礒崎哲史の発言 (本会議)

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○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 会派を代表し、ただいま議題となりました令和四年度第二次補正予算案に賛成の立場から討論を行います。
 ただし、本補正予算案には様々な課題もあることから、以下、まず留意すべき点を挙げます。
 一つ目は、多額の予備費です。当初予算、第一次補正予算に続き、今回の第二次補正予算案でも四・七兆円の予備費を積み増しています。国会の審議を経ない形で湯水のように税金を使う現状は、財政民主主義の観点から大いに問題があります。また、その使途についても、議事録が残らないクローズの場である予算委員会理事懇談会での事前説明にとどまっており、国会における運用面での改善が必要と考えます。
 二つ目は、多額の基金です。安易な積み増しも問題ですが、とりわけ年度途中に大規模基金を新設することに疑義があります。基金については、予算の単年度主義の弊害を乗り越え、中長期的な政策の実現に資するというメリットがある反面、国会のチェックが働きにくくなることで、予備費と同様、財政民主主義の観点から問題が生じやすくなります。
 本年度成立した経済安全保障法に基づいて設立された指定基金には国会のチェックを働かせる仕組みが導入されていますが、他の基金についても同様の対応が必要です。その上で、十分な政策目的を果たせていない基金については、改めて国庫返納や解散を求めていきます。
 三つ目は、赤字国債の野方図な発行です。財政規律の観点から見逃すことはできません。一方で、給料が上がる経済を実現するための財政出動は必要であり、日銀保有国債の一部永久国債化や外為特会の活用など、財源の多様化を検討するべきです。
 以上、留意すべき点を挙げましたが、そうした中でも、目の前の急激な物価高騰による国民生活の負担軽減に資することから、以下、評価すべき点を具体的に挙げつつ、本補正予算案に賛成するものとします。
 十月二十日に、国民民主党は岸田総理に対し、緊急経済対策案を始め各種政策について直接申入れを行いました。その結果、以下のことが実現できました。
 まずは、電気料金の引下げです。国民民主党は本件をいち早く選挙公約に掲げ、今国会でも議員立法を提出しました。結果として、本補正予算案の中では、企業で一割、一般家庭で二割程度の負担減とするための予算が計上されました。再エネ賦課金の徴収停止の案は取り入れられませんでしたが、負担減額としては我々の訴えたもの以上の中身になったことから、一つの成果と考えています。
 次に、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金予算の増額です。電気自動車を中心に電動車の購入が進み、十一月半ばには予算切れになりそうな状態にありました。半導体不足等で納期が長くなる中、補助金が出ることを前提に購入を決めていた消費者や自動車販売店の現場で説明に窮する担当者にとっては喫緊の問題でありました。衆参における本会議代表質問や各委員会で我々が訴えた結果、当初予算の一・五倍以上となる七百億円の予算が追加されることとなりました。我々の訴えを受け止めていただいたものと考えています。
 さらには、災害対策予算の計上です。
 岸田総理への申入れの際には、我が党の榛葉参議院議員、田中健衆議院議員から、大規模豪雨災害があった静岡市清水区等の対応として速やかな災害復旧対応を強く要請しました。その結果、同地区だけでなく、九州、東北地方における豪雨災害対策予算も計上されたことから、補正予算案の本来の編成趣旨にも沿うものであり、適切な対応であったと受け止めています。
 以上が本補正予算案について我々が評価すべきとした点であり、本補正予算案に賛成する理由となります。
 その上で、本補正予算案に対して国民民主党が提出をした十二・四兆円規模の追加歳出及び歳入減を伴う補正予算案の編成替えを求める動議は衆議院で否決されてしまいましたが、その内容を改めて提案させていただきます。
 まずは、収入面についてですが、本補正予算案において更なる予備費の積み増しは必要なく、同予算四・七兆円を予備費ではなく歳出に充てる財源とします。その上で、外為特会の資金を一般会計へ七・七兆円繰り入れ、更なる赤字国債の発行なしに十二・四兆円の財源をつくります。
 その歳出面として、その十二・四兆円を使って、所得連動型給付方式による一人一律十万円のインフレ手当に十兆円、トリガー条項の凍結解除を実施することに〇・八兆円、再エネ賦課金の徴収停止分を補填するための予算として一・四兆円、さらには、地方において重要なエネルギーインフラでありながら、この度の燃油高対策に入っていなかったLPガスのガス代を一割程度引き下げることに〇・二兆円を充てることを改めて提案いたします。
 また、今後更なる経済対策を打つ場合でも、十一月三十日に我々が参議院に法案も提出しました、外為特会の資金の一般会計への繰入れにより財源を確保し、対応すべきと考えます。
 そして、年末に向けて策定が進む令和五年度本予算案と同税制改正案について二点申し上げます。
 一つ目。岸田総理が本年一月に表明した教育予算倍増を文字どおりの形で来年度の本予算から直ちに実施願います。補正予算でこれだけの規模の歳出を打てるのであれば、毎年五兆円の教育・科学予算の増額は可能です。これは、しかも、これはその場限りの経済対策ではなく、中長期的に見て将来人財を育成し、結果として少子化対策や経済の活性化につながる政策です。だからこそ、我々は教育国債での実施を訴え、これは単なる借金ではなく投資なのだということを強調しています。
 あわせて、児童手当の所得制限を撤廃願います。これは約七百億円でできる政策です。何度も言っていますが、子育て、教育政策に所得制限は必要ありません。どういった家庭に生まれようとも、子供に対する政府からの支援は平等でなくてはなりません。国民民主党が掲げる人づくりこそ国づくりの理念に賛同いただけるのであれば、いち早い実施を求めます。
 二つ目として、自動車に対するいわゆる走行距離課税及びEV、FCVの自動車税の見直しに代表されるような増税は検討さえもしないでいただきたい。議論すること自体が国民の生活不安を助長し、ひいては消費マインドにも影響すると思いませんか。とりわけ、車が生活必需品である地方に暮らす方々の生活コストを増やし、地方の活性化の妨げになりかねません。また、ドライバー不足や長時間労働等の労働環境問題、価格転嫁が進まないことで苦しむ物流業界を更に厳しい環境に追い込むことは容易に想像できます。さらには、エコカーの普及にブレーキを掛けることで政府が掲げる脱炭素化方針にも逆行します。
 何よりも、減少傾向にある燃料税収を穴埋めしたいがためだけの議論は、税の公正性の観点から厳に慎むべきであり、給料が上がる経済を目指す中で、可処分所得を減少させるような税制には断固反対の立場です。
 最後に、今回の電気料金引下げの件について、改めて一言申し上げておきます。
 国民民主党は、本年夏の参議院議員選挙の際に、公党の中で唯一電気料金の引下げを公約に盛り込み、再エネ賦課金停止による負担軽減を訴え続けてきました。そのことが引き金となって政府・与党を動かし、今回の電気料金引下げの実現に結び付いたと自負しています。
 我々は引き続き、国民生活と経済状況の改善による給料が上がる経済の実現に向けて、政策本位で、対決より解決の姿勢で国会審議に臨んでいくことを申し上げ、討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 礒崎哲史

speaker_id: 26665

日付: 2022-12-02

院: 参議院

会議名: 本会議