岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 田中健議員の御質問にお答えいたします。
 配慮義務の考え方と禁止行為と定めなかった理由についてお尋ねがありました。
 禁止行為は、法人等がどのような行為をしてはならないかを的確に認識できるよう、その類型及び要件をできる限り客観的で明確なものとして規定するべきであると考えられます。
 一方、配慮義務については、適切な判断をすることが困難な状態等、勧誘によってもたらされる結果としての個人の状態を規定しています。これは、いかなる行為によるものであったとしても、寄附勧誘の際にはそのような結果をもたらさないようにすべきという規範を示すものであり、禁止行為とする場合よりも、こうした結果を招く、より幅広い行為を捉えることができるため、民法上の不法行為認定及びそれに基づく損害賠償請求を容易とする効果が高いと考えています。
 配慮義務の考え方と債権者代位権についてお尋ねがありました。
 第三条第二号に定める、配偶者若しくは親族の生活の維持を困難にすることがないようにする配慮義務は、旧統一教会問題において、寄附者本人だけでなくその家族も生活上困難に直面された実態があったことを踏まえ、寄附者本人だけではなく配偶者と寄附者本人に対して、民法で定める扶養請求権を有する直系血族及び兄弟姉妹等を対象として、法人等に配慮義務を課すものです。
 また、養育費の算定や養育期間の終わりがいつかといった問題は、家庭裁判所において判断がされる際の参考とされる考え方がある一方、実際の算定については個別の事情による判断となるため、宗教二世の立場に立って、できる限り救済可能性を確保すべく、法テラスと関係機関等が連携した相談等の充実に取り組んでまいりたいと思います。
 そして、旧統一教会問題に関する幅広い支援の必要性についてお尋ねがありました。
 関係省庁において、先般、相談体制の強化等について総合的な方策を取りまとめ、法テラスについては、対応窓口や心理専門職を配置した対応部署の新設など、抜本的な充実強化を図ることとしております。
 このほか、総合的な方策では、生活困窮者の自立支援や子供の心のケアなど幅広い支援を行うこととしており、法テラスと関係機関、団体等が連携して、被害者の多様かつ複合的なニーズに応じて、実効的な救済につなげてまいりたいと思います。
 そして、法案第三条の配慮義務に違反した場合や法人等が個人に対する念書の作成やビデオ撮影を行った場合について、宗教法人法に基づく解散命令請求の対象になるのかについてお尋ねがありました。
 個別の宗教法人について解散命令請求を検討するに当たっては、所轄庁において把握した事実関係を踏まえ、宗教法人法に基づき、行為の組織性、悪質性、継続性等をその個別事案に応じて判断していくこととなります。
 そして、新法案の行政措置の判断権限についてお尋ねがありました。
 宗教法人法においては、法人格を喪失させるという強い効力を持つ措置を講ずる一方、信教の自由に配慮する必要があることを踏まえ、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められることなどの厳格な要件に加え、裁判所が解散命令を行う旨を規定しています。
 これに対して、新法では、第四条及び第五条の禁止行為の実効性を担保するため、行政庁による報告徴収、勧告及び措置命令について規定を設けていますが、これらの行政措置は、法人格を喪失させる解散命令のような強い効力を有するものではないことから、行政だけで判断することとしております。
 そして、宗教法人法の改正やカルト対策についてお尋ねがありました。
 政府としては、旧統一教会問題に関し、宗教法人法に基づく報告徴収、質問権の行使等を通じた事実把握、実態解明、相談体制の強化による被害者の救済、今後同様の被害を生じさせないための法制度の整備、この三つの対策を並行して進めています。
 今般、消費者契約法の改正案に加え、被害者救済のための新法を国会に提出し、御審議いただきます。
 御指摘の宗教法人法の改正やカルト対策については、まず、この新法を含めて、これらの対応に万全を期すべく取り組み、その上で議論されるべき課題であると考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
    〔国務大臣齋藤健君登壇〕

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2022-12-06

院: 衆議院

会議名: 本会議