柴山昌彦の発言 (憲法審査会)

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○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦でございます。
 私からも、新人の頃から御指導いただいた中山先生の御逝去に心からお悔やみ申し上げたいと思います。
 今、枝野委員からもお話がございましたとおり、与野党の合意を尊重する憲法審査会という面でいえば、緊急事態における国会議員の任期延長については、まさしくそうした与野党の合意が熟しつつある論点なのかなと考えております。その中で、選挙困難性の要件について裁判所が判断することについて、何人かの委員から意見がありましたので、私から見解を申し上げたいというように考えております。
 以前、この場で、裁判所あるいは裁判官がそうした選挙困難性を判断する民主的基盤があるのかということについて問題提起をさせていただきました。申し上げるまでもなく、厳格な三権分立制の下、裁判官の身分は高度に保障され、心身の故障がある場合を除いては、弾劾裁判を除いて裁判官を罷免するということはありませんし、最高裁の裁判官にしても、その就任前の資料による国民審査制度があるのみにすぎません。こういった方々が、果たして政治的な色彩の濃いそうした判断ができるのかということが一つの大きな論点になります。
 もう一つは、北側幹事もお述べになられていましたけれども、判断するための様々な資料収集に性質上の限界がある裁判所がそうした判断を的確に行うことができるのかという問題です。広範かつ選挙が困難かどうかということについて、本当に裁判所という機関がそれを判断することができるのか、私は極めて疑問であります。
 そして、例えば、強力なパンデミックを受けて、特定の緊急事態宣言に伴って国会議員の任期を延長するという判断を政治部門が行った際に、そのような判断を適時適切に行うことができるのは、やはり私は政治部門であるというように考えます。先ほど三木委員から、誰が見てもおかしい判断をした場合にそのチェックをすることが必要でないかという問題提起がなされましたけれども、それこそまさしく選挙を通じた政治部門でのチェックというものが私は想定されるのだろうというように考えております。
 そして、これと関連して、憲法裁判所なども含めた形での第三者チェックならばよいのではないかという議論がされることもあります。憲法裁判所を設けることについては、既に國重議員や吉田委員からも、裁判所の政治化、あるいは日本における裁判官に対する信頼や法文化、裁判官育成システムなどの問題点について指摘がされたところであります。
 司法消極主義が今の裁判所の大きな問題であるとすれば、それについて、例えば、笹田栄司教授が問題提起をしているように、最高裁判所そのものの制度改革を行うことによって、例えば最高裁を国と地方公共団体との間の紛争等に関する終審裁判所とし、上告事件の大部分を管轄する特別高等裁判所を新たに設けるべきだというのも、私は一考に値するというように考えております。
 また、先ほど新藤幹事がおっしゃったように、選挙訴訟あるいは住民訴訟などの客観訴訟を強化して、これに憲法判断を積極的に行うよう促していくということも、私は検討に値するというように考えております。
 いずれにいたしましても、この緊急事態条項や任期延長についての議論がこれほど充実したものになっている以上、是非、次回以降、しっかりとした形で成案を導くよう祈念申し上げまして、私からの発言とさせていただきます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 柴山昌彦

speaker_id: 2168

日付: 2023-03-30

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会