山添拓の発言 (本会議)

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○山添拓君 日本共産党を代表し、消費者契約法等改正案及び法人寄附不当勧誘防止法案について岸田総理に質問します。
 この質問は昨夜、衆議院での採決はもとより、本日午前の総理質疑より前に準備したものです。衆議院での審議を踏まえた熟議と再考を任務とする参議院の審議を形骸化させる運びに強く抗議します。
 総理は、拙速な審議で不十分な法案でも通しさえすればよいとでもお考えですか。会期末ぎりぎりの審議となっているのは、総じてこの間の岸田政権の責任です。我が党は会期延長の申入れを行いました。参議院で十分審議を尽くし、実効ある規制とすることをお約束ください。
 統一協会の加害行為の中核は、正体を隠して勧誘し、知らないうちに教義を植え付け入信させる、信教の自由の侵害にあります。総理にその認識はありますか。
 新法案は、統一協会によるこうした被害実態を十分踏まえたものとは言えず、被害者の主張立証や裁判所の判断次第で救済が大きく左右されるという課題があります。我が党が衆議院で修正案を提出したのは、法案に看過できない不十分さがあるからにほかなりません。
 禁止規定の四条六号は、寄附の勧誘をするに際し、不安をあおり、又は不安に乗じて、寄附が必要不可欠と告げることによって困惑させてはならないとし、これらを全て満たす場合に取消し権を行使できるという条文です。
 しかし、統一協会による被害は、勧誘され入信し、教義を植え付けられた下で寄附するため、寄附の時点では困惑していないケースも多くあります。この場合、取消し権の行使は困難ではありませんか。
 総理は衆議院で、マインドコントロールによる寄附は多くの場合不安に乗じた勧誘であり、取消し権の対象となると答弁しています。不安に乗じた勧誘であれば、自動的に困惑したと言えるのですか。
 教義に基づく責任感や義務感から寄附した場合、寄附を勧誘する側には相手が困惑しているとは見えません。禁止規定として明確性を欠くのではありませんか。
 統一協会は、入信させる当初は必ずしも寄附が必要不可欠と告げるわけではありません。数か月から数年を掛け伝道、教化し、持たせた信仰を利用して献金させます。入信と献金要求にタイムラグがある場合、寄附の勧誘をするに際し困惑させたと言えるのですか。
 衆議院で総理は、入信から寄附に至るまでが一連の寄附勧誘と判断でき、事後的に寄附当時困惑していたと考えた場合には取消し権の対象になると答弁しています。しかし、寄附の勧誘に際しという文言では、タイムラグが長期にわたる場合まで含むと読むのは無理があります。また、被害者が事後的に当時困惑していたと考えたかどうかで禁止されたりされなかったりするのでは、明確性も法的安定性も欠くのではありませんか。答弁を求めます。
 重大な不利益を回避するために寄附が必要不可欠と告げることが要件とされます。単に必要では足りず、不可欠まで求めるのはなぜですか。
 衆議院で川井康雄参考人が紹介したように、出家するか、あるいは出家したつもりで二百十万円浄財しなければならないなどと選択肢を示した場合、必要不可欠と言えますか。
 総理が幾ら取消し権の対象となると主張しても、最後は司法判断です。裁判で統一協会が、献金は自発的になされ困惑していなかった、不可欠とは言わなかったなどと反論して被害救済が阻まれることのない明確な条文にすべきではないでしょうか。
 総理は、配慮義務規定を禁止規定にすべきという指摘に、どのような行為をしてはならないか的確に認識できるよう、可能な限り客観的に明確なものとすべきと述べています。しかし、特に法案三条三号の正体隠しや使途を誤認させる寄附勧誘は、刑法の詐欺罪に当たり得るもので、してはならない行為は明確です。なぜ禁止規定にできないのですか。
 衆議院における修正案で、配慮義務違反に対する勧告が盛り込まれています。配慮義務に違反してされた献金を勧告によって被害者に返金させることはできますか。
 信者や家族が困窮するほどの過大な献金被害も深刻です。
 法案五条は、借入れ等による資金調達の要求を禁止しています。要求されず自発的に献金した場合を禁止しないのはなぜですか。自宅などを売却して現金で献金した場合だけでなく、不動産そのものを寄附する場合を禁止していないのはなぜですか。また、これら過大な要求による寄附について取消し権の対象としなかったのはなぜですか。
 統一協会などの宗教二世らが宗教二世問題ネットワークを設立し、法案は被害実態と乖離しているとして修正を求めています。進学、就職、結婚など人生の様々な場面で望まない選択を強いられてきた宗教二世の方たちの声を総理はどう受け止めていますか。
 法案が子や配偶者の被害救済のためとして設けた債権者代位権の特例では、取り戻せる範囲が養育費などに限られます。親の無資力が要件となっていることからも、救済はかなり限定されるのではありませんか。
 二世被害者の場合、親権者である親が信者であるために裁判の同意が得られず、救済は困難と考えますが、どう認識していますか。
 統一協会は、信者に献金等をさせる際、領収書など金品を受け取った事実を示す書面を交付することがほとんどありません。そのため、長年にわたる被害の末に脱会し、賠償請求しようとしても記録がなく、被害の全体像を把握すること自体困難なケースが少なくありません。
 一回につき十万円以上など、一定額を超える寄附を受け取った場合には帳簿の作成を義務付け、寄附をした本人等から請求されたときは帳簿の開示を義務付ける仕組みを設けることも検討すべきと考えますが、いかがですか。
 総理は、宗教法人法に基づく解散命令請求のために、統一協会の法令違反の組織性、悪質性、継続性を確認すると述べてきました。本日までにいかなる法令違反の事実を把握できましたか。
 政府は、一九九四年以降、民事裁判で統一協会の責任が認められた事件を少なくとも二十二件把握しているといいます。新たに判明した養子縁組のあっせんを許可も得ず継続的に行っていた事実は、これだけで重大です。既に確認できた事実に基づき、直ちに解散命令請求に踏み出すべきです。答弁を求めます。
 政府は、全国霊感商法対策弁護士連絡会などから、統一協会による深刻な被害に関する情報を継続的に得てきました。ところが、解散命令請求はおろか、調査も行わず、逆に正体隠しに加担する名称変更まで認めてきました。
 総理は、国会で、今日まで放置したことは政府として深刻に受け止めなければならないと述べました。深刻な被害を政治が放置してきたのはなぜだとお考えですか。自民党と統一協会が癒着を深め、被害を拡大させてきたという認識はありますか。
 総理は、新たな接点が判明した場合には、その都度追加的に報告、説明を行うことを徹底すると述べています。九月に自民党が各議員の自主点検結果を公表した後、追加的に報告、説明した議員は何名で、どのような関係が判明したのですか。
 共同通信の調査では、統一協会や関連団体と接点があった都道府県議は少なくとも三百三十四人、その八割以上が自民党といいます。同時に、宮城県の村井嘉浩知事を始め百五十七人が調査に回答しておらず、闇はもっと深いことが疑われます。茨城県、高知県、京都府、千葉県など各地の議会では、統一協会との癒着解明、被害者救済を求める意見書が自民党などの反対で相次いで否決されています。自民党として責任を持って調査し、地方議員を含め、統一協会との癒着を徹底解明するべきです。
 以上、答弁を求め、質問といたします。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 山添拓

speaker_id: 1521

日付: 2022-12-08

院: 参議院

会議名: 本会議