齋藤健の発言 (本会議)
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○国務大臣(齋藤健君) 福島みずほ議員にお答え申し上げます。
まず、いわゆる旧統一教会問題に関し、今後の取組に向けた決意についてお尋ねがありました。
この点につきましては、先般、関係省庁連絡会議で申し合わせた、被害者の救済に向けた総合的な相談体制の充実強化のための方策を関係省庁と連携して着実に実施し、被害者の救済に向けた取組に万全を尽くしてまいります。
なお、自民党に関する御指摘につきましては、法務大臣としてお答えをする立場にはございません。
次に、旧統一教会などによる様々な人権問題への影響等についてお尋ねがありました。
御指摘のような問題に関する政府の取組に旧統一教会などの特定の団体の影響があったとは考えていません。
全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を送ることができる、多様性が尊重される社会を実現することは重要であり、そのような観点から、国民各層の意見、国会における議論の動向も踏まえつつ、必要な検討を行ってまいります。
次に、葉梨前大臣の発言についてお尋ねがありました。
この点につきましては、葉梨前大臣自身が説明を尽くされるべきものと認識しています。
私自身につきましては、自分が果たさなければならない職責に影響が出るような発言は厳に慎まなければならないと考えています。
次に、自由権規約委員会からの死刑に関する勧告についてお尋ねがありました。
自由権規約委員会において、我が国が提出した第七回政府報告について審査が行われ、本月三日、総括所見が公表されたことは承知いたしております。総括所見のうち、死刑に関する事項として、死刑の廃止を検討することなどの勧告等がされたものと承知しています。死刑の廃止は適当ではないと考えていますが、いずれにしても、今後、勧告等の内容を精査し、我が国の実情等を踏まえ、適切に対処してまいります。
次に、我が国の出入国在留管理行政に関する自由権規約委員会からの勧告等についてお尋ねがありました。
総括所見のうち、我が国の入管行政に関して自由権規約委員会からの勧告等がされたことは承知いたしております。この勧告等では、我が国の入管行政における対応について、歓迎されているものもあるなど、一定の評価もされているものと認識しています。
また、我が国の出入国在留管理制度は、出入国管理及び難民認定法等に基づき、制度と運用の両面において手続の適正性が確保されているものと考えております。今後、勧告等の内容を精査し、その趣旨を尊重しつつ、我が国の実情等を踏まえ、適切に対処してまいります。
次に、選択的夫婦別氏制度についてお尋ねがありました。
法務省は、平成八年の法制審議会の答申を受け、同年及び平成二十二年に選択的夫婦別氏制度を導入するための法案を準備しましたが、国民の間や当時の政権内にも様々な意見があったこと等から、法案の提出には至りませんでした。
夫婦の氏の在り方については、現在でも国民の間に様々な意見があり、今後とも、国民各層の意見や国会における議論を踏まえ、その対応を検討していく必要があると考えています。
次に、同性婚制度の実現についてお尋ねがありました。
全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を送ることができる、多様性が尊重される社会を実現することは重要であると考えています。
もっとも、同性婚制度の問題は、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、国民的なコンセンサスと理解を得た上でなければ進めることができないと考えています。
次に、無戸籍者解消に向けた覚悟についてお尋ねがありました。
無戸籍者にならないようにすることは法務省や法務大臣の使命であり、無戸籍者問題を解消するよう努めてまいりたいと考えています。
次に、嫡出推定制度に関する本改正法案の合理性についてお尋ねがありました。
嫡出推定制度の意義は、婚姻の夫の子である蓋然性が高いことを踏まえ、子の出生の時点で父子関係を定め、子の地位の安定を図ることにあります。このような意義に照らすと、嫡出推定の例外を設ける場合にも、誰の子である蓋然性が高いか、また、戸籍窓口における形式的審査により認定を行うことが可能かを考慮する必要があります。
