玉木雄一郎の発言 (憲法審査会)

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○玉木委員 国民民主党の玉木雄一郎です。
 まず、私からも、中山太郎先生に心からのお悔やみを申し上げたいと思います。
 その上で、私からは、まず冒頭、昨日の立憲民主党の小西洋之議員の発言について申し上げます。
 憲法審の毎週開催は猿がやること、蛮族の行為とか、衆議院の憲法審査会では誰かに書いてもらった原稿を読んでいるだけだと発言をされておられます。私たちは猿でも蛮族でもないと思いますが、こういった発言は、我が党のみならず、与野党合意の中で真摯な議論を重ねてきた当衆議院憲法審査会に対する冒涜です。強く抗議するとともに、発言の撤回と謝罪を求めたいと思います。対応を森会長に一任したいと思いますので、お取り計らいをよろしくお願いしたいと思います。強い憤りと同時に、悲しみを禁じ得ません。
 さて、今日の午前中に、日本維新の会の皆さん、そして有志の会の皆さんと三つの会派で、緊急事態条項のうち議員任期延長についての条文案について合意を得ることができました。詳細は来週以降、それぞれ御説明があると思いますけれども、ただ、こうした一つ一つを積み上げていくことが非常に大事だと思いますし、先ほど枝野さんからもありましたが、合意の得やすいところから合意を得ていくということは、私も極めて重要だと思っています。
 一つ当時と一番大きく違うのは、我々はコロナを経験したということです。大規模な感染拡大ということに対して、憲法上あるいは我々の制度上どう応えていくのかという新しい課題であって、そのことに基づいてオンライン国会についての解釈を定めたり、いろいろなことが新しく行われてきました。
 その中で、余りイデオロギーを入れることなく、立法機能、三権分立の機能あるいは基本的人権をどう守っていくのかという観点から、この議員任期の延長については、やはり合意が得やすいし、これまで、法制局に論点をまとめていただきましたけれども、かなり一致点が多いということで、まずこの点についてしっかりと、これまでの議論をきちんと踏まえた上で合意形成を図っていくべきだということで、緊急事態条項、とりわけ議員任期の延長について、三会派で条文案について合意を得たところであります。
 この審査会にもお示しをしたいので、是非、たたき台として、更なる他の会派の皆さんの合意も得ていきたいし、協力をお願いしたいと思います。
 今日は、その条文案の中にも盛り込んでおりますけれども、大きく二つ、これまでの論点について、改めて我が党の考え方を申し上げたいと思います。それは、選挙実施困難の要件であります。
 これは、大体収れんされてきたと思いますが、大きく二つ、広範性と長期性ということだと思います。一つは、選挙の一体性が害されるほど広範な地域において選挙の実施が困難だということと、あと、何度も各会派から出ていますが、我が党も申し上げています、七十日を超えて困難であることが明らかなときは、この二つの要件を満たしたときは、やはり憲法で議員任期の特例延長を認めるべきではないかと思います。
 逆に言うと、七十日までの一時的、暫定的、限定的な場合は、現行憲法が用意している参議院の緊急集会をできるだけ活用するということだと思います。
 また、一部の憲法学者が主張している、解散時だけではなくて任期満了時にも認められるのではないかということを明確にするために、そのことを憲法に書き込むべきだと思います。
 そうすると、一時的、暫定的、限定的な対応は緊急集会、そして、七十日を超えて包括的に対応しなければいけないときには、新たに憲法を改正して議員任期の延長を認める、こういう整理だと思います。これは、参議院の緊急集会の権限を縮めたりするのではなくて、今解釈等で言われていること、そして今現在も認められていることを、縮めたり縮小したりするのではなくて、確定させること、明確化することを憲法上やるべきだと思います。
 二つ目は、前議員の身分の復活についてでありますけれども、これはやはり、任期が終了していないものとみなす規定を創設して、その身分を復活させた上で任期を延長するという規定を憲法上設けるべきだと思います。
 この点に関しては、前回、立憲民主党の篠原委員が、いらっしゃいませんね、残念です、の意見を大いに参考にさせていただきました。感謝申し上げたいと思います、いらっしゃいませんけれども。
 ただ、篠原委員の発言の中には同意しかねる部分も多くありまして、やはり立憲主義の観点から心配で、ますます眠れなくなったことは申し添えたいと思います。私が是非ぐっすり眠れるためにも篠原先生に一点確認したいのですが、いらっしゃらないので、次回、是非回答いただきたいのは、前回、篠原委員はこのようにおっしゃっています。
 解散後に選挙ができず議員が不在になる事態の対応として、選挙で選ばれた衆議院議員としてではなく、経験を積んだ前議員として特別な資格を与え、国政の重要事項に関与できるようにすればいい、緊急事態なので、もう一踏ん張りしていただく、憲法が想定せず規定していないことについて、憲法の精神に反せず、その枠内で工夫、立法措置でやってみて、数年ぐらいたってからまとめて明文化したらどうかと述べておられるわけですね。
 前議員に議員並みの国政の重要事項に関与できる権限を与えるアイデアは傾聴に値するので、まさにそのことを憲法に書くべきだと思います。だからこそ、私たち三会派の条文案の中にもそういった規定を設けることにしております。
 ただ、議員でない者に議員同様の国政の重要事項に関与できる権限を与えるような立法は、議員任期を定めた憲法四十五条及び四十六条、また国会が唯一の立法機関と定めた憲法四十一条、そして参議院の緊急集会による対応を定めた五十四条二項などに違反する立法になると考えます。違憲立法の可能性もあるアクロバティックな法案措置を考えるのではなく、まさに平時に落ち着いた環境の中で憲法を改正し議員任期延長を可能としておくことが、よほど立憲主義に合致していると私は考えます。
 そんな曲芸のような立法は本当に可能なのか、改めて篠原委員に考えを伺いたいと思いますが、いらっしゃらないので、次回、是非答えていただきたいと思います。
 あわせて、前回も質問しましたが、奥野委員にも質問したいのですが、奥野委員がかつて提案した繰延べ投票の活用については、野田内閣が平成二十三年十一月十一日に閣議決定した質問主意書への答弁書で、法律制定により国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することはできないと閣議決定しており、やはり法改正では国会議員の任期延長はできず、憲法改正が必要だと考えますけれども、改めて奥野委員の考え方を伺いたいと思います。
 とにかく、我々国民民主党は、緊急事態だからこそ可能な限り国会機能を維持することで、行政監視機能や立法機能を維持し、行政権の肥大化や濫用を防止し、もって憲法が保障する基本的人権を守ろうと考えています。立憲主義を貫き、憲法の規範性をしっかりと担保するためにも、憲法で定められた議員任期の延長はやはり憲法改正によって規定すべきである、このことを改めて申し上げて、発言を終わります。

発言情報

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発言者: 玉木雄一郎

speaker_id: 29596

日付: 2023-03-30

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会