宮本徹の発言 (本会議)
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○宮本徹君 日本共産党を代表して、寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案について質問いたします。(拍手)
今必要なことは、統一協会によるこれまでの被害者を救済し、新たな被害を防止することです。
統一協会は、数十年にわたり、違法な霊感商法、高額献金で国民の財産を収奪し、被害を広げてきました。統一協会のイベントに参加し、祝電を送り、広告塔の役割を果たしてきた政治家の責任は重大であります。統一協会と政治の癒着の中で、解散命令請求も行わず、被害を防ぐ有効な手だてを取ってこなかった政府の責任もまた重大ではありませんか。
本法案は、これまでの被害を直接救済するものではありません。被害者救済へ国の責任を果たすべきではありませんか。
本法案の最大の弱点は、統一協会の被害実態に即した規制となっていない点です。
統一協会は、宗教勧誘であることも、入信後、高額献金を求めることも秘匿して、数か月かけ、正体隠しの伝道、教化システムによって教義を植え付けます。信者は、自由意思に基づかないで統一協会の教義に帰依させられ、自由な意思決定ができない状態にされます。そして、統一協会は、教義の実践として献金などをさせます。
本法案は、寄附の勧誘をするに際し、不利益を回避するためには当該寄附をすることが必要不可欠であることを告げ、困惑させてはならないとしています。しかし、寄附の時点だけを見れば、信者は、困り戸惑うことなく、違法に植え付けられた教義への確信、使命感から進んで寄附を行っているように見えるケースが多くあります。
河野大臣は、義務感、使命感に駆られている状況を全て困惑と言うのは無理だと思うと答弁されています。統一協会の献金被害の多くが取消しの対象から外れるのではありませんか。法案を修正して、困惑類型とは異なる、統一協会の被害の実態に即した規制を設けるべきであります。
総理は、答弁で、入信当初に不安をあおられる等で困惑し、その後は自分が困惑しているか判断できない状態で献金を行ったとしても、その状態から脱した後に取消権を行使することが可能な場合があると述べています。どういう場合が可能で、どういう場合が不可能なのか。四条六号は行政措置の対象ですから、判断基準を責任を持って示していただきたいと思います。
入信当初に不安をあおられて困惑しても、その際に寄附が必要不可欠との勧誘がなく、入信当初と寄附の勧誘に大きなタイムラグがあり、寄附の勧誘の際には、既に教義に基づく確信で、使命感で進んで献金しているように見える状況の場合、四条六号の取消しの対象とは読めないのではありませんか。
この法案では、統一協会は、最初の入信のときには寄附を求めていない、寄附の勧誘の際は困惑していない、必要不可欠とは告げていないなどと反論するでしょう。取消しの対象となるか、最終的に判断するのは司法です。条文は明確でなければなりません。総理は、法案が成立した際には条文の解釈の明文化を図ると答弁されていますが、明文化できる解釈なら、今修正して条文化すべきではありませんか。
法人等への配慮義務として、寄附の勧誘が個人の自由な意思を抑圧し、寄附をするか否かについて適切な判断をすることが困難な状態に陥ることがないようにすることを課しますが、この規定では、入信当初と寄附の勧誘にタイムラグがあり、寄附の勧誘の際には、教義に基づく確信で、使命感で進んで献金しているように見える場合、配慮義務の対象にならないのではありませんか。
被害防止の実効性を高めるために、文言を修正するとともに、配慮義務規定全体を禁止規定とし、報告徴収、勧告、公表等の行政措置及び取消しの対象とすべきではありませんか。
次に、子や配偶者など被害者家族の救済です。
法案では、債権者代位権の特例を設けますが、扶養義務の範囲では取り戻せる範囲は余りに狭く、無資力要件があるため、取り戻せるケースは極めて限定的であります。新法が成立した場合、一年をめどに、債権者代位権の活用について速やかな検証と法の見直しが必要ではありませんか。
さらに、禁止される、寄附のための資金調達要求について、生命保険の解約など、生活の維持に重要な財産に広げるべきであります。
また、取消権の行使期間についても、マインドコントロールを脱するのに時間がかかることを考慮し、民法に準じて、寄附したときから二十年とすべきではありませんか。
解散命令請求について伺います。
政府は質問権を行使していますが、統一協会の側が違法行為を裏づける新たな事実を答えないことも想定されます。その場合でも、これまでの判決などで統一協会の法令違反の組織性、悪質性、継続性は明らかであり、速やかに解散命令請求に踏み切るべきではありませんか。
総理に残されている最大の宿題の一つが、自民党と統一協会の癒着の解明、癒着の一掃であります。
自民党の点検では、隠されていた国会議員と統一協会との関係が今国会の中でも次々と明るみになってまいりました。地方議員については、更に深刻な状況が広がっております。今後一切関係を絶つという総理の方針は徹底されておりません。自民党として責任を持った調査を国会議員、地方議員問わず行うべきではありませんか。
以上、指摘し、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