篠原孝の発言 (憲法審査会)
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○篠原(孝)委員 立憲民主党、略称民主党の篠原孝でございます。
森会長より御発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
前回、玉木委員から三点について質問をいただきましたので、端的にお答えいたしたいと思います。
まず、緊急集会についてですけれども、私の真意は、せっかく憲法制定者が衆議院が欠けることを想定して参議院の緊急集会という手だてを用意してくれたのだから、まず、緊急事態には、衆議院の解散のときだけに限らず、緊急集会を活用することを考えるべきだということです。
確かに、憲法五十四条第二項は漠然とした規定しかありません。そこで、どのような案件、どのような期間、どのような権限を与えるかについては、まさにこの憲法審査会で議論して決めればよいことではないでしょうか。
玉木委員は、一九五三年の緊急集会で本予算ではなく二か月間の暫定予算しか処理されなかった事例や、土井マサカズ教授、シンイチ教授ではありません、土井真一教授の学説をもって、本予算は緊急集会になじまない、余り緊急集会は利用できないということを断定しておられますが、七十年前の一事例や一学説をもって緊急集会の機能を決すべきではないと思います。憲法の精神に大きく反しない限り、まずは緊急集会に委ねてもよいと思います。
さらに、具体的に、複数年にわたって対応できるのかという質問ですが、確かに、憲法は、緊急集会の機能を一時的、暫定的としか考えていないと思います。ですから、玉木委員の言われるとおり、本予算まで審議するようなことは私は想定しておりません。ただ、封じ込めて役立てないというのはもったいないのではないかということを申し上げたかっただけです。ですから、余り長くならないように、期限を限定しつつ、任せてもいい事項を限定して利用すればよいのではないかというのが私の真意です。
次に、任期延長についてですが、私も、四年、六年と決まっているものも立法で延長したらよいということを主張しているのではありません。総選挙もできない事態には、前議員に特別の資格を与えるということも議論されております。それをもう少し柔軟に考えて、例えば、選挙で選ばれた衆議院議員としてではなく、経験を積んだ前議員として特別な資格を与え、国会と言わずに、例えば、名前はどうでもいいんですが、緊急諮問会議とかいうようにつけて、ある程度の権限を与え、国政の重要な事項に関与できるようにすればよいのではないかということです。
前回、細野議員が、任期延長するにしても、国会議員の保身と誤解されないようにすることが大切だと話されていました。私は、そのとおりだと思います。緊急事態なので、もう一踏ん張りしていただく。例えば、定年後の再雇用と同じく、半分ぐらいに給料は下がる、民間に準拠して半分の手当でというような柔軟な工夫をすれば、有権者の納得を得られるのではないでしょうか。
これまた細野委員の指摘のとおり、いざという緊急事態にこそ、政府が何をするか分からないので、国民は、意思表示をしたい、選挙を望んでいると思います。ですから、その期間をなるべく短くして、選挙を早くできるようにすべきだと思います。
それから、三番目ですが、まとめて憲法改正ということについてですけれども、私は、憲法違反のことを、特別立法を次から次にやってというようなことを考えておりません。今日申し上げました緊急諮問会議も一例ですし、我が党と維新と共同提出している五十三条の臨時国会召集の二十日以内の開催というのもそうですが、憲法が想定せず規定していないことについて、憲法の精神に反せず、その枠内で工夫、立法措置でやってみて、数年ぐらいたってからまとめて明文化したらどうかという提案です。
これまた細野委員の意見に共鳴するわけですが、国民投票に諮る憲法改正の第一弾が国会議員の任期延長というのは、国民の琴線に触れず、何をしているのかと疑問を投げかけられるのではないかと思います。憲法九条第二項、今、反撃能力の関係とか、LGBTというような人権問題に関わること、国民が関心を持っている事項をさておいて、これだけを先行するのは余り好ましくないのではないかと思います。
例えば、ですから、国会の機能強化ということでまとめて、緊急事態の国会の在り方のほか、今の例もありますし、オンラインの審議とか、三、四項目ぐらいそろえて、実行してみて、その後に憲法改正をするべきではないかということを言いたかったのです。私の思いは、いきなりどぎつい憲法改正をするとなかなかまとまらないので、今の憲法の不備を立法で補いつつ、一工夫してコンセンサスを得ていった方がスムーズにいけるのではないかと思います。
最後に、私の粗っぽい表現で玉木委員が寝つけなかったとのことですが、これでぐっすり眠れるようになることを願っております。私の発言は、場が和むようなことがあっても、そういうことはなかったと思いますが、今後は、迷惑をかけてはいけませんので、格式のある憲法審査会では格調高い意見だけを申し述べるように努めてまいりたいと思います。
以上で終わります。