小野泰輔の発言 (憲法審査会)

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○小野委員 日本維新の会、小野泰輔でございます。
 私も、今日二巡目で何を話そうかなと思っていたんですが、岩谷議員の原稿を事前に見て、ほぼ何も言うことがないなというふうに思っていました。そして、浜地委員とそれから玉木委員、北神委員も、本当にすばらしい、緊急集会の結論について説得的な論評がなされたということで、私、特につけ加えることはもうないんですけれども、参考人の質疑、我々が教科書も勉強した先生に対して意見を申し上げるのは本当に私も申し訳ないことだなと思ったんですが、やはり、憲法学者の先生方と、そして実際に国民の生命財産を守る政治家の間では、大きな認識の違いがあったなということを実感した参考人質疑だったというふうに感じております。
 特に、平時と有事という議論がありました。新藤幹事から、以前から、この緊急集会というのはあくまで平時の制度なんだというような御指摘があって、そのことについて、結構どうなんだろうというふうに私は思っていたんですけれども、ただ、長谷部先生も、平時と有事は明確に分けるべきだというふうにおっしゃっていて、このことについては何も変わりはないというふうに思うんですね。
 ただ、私が参考人質疑が終わった後に感じたことというのは、平時と有事を分けるのは当たり前なんですけれども、そこにおける対応の仕方が随分と違うなということだったんです。
 我々は、緊急事態条項を考えなければいけないという立場の人間からすれば、平時と有事を分けるということは、それは制度そのものもしっかりとつくっておかなければいけないということなんですけれども、長谷部先生の場合には、それは緊急集会だと。そして、その運用の仕方が、平時の場合には一〇〇%数字を守らなきゃいけないけれども、有事の場合には、その作ったルールというのは、数字というのは別に守らなくていいんだというようなことをおっしゃっていて、随分、私は、それは乱暴な議論だなと。
 そして、有事の場合にこそ、どれだけぎりぎりでルールを守るかということを我々は議論しているわけですけれども、そのことはやはりなかなか政治家との認識の差が大きいのかなというふうに思いました。
 同時に、私は、長谷部先生のお話を聞いているときに、私も、二百八国会の二月二十四日、令和四年の二月二十四日にちょうど高橋和之先生に質問させていただいたときにも、高橋先生からも似たような話があったことを思い出したんですね。「極端な事例を出せば出すほど、権限をどこかに大幅に移譲する以外に解決の方法はなくなっていくわけですね。」、あるいは、南海トラフということがあった場合に、「もう誰か一人に権限を全面的に集中するような制度をつくる以外にないということになるだろうと思うんですね。」、こういうことをおっしゃっているんですね。
 これはやはり、本当に立憲主義と言えるのかというふうに思います。有事が起こったときに、なりふり構わずに何でもありだというのが本当に立憲主義なのかということを、これは政治家の側も、憲法学者も、我々も法律を学んだときには教科書を必ず読んでいますから、このことは、国家緊急権ということを、割と起こったときにはしようがないみたいに学者の皆さんは考えていらっしゃるんですが、これは本当に日本の憲法学としていいのかどうかというのは、山下先生もうなずいていらっしゃいますが、これは是非、法曹の皆さんにも考えていただきたいというふうに思っております。
 その上で、中川幹事に、今日はもう私も発言を短く終わりたいと思いますから答えていただきたいんですが、七十日を超えたとしても参議院緊急集会が行えないという理由はないんだというふうにおっしゃいましたが、しかし、これは長谷部先生もお認めになっております。今日、新藤幹事が一覧表を作っていただきましたけれども、権限・案件の限定とか暫定性の問題はやはりあるんだということを長谷部先生もお認めになっているわけですが、ここについての制約条件を、七十日以上緊急集会が維持された場合にどうやって乗り越えていくのか、それこそ何でもありというふうに言うんですかということをお尋ねしたいということ。
 それから、権力の濫用を防ぐ、防ぐというふうに立憲民主党の皆さんはおっしゃっていますけれども、しかし、これは私もちょうど参考人の質疑のときにも申し上げましたが、参議院の緊急集会だって、これは参議院がもう案件が終了しましたというふうに宣言しない限りは権力の濫用は続くわけですね。ですから、そこに何の差があるのか。
 つまり、立憲民主党の皆さんは憲法改正をしたくないから、そちらの、例えば我々が提案しているような任期延長の方は濫用があるんだというふうに言っていますが、参議院の緊急集会だって、先ほど岩谷委員が言ったように、半分の参議院議員しかいないような状態でずっと濫用が続く可能性があるわけですが、そのことに目をつぶっているのではないかというふうに思いますが、そのことについてもお答えいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 小野泰輔

speaker_id: 13603

日付: 2023-06-01

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会