。
 次に、ウェブ3エコシステムの健全な発展について御質問いただきました。
 政府としては、新たなデジタルサービスを我が国の経済成長につなげるべく、骨太の方針やデジタル社会の実現に向けた重点計画において、政府一体となって、ウェブ3の推進に向けた環境整備に取り組むこととしております。
 それを受け、本年九月、デジタル庁にWeb3・0研究会が設置され、ウェブ3により実現を目指す経済、産業、社会の姿につき、更なる検討が行われています。
 本研究会では、ウェブ3エコシステムの健全な発展に向けて、例えば、実際にDAOと呼ばれる分散型自律組織を組成し、利用体験を共有しながらその可能性と課題を把握した上で、必要な対応について議論すべき、エンジニアの育成の観点から、ウェブ3に関するタイムリーで正確な情報を提供する場を設けるべきといった御意見がありました。こうした御意見を踏まえ、今後、年末までに議論が取りまとめられる予定です。
 政府としては、本研究会での取りまとめを踏まえながら、技術の進展等に応じ、スピード感を持って、ウェブ3推進に向けた環境整備を進めてまいります。
 必要な規制を導入する上での事業者負担の増加に関し、事業者側へのサポートの必要性について御質問いただきました。
 今般のFATF勧告対応法案においては、マネロン対策等の強化の観点から、必要な規制を導入する上で、暗号資産交換業者に対するトラベルルールの導入など、新たな事業者負担が生じるものが含まれております。そのためにベンチャー企業等に大きな混乱が生じるものとは承知しておりませんが、事業者負担の状況については、関係省庁と連携して、注視してまいります。
 いわゆるステーブルコインの実態について御質問いただきました。
 いわゆるステーブルコインについては、本年六月に成立した改正資金決済法において電子決済手段等として規定され、その仲介業者に対して規制が導入されることになりますが、現時点で同法は未施行であり、登録等を受けて取り扱う国内事業者は存在しないことから、マネロン等の手段として利用されている実態に関する公的な統計等は存在していません。
 いわゆるステーブルコインの取引について御質問いただきました。
 いわゆるステーブルコインに関しては、本年六月に成立した改正資金決済法において、いわゆるステーブルコインのうち、法定通貨の価値と連動した価格、例えば一コイン一円のように発行され、発行価格と同額で償還することを約するもの等を電子決済手段等として規制対象としています。
 こうしたものは、銀行、資金移動業者等が発行する既存のデジタルマネーと同様に、送金・決済手段として社会で幅広く使用されることが想定されます。
 今般の法律案では、電子決済手段に関する取引を資本取引とみなす旨規定し、当該取引に際して主務大臣の許可を受ける義務を課すことができるようにすることにより、制裁対象者から第三者へ電子決済手段を移転する取引も規制対象に追加し、銀行等や暗号資産交換業者と同様に、電子決済手段を取り扱う業者に対しても、制裁対象者に係る移転でないことを事前に確認する義務を課すこととしています。
 最後に、北朝鮮による不法な資金調達の阻止や、経済制裁や法執行機関による措置の実効性確保について御質問いただきました。
 北朝鮮による不法な資金調達を阻止し、経済制裁や法執行機関による制裁措置の実効性を確保していくことは、我が国にとって喫緊の課題です。
 こうした認識の下、御審議いただいているFATF勧告対応法案においては、ステーブルコインに対する資産凍結を強化するとともに、暗号資産交換業者等に対し、資産凍結の実効性確保のため必要な体制を確保する義務を課すこととしております。また、暗号資産取引の追跡可能性を高める観点から、暗号資産交換業者に対し、暗号資産の移転に係る通知義務を課すこととしております。
 引き続き、北朝鮮の不法な資金調達活動の抑止等に努めてまいります。(拍手)
    〔国務大臣鈴木俊一君登壇〕

発言情報

speech_id: 121005254X00720221108_011

発言者: 谷公一

speaker_id: 2433

日付: 2022-11-08

院: 衆議院

会議名: 本会議