三木圭恵の発言 (憲法審査会)

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○三木委員 日本維新の会の三木圭恵です。
 発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 緊急事態条項のうち、国会議員の任期延長について、国民民主党、有志の会との三党派で条文案を作成いたしました。現在、緊急事態時におけるその他の国会機能の維持、一般的な緊急事態宣言の在り方、憲法第五十三条の見直し、憲法裁判所の組織と権限などについて、実務者間で話合いを進めています。
 日本国憲法制定の過程で、日本側は、緊急時には法律、予算に代わる閣令による対応が必要なこと、GHQが主張する英米法のエマージェンシーパワーのような超憲法的な対応は弊害が大きいことを主張しました。すなわち、日本政府が作成したいわゆる三月二日案では、第七十六条に、衆議院の解散その他の事由により国会を召集することあたわざる場合において公共の安全を保持するために特に緊急の必要あるときは、内閣は事後において国会の協賛を得ることを条件として法律又は予算に代わるべき閣令を制定することを得となっていました。しかし、GHQはこれを認めず、この条文は全文削除されてしまいました。
 一九四六年から七十七年を経た今、真剣にこの衆議院憲法審査会で緊急事態条項について議論ができることに改めて意義深いものを感じます。この憲法審査会で、緊急事態時の国会議員の任期延長に関しては、各党各会派、意見を出し合い、すり合わせを行っていけば、近いうちに成案を得ることが可能なのではないかと考えています。
 そうしますと、次に、緊急事態条項の中でも意見が分かれるのは、緊急政令、緊急財政処分についてではないでしょうか。
 緊急政令については、各法律における個別の政令委任で対応可能だという主張と、我々のように、憲法上、緊急政令の規定が必要だとする主張が大きく分かれています。実際に、武力攻撃事態対処法、警察法、災害対策基本法、感染症予防法など、それぞれの分野で、法改正あるいは新たに法律を制定して対処してきたことは事実であります。
 災害対策基本法は、伊勢湾台風を契機とした法制定から、阪神・淡路大震災、東日本大震災、平成二十六年の豪雪、平成二十八年の熊本地震、令和元年東日本台風などを踏まえて、何度も何度も改正を重ねてきました。あらかじめどのような法律が必要なのか分かっていれば、それを全部作ってしまうこともできるでしょうが、実際には、災害が起こり、今回はこの法律が必要であった、この法律を改正しなければならなくなったということが大半であると見受けられます。準備しても準備しても網から抜けてしまうことはあり得ると考えます。
 ですから、やはり、法制定や改正を行う国会が機能しないような真に緊急な場合に内閣が緊急政令を発する権限の根拠を憲法に設けることが必要になってくるのではと考えます。
 次に、緊急財政処分についてです。
 日本国憲法で、予算については、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」「国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。」「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」とされており、財政民主主義が徹底されていますが、国会が機能しないような緊急事態には、かえってこれが緊急対応の足かせとなってしまいます。
 予備費で対応できるとの御意見もあります。しかし、コロナ禍における予備費の積み上がりは予備費の本来の趣旨を超えているとの指摘もあるところです。年度途中で緊急事態が発生し、多額の支出が必要となり、国会で予算の議決が間に合わないような事態に備え、緊急財政処分の制度についても用意しておくべきと考えます。
 今後も緊急事態条項について御意見が各党各会派より出されると思いますが、より活発な議論を御期待申し上げて、私の意見陳述とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 三木圭恵

speaker_id: 927

日付: 2023-04-20

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会