漆間譲司の発言 (本会議)

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○漆間譲司君 日本維新の会の漆間譲司です。
 会派を代表して質問いたします。(拍手)
 まず、消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律案についてお尋ねします。
 平成三十年に消費者契約法が改正され、霊感商法等に関して契約を取り消せるようになりましたが、その後、実態として、この条文が適用されて取消しが行われることはありませんでした。
 総理大臣にお聞きします。今般の消費者契約法改正により実効性が高まり、本法適用による取消し件数は増えると考えていますか。
 今般の改正では、取消権の行使期間を追認できるときから三年、契約締結から十年と、各々一年、五年から延長をしています。個人と個人の契約のルールを定める民法の二十年の規定よりは短くするという考えは一定理解できますが、旧統一教会におけるマインドコントロールの特殊性を勘案すれば、可能な限り長い期間を担保しておく必要があると考えます。
 今回、例えば十五年ではなく十年とした根拠について、河野大臣にお尋ねします。
 次に、法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案について質問いたします。
 元々、政府は本法案を今国会に提出することには後ろ向きでしたが、十一月七日、総理が新法を今国会に提出すると英断され、本日、いよいよ審議入りする運びとなりました。改めて、総理が本法案を今国会に提出すると英断された理由を伺います。
 我が党が立憲民主党と共同で法案を提出した十月十七日の翌々日、与野党四党で与野党協議会を設置することで合意がなされ、その後、九回にわたって真剣な議論がなされてきました。
 今日法案が審議入りしたのは我々が法案を提出したことが大きな契機となったと考えますが、総理の認識を伺います。
 総理は、新法の議論において、被害に遭われた方を救済しなければならない、そして再発を防がなければならないと国会で発言されていますが、まさに我々も同じ思いです。この法案は、旧統一教会だけではなく全ての法人等、つまり、適正に運営されている宗教団体やNPO法人等を始め広く団体一般も対象になり得ることや、憲法上の信教の自由や財産権や自己決定権などの制約があることも十分理解した上で、今、社会的に許容されない悪質な勧誘行為を禁止することとのバランスの中で、ぎりぎりの議論をしていると認識しています。
 そこで、総理にお伺いしますが、この新法では、総理のおっしゃる、これまで被害に遭われた方を救済するということに対してはどのような手当てがなされているのでしょうか。
 これまでの与野党協議会や幹事長会談での議論などを経て、我々の懸念や要望を幾つか取り入れていただいたことに対し、与党の実務者を始め、省庁の皆様の御努力、御尽力には感謝を申し上げたいと思います。
 しかしながら、まだまだ残された課題は多く、被害者の方や被害者弁護団の皆さんを始め、国民が百点をつけてくださる法案とはならないかもしれませんが、我々日本維新の会は、何とか合格点をいただけるよう、最後の最後まで汗をかきたいと考えています。
 より実効性を高めるための知恵を最後の最後まで出し合って、少しでもよりよい法律にしていくことについて、総理には、担当大臣に任せるだけではなく、さきの英断と同じように自らが先頭に立ってリーダーシップを発揮されることを期待していますが、総理の決意、覚悟をお伺いいたします。
 さきの予算委員会でも、法案の文言の解釈をめぐって多くの時間が費やされてきています。本法案は行政措置も規定されていることから、運用に当たっては、行政庁自身が解釈に係る基準を持たなければなりません。
 総理も、さきの参議院予算委員会において、我が党の高木かおり議員の質問に答えて、法案が成立した際には、条文の解釈の明文化を図るなどにより、更に利用しやすく実効性のある制度とする努力を続け、結果として被害者救済という成果につながる、こうした取組を万全を尽くして進めていきたいと答弁されました。
 解釈基準は、通達やQアンドA、逐条解説などでしっかりと示されなければならないと考えますが、多くの方が抱いている不安や懸念を払拭する意味でも、できるだけ早期に示されるべきであります。所管官庁としてどのようなロードマップを描いているのか、河野大臣にお尋ねします。
 以下、法案の各条文について、少し細かくなりますが、質問いたします。
 法案で定める法人等には、法人の役職員等に関する寄附も含まれますか。旧統一教会においては、教区長といった役職者のみならず、アベルと呼ばれる、役職者ではないものの地域のリーダーのような人に寄附する事例も多いと聞いていますが、こうした場合には適用されますか。適用されるということであれば、疑義を生じさせないためにも条文にしっかりと書き込む方がよいと考えますが、河野大臣の見解をお尋ねします。
 政府案では、寄附の勧誘に当たっての配慮義務として、自由意思の抑圧状態、配偶者、親族の生活の維持、寄附の使途の誤認についての規定を設けましたが、ここには行政措置や刑事罰が適用されないこととなっています。政府は、この規定によって民法での不法行為として訴えやすくなる、あるいは、家族等が行政に情報提供を行うことによって悪質な勧誘の抑止につながると説明されています。しかしながら、その説明を聞くと、逆に、宗教法人がこの規定を逆手に取って、刑事罰がない民法の不法行為の方に流れてしまうということにならないかが懸念されます。
