森本真治の発言 (本会議)

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○森本真治君 立憲民主党の森本真治です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりましたいわゆる被害者救済法案について、賛成の立場から討論いたします。
 本日、会期末を迎えることとなりました今臨時国会、重要なテーマとなったのが旧統一教会の問題でありました。
 本年七月、立憲民主党はいち早く旧統一教会被害対策本部を立ち上げ、被害の実態、現行法制度による救済の限界、具体的な救済の方策等について真摯な議論を積み重ねてきました。特に、宗教二世や元信者の被害者の皆さん、弁護団の皆さんからのヒアリングに力を入れ、被害の実態を伺ってまいりました。
 昨日、参考人として本院の委員会にも出席された小川さゆりさんは、御家庭が寄附を続けていたことから、経済的な困窮状態で、学生時代のバイト代の約二百万円も親に没収され、同じ時期に親は高額の寄附をしておりました。旧統一教会による苦しみからこれからの子供たちを救いたいと与野党のヒアリングにも参加し、被害を訴えていただきました。
 橋田達夫さんは、元妻が入信し、合計約一億円もの高額献金をめぐり夫婦間でけんかが絶えず、離婚せざるを得なくなり、家庭は崩壊し、息子さんは自らの命を絶たれております。橋田さんも、これからの子供たちを同じような旧統一教会による被害に遭わせたくないと訴えておられます。
 しかし、こうした被害を訴えてきた橋田さんに対し、旧統一教会側は自宅にまで押し寄せ、マスコミに出ないでほしい、一対一で話がしたいと迫るなど、深刻な被害を社会に訴えようとしている言論を封殺しようとする、そのような非常識な行為まで行っています。
 旧統一教会問題に関しては、今なお多くの被害が続いています。日弁連の集計によれば、二十年以上前に被害が始まったという相談が六〇・五%を占め、一千万円以上の財産的被害が四割超、一億円以上の被害も五・五%に上ります。生活を破綻させてしまう被害に対し、今こそ国を挙げて救済に取り組み、不安を抱える国民に希望の光をもたらすことが求められています。
 立憲民主党は、被害が続く状況をこれ以上無視するわけにはいかない、必ず被害者の救済につなげなければならないとの思いから、日本維新の会との共同提出で、十月十七日に悪質献金被害救済法案を提出いたしました。
 この法案では、マインドコントロールによって信者に高額献金等を繰り返させるような行為を特定財産損害誘導行為とし、このような行為により、献金等を取り消せるようにしたものであります。
 さらに、マインドコントロール下にあって本人の取消しが見込めない場合があることを踏まえ、特別補助制度を利用することにより、家族などによる取消しも可能とすることとし、被害者やその家族を幅広く救済できるものとなっています。
 政府においても、検討会で議論を重ねるなどして対応に取り組み始めたものの、我々が法案提出した当初、政府は、今国会には消費者契約法等の改正案しか提出しない、本命である悪質な高額寄附に対応する法案は今国会には出さないとの姿勢でした。
 しかし、我が党が与野党協議や幹事長会談などを通じて粘り強く働きかけたことで、ようやく政府から法案が提出されました。
 当初、政府が提出した法案は、厳格な要件を付した寄附の勧誘に関する禁止行為を定めるばかりで、自由な意思決定を著しく困難とさせるような、いわゆるマインドコントロールに陥らせるという行為への対応は極めて不十分なものとなっていました。その後、粘り強く修正協議を行い、旧統一教会などの悪質献金等被害の予防、救済の実効性確保の観点から配慮義務規定に報告や公表が追加されるなど、一定の前進はありましたが、寄附の取消し要件は依然として厳しく、立証が困難であること、マインドコントロールの影響を受けた本人が権利を請求するには十年という時効は民法の二十年と比べてもまだまだ短過ぎることなどが指摘されているほか、本人や家族の救済手段である債権者代位権の行使についても、扶養義務に基づく返還請求は主に未成年が対象となり、成人した家族は救済の対象外となるのではないかという懸念や、未成年者が親の意向に反して取戻しを請求するのは現実的に困難ではないかとの批判もあり、不十分な点が残されています。全国霊感商法対策弁護士連絡会が発した声明で、加害行為の実態に即していないとの指摘もなされています。
 昨日の委員会において、小川さゆりさんは、今回短期間で新法を作ってくれたことに心から感謝したいと謝意を示された一方、法案では宗教二世ら子供の被害が救済できない、来年の国会で宗教的な児童虐待を防止する法案を与野党で協力して成立させてほしいとも訴えられました。積み残された課題を必ず解決することにより、全ての被害者が救済され、被害者になり得る全ての国民が安心して暮らせるよう、政府が率先して策を講じることを心から願います。
 そして、小川さんは訴えられました。被害者が何度も被害を訴え、そのたびに現役信者や一般の方から攻撃され、深く傷つき、体調を崩しながらも訴え続けてきた、それは、政府が本当に動いてくれるのか、被害拡大の張本人の与党にそのような動きが見られなかったという事実を忘れないでいただきたいと。
 三十年もの長きにわたり政府も行政も問題を放置してきたことを反省し、まずは今回の法案を最初の一歩、歴史的な一歩とし、今後の予防、救済策の実効性を向上させなければなりません。私たちの議員立法がきっかけとなり、与野党協議が重ねられ、政府により被害者救済法が成立することは、国会のあるべき熟議のモデルとして歴史に残るものと確信をしております。
 以上、被害者救済法案について申し述べてまいりましたが、最後に一言申し上げます。
 まず、今国会の国会運営についてです。
 国会審議が土曜日のこの時間にまで及ぶ異例の事態です。多くの官僚の皆さんや職員の皆さんに御迷惑を掛けています。元はといえば、政府・与党の余りにひどい見通しの甘さ、認識の甘さが生んだ事態ではないでしょうか。思えば、国会開会すぐに、ほとんど日程が入らない一週間がありました。日程の見通しの甘さは、我々参議院に無理な日程を強いることになり、政府・与党が成立を諦める法案も散見されました。政府・与党の責任は極めて大きいと厳しく断ぜざるを得ません。
 この本会議場のひな壇に居並んでいた閣僚の皆さんが次から次へと入れ替わるさまには、驚き、あきれ果てました。山際経済再生担当大臣、葉梨法務大臣、寺田総務大臣と、僅か一か月の間に三人もの大臣が相次いで辞任をするという異例中の異例の事態でした。これに加えて、あの秋葉復興大臣をめぐる数々の疑惑はついぞ晴らされることはなく、挙げ句の果てには、大臣に言われ、嫌々ながら謝罪をしたのかしないのかも分からない、どこかの政務官までいます。
 また、自民党と旧統一教会の関わりについても、その関係の深さには驚かされました。自民党による自己申告による調査結果は次から次へと覆され、関係する政務三役は国会でその釈明に追われる有様でした。
 余りに遅い補正予算、何をしたいか分からないコロナ対応、一方では、防衛費を大幅に増やすと規模だけ打ち上げて、その財源については閣僚同士の認識すらそろわないというていたらく。
 岸田総理の聞く力とはどこへ行ったのでしょう。聞くだけ、見ているだけでは、我が国の置かれた難局はもはや乗り切れないことを厳しく指摘をし、討論を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 森本真治

speaker_id: 18201

日付: 2022-12-10

院: 参議院

会議名: 本会議