そこで、母の再婚後に出生した子は再婚後の夫の子の蓋然性が高く、その事実は形式的審査で認定可能であることから、母の再婚後に出生した子に限って再婚後の夫の子と推定することとする規律は合理的であると考えています。
次に、母が再婚しない場合における無戸籍の解消についてお尋ねがありました。
本改正法案では、子及び母にも否認権を認めることとしており、母親が再婚していないため前夫の子と推定される場合でも、否認権が適切に行使されることによって無戸籍者問題の解消が図られるものと考えています。
法務省としましては、引き続き、無戸籍の方に寄り添った支援を継続するなど必要かつ可能な支援を行い、否認権が適切に行使されるように取り組んでまいります。
次に、嫡出概念の見直し等についてお尋ねがありました。
現行法上、嫡出である子と嫡出でない子では、法律上の父子関係の成立のみならず、親権者、氏、入籍すべき戸籍の決まり方においても異なる規律がされており、これらの規律を見直すことについては、それぞれの規律ごとに具体的な立法事実や国民の意識等を踏まえた検討が必要と考えられます。
一般に、民事基本法制については、国民の意識や社会情勢の変化等に対応し、不断に見直しをしていくことが重要であると考えていますが、現時点では、嫡出という概念を見直し、それを前提とした父子関係の推定の規律を設ける必要があるとは考えていません。
次に、嫡出という用語の見直しについてお尋ねがありました。
法制審議会民法(親子法制)部会においても、一部の委員から、嫡出という用語を見直し、婚外子という用語にする意見も出されましたが、この用語についても差別的であるとの指摘がされるおそれがあるなどの意見もあり、嫡出の用語の見直しは要綱に盛り込まれなかったものと承知しています。
法令用語については、国民の意識や社会情勢の変化等を踏まえ、必要に応じて見直しをしていくべきものと考えており、引き続き、そうした情勢等を注視していきたいと考えています。
次に、出生届書に嫡出子又は嫡出でない子の別を記載することについてお尋ねがありました。
法律婚主義を採用する現行制度の下においては、嫡出子と嫡出でない子との間には、民法上、嫡出子は父母の氏を称し、嫡出でない子は母の氏を称するなど、子の氏等に関して異なる取扱いがされています。そして、戸籍法上も、かかる民法の規定を受けて、子が入籍すべき戸籍について、嫡出子と嫡出でない子との間で異なる取扱いをしています。
この点について、最高裁平成二十五年九月二十六日判決は、出生届書に嫡出子と嫡出でない子の別を記載すべき旨を定める戸籍法の規定は不合理な差別的取扱いを定めたものではないと判断しています。
したがって、現時点で出生届書のチェック欄を変更する予定はありませんが、この点については様々な御意見があるものと承知しており、どのような方策が適切か考えてまいります。
次に、出生届書の記載に関する戸籍法の改正についてお尋ねがありました。
御指摘の問題に関する戸籍法の改正については、平成二十五年当時、緊急性に乏しいと判断し、その改正案の国会への提出を見送ったものであり、現時点で法改正を行うことは考えておりませんが、この問題についてはどのような方策が適切か考えてまいります。
次に、本改正案における国籍法の改正についてお尋ねがありました。
できるだけ無国籍者の発生を防止する等の配慮をすることが重要であると認識しています。
法務局においては、日本の国籍を取得するための手続や外国の大使館等における所要の手続に係る案内を、無国籍者の身分関係や意向等を踏まえて行う等の取組を行っています。また、退去強制手続を受けることになった場合でも、個別の事案に応じ、例えば、本邦で学校教育を受けるなどの事情を考慮し、法務大臣の裁量によって在留特別許可がされることがあります。
引き続き、無国籍者の置かれた立場に配慮しつつ、無国籍状態の解消に向け、可能な対応をしてまいります。
最後に、本改正案の体罰の意義についてお尋ねがありました。
本改正法案の体罰とは、子の問題行動に対する制裁として子に肉体的な苦痛を与えることをいい、体罰に該当する行為は、当然に子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動に該当し、許されないと考えています。
したがって、本改正法案によって親権者による体罰が是認されることにはなりません。(拍手)
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