 そうしたことを考えれば、やはり本法での実効性を持たせるためには、配慮義務規定を禁止行為に格上げする、あるいは、配慮義務に従わない場合は何らかの行政処分や刑事罰を科せるように手当てしておくことが必要と考えますが、総理の見解をお尋ねします。
 第四条にある寄附の勧誘に際しに関して、総理は、衆議院予算委員会において、入信当初だけでなく、その後の献金についても当てはまると考えております、寄附の勧誘をする際にと記載しているのは、法人が当該寄附の勧誘を行う場合に、個人と接触してからその個人が寄附を行うまでの間にという趣旨でありますと答弁されました。
 であれば、寄附の勧誘に際しではなく、寄附の勧誘に当たりとした方が分かりやすいと考えますが、なぜ際しの文言にこだわるのでしょうか。かたくなに変更を拒むのはとても不自然に感じるのですが、なぜ寄附の勧誘に当たりとできないのか、総理、御説明ください。
 消費者契約法にある不実告知、重要事実の不告知、生計、健康不安などの行為が新法からは抜け落ちています。寄附を受ける事業者が虚偽を述べ、あるいは宗教名などの重要事実を意図的に告知しないで寄附を勧誘する場合は禁止行為には該当しないということでしょうか。該当するということであれば、どの条文で規制されるのか、河野大臣にお尋ねします。
 新法における困惑の定義は、消費者契約法の逐条解説に定める、困り戸惑い、精神的に自由な判断ができない状況と同様のものとすると河野大臣は予算委員会で答弁されました。困り戸惑いとなると、旧統一教会における、進んで、喜んで献金をしているケースには適用できないのではないかという懸念が被害者や被害者弁護団から示されています。
 確かに、同じ困惑という言葉の定義が消費者契約法と新法で異なることは混乱を来すという政府の主張は理解しますが、そもそも、新法は、総理がおっしゃるように、消費者契約法改正ではカバーされない悪質な勧誘行為を禁止するために制定するわけでありますから、必ずしも消費者契約法と文言を合わせる必要はありません。
 新法では、あえて困惑という文言を用いず、精神的に自由な判断ができない状況と置き換えればよいのではないでしょうか。それをしない、あるいはできない理由は何ですか。総理にお伺いいたします。
 河野大臣は、第四条にある必要不可欠について、必ずその言葉をそのまま使わなければならないことではない、勧誘行為全体として同等の必要性や切迫性が示されている場合には適用可能と考えていると我が党の高木かおり議員に参議院予算委員会で答弁されていましたが、必要不可欠というと、必要性や切迫性に加えて、他に選択肢がないというニュアンスが入ってしまうと考えます。必要不可欠という言葉遣いは、河野大臣の答弁とは適合していないのではないでしょうか。お答えください。
 また、同じく、河野大臣は、献金か、つぼの購入か、教典の購入のいずれかが絶対に必要といった形で誘導する場合にも、寄附をすることが必要不可欠である旨を告げることに該当するとの説明をされました。普通に条文を読めばなかなかそのような解釈はできないと感じますが、そこまで解釈を広げるのであれば、不可欠の文字を外して、必要とすればよいのではないでしょうか。
 必要だけだと、厄払いや交通安全祈願、合格祈願にまで対象が広がってしまう懸念があるという河野大臣の答弁がありましたが、では、不可欠の文言があればそれが回避できるのかといえば、結局は、その解釈に当たって、前後の事実から総合的に判断するわけですから、同じことです。総理の見解をお伺いいたします。
 第五条にある資金調達要求の禁止についてお尋ねします。
 不動産を処分して資金を調達することを要求してはならないのであれば、当然、その不動産そのものを寄附として供与することも要求してはならないと理解しますが、河野大臣の見解をお伺いします。我々の理解が正しければ条文で明確にすべきですし、不動産そのものの寄附の要求は対象外ということであれば中途半端な規定と考えますが、併せて見解をお願いいたします。
 債権者代位権の行使のためには、債務者が無資力で債権を行使していないことが要件の一つとなりますが、政府案では、第三条で、法人は、寄附の勧誘を行うに当たっては、寄附により、個人、配偶者、親族の生活の維持を困難にすることがないようにすること、第五条で、居住している家や敷地等を処分して寄附の資金調達をすることを要求してはならないと定めていますので、債務者が無資力である例は実質的にほとんどなく、実効性のない制度になってしまわないか懸念するところですが、河野大臣の見解をお伺いいたします。
 最後に、法案では、法施行後三年をめどとして検討を加えるとしていますが、まだまだ残された課題も多く、また、これだけ与野党で協議をしながら作成してきた法案ですので、三年では長過ぎると考えます。一年や二年ではなく三年とした理由、根拠を総理にお伺いいたします。
 我々日本維新の会は、最後の最後まで、本法案を少しでもより実効性のある法案とすべく努力してまいります。
 改めて、総理には、自らが先頭に立ってリーダーシップを発揮されることを期待することを申し上げ、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

発言情報

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発言者: 漆間譲司

speaker_id: 21

日付: 2022-12-06

院: 衆議院

会議名: 本会議