小野泰輔の発言 (憲法審査会)

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○小野委員 日本維新の会の小野泰輔です。
 会期末も迫ってきましたので、私は今後の進め方について二点申し上げたいと思います。
 まず一点目ですけれども、緊急事態における国会議員の任期延長の取りまとめを会期末に向けて行っていただきたいということであります。
 既にかなりの議論が行われ、論点も出尽くしており、細かい詰めや決めの段階に来ていると思います。大きな論点であった参議院の緊急集会を有事に活用することについても、参考人質疑も行い、検討を行ってきましたが、緊急事態においては、完全とは言えない民主的正統性の中、二院制の原則の維持や選挙困難事態の長期化の可能性、さらには、緊急集会の限定的な権能からすると、その活用には一定の限界があるということは大方の会派が一致した見解を示しております。
 先週は、自民党の新藤幹事から、参議院の緊急集会についての参考人質疑の論点整理を表にまとめていただきましたが、他の論点も含めた緊急事態条項に関するこれまでの議論を当審査会として取りまとめを行い、今後議論していくべき項目について詰める、決めるという作業を行っていく羅針盤を作っていくべきだと思います。
 事務局には大変な負担をお願いしますけれども、秋の臨時国会に向けて、議論をスタートダッシュするために必要なことと考えておりますので、森会長、よろしくお取り計らいをお願いいたします。
 二点目は、国民投票広報協議会の規定について、具体的な内容を詰める作業を行っていくべきであると思います。
 これも自民党の新藤幹事が五月二十五日に資料を提示されましたが、広報協議会の組織とその権限、そして、それをサポートする事務局についての規程や関連法律の改正など、具体的に定めるべきことを整理いただいています。まずはこれらの項目について規程の整備を進め、その内容の確認作業を行うとともに、他の検討すべき事項についても規定の充実を図っていくというプロセスを取っていくべきだと思います。
 これも大変な作業となりますけれども、今通常国会が閉会した後、臨時国会召集までの間で、是非、事務局には夏休みの宿題として、たたき台の作成作業を進めていただきますよう、森会長、よろしくお願い申し上げます。
 しかしながら、事務局が規程のたたき台を作っていくに当たっては、今国会の会期末までに、定めるべき内容について具体的な項目出しをできるだけ行っておく必要もあると考えております。
 そこで、決して網羅的ではないとは思うものの、考え得る限り、国民投票広報協議会の規定として備えるべき項目について私の意見を申し述べます。
 新藤幹事が五月二十五日に配付された資料に沿って進めていきたいというふうに思います、お手元にないかもしれませんが。
 まず、一の「組織」については、委員や会長の選任方法や議事の手続など、事務的に案の作成は進められるものと思っております。
 次に、二の「権限」ですが、放送や新聞における広報や広告に関する規程については、公職選挙法で定められている内容に沿って、まずは作成を行うことができるものと考えております。
 しかしながら、通常の国政選挙と憲法改正国民投票で大きく異なる点があり、この点に留意しながら制度設計していく必要があると思います。
 一点目として、憲法改正の場合には、複数の条項に関する改正案が発議され得るということであります。
 例えば、政党等が行う新聞紙上での広告については、新聞の寸法や掲載回数などを、条項ごとに賛成側と反対側とで平等に分けて割り当てていくことになると思いますが、そもそも当該憲法改正の国民投票において、トータルで何項目の改正が提案されているのかなどが示され、さらに、それぞれの項目について各政党などの賛否がどうなっているのかについてマル・バツの一覧表で示すサマリーを設ける旨定めておくなど、国民にとって分かりやすく、混乱を防ぐ、そういった取組も非常に重要かもしれません。
 また、複数の条項の改正案に関する賛否の広告のスペースは同一の寸法でなければならないのは当然ですが、複数の条項間においては国民の関心や賛否の主張の熱量が異なることが考えられるので、協議会の中で、スペースを十分に割くべき条項や少なめにする条項を協議の上定めることができるなどの規定を備えておくべきと考えます。
 また、二点目ですが、国民投票法百六条六項において、同条一項で定める憲法改正案の広報のための放送を行うに当たり、「憲法改正案に対する賛成の政党等及び反対の政党等の双方に対して同一の時間数及び同等の時間帯を与える等同等の利便を提供しなければならない。」と定めています。
 通常の国政選挙の場合は、小選挙区の場合には各候補者ごと、比例代表の場合には政党ごとに公平に時間が与えられているので混乱は生じにくいですが、憲法改正国民投票の場合には、賛成派また反対派の中で、それぞれ広報する内容をどうするかや、政党ごとに持ち時間を配分するのかなどをめぐって、調整が難航することも想定されます。一方が既に広報の内容が固まっているのに、他方がまだ調整できていないために広報が行えないようでは、準備が終わっている側の広報の機会を奪うことになる反面、調整できていない側への配慮が欠如していれば、広報の平等性が失われることとなります。
 そこで、広報の作成に要する一定の期間をあらかじめ規程で定めた上で、その期限が過ぎたら相手方の内容の作成が完了していなくても広報を開始するなどのルールを明確に定めておく必要があると考えます。
 これ以外にも規定すべき点があろうと思います。新藤幹事の資料の三の「事務局」に関する項目として、事務局規程の制定や国会職員法等の改正が挙げられていますが、これらは森会長からの御指示があれば事務的に作業を進めることができると思います。
 新藤幹事の資料には掲載されていませんでしたが、ネット広告における国民投票広報協議会の役割などの詳細の規定についても、これまで各委員が提言した内容を参考に、たたき台を作成すべきだというふうに考えます。森会長、よろしくお願いいたします。
 最後に、新藤幹事にお願いです。
 今国会の最後の審査会において、来年九月の岸田総理の総裁任期を期限とした憲法改正国民投票の実施を見据えた工程表をそろそろお示しいただきたいと思います。我々が毎週集まって議論しているのは、議論だけをするということのためではありません。時代に適応した憲法を国民の手で作るための一大プロジェクトを成功させるためには、ゴールから逆算したロードマップを作るべきだと考えます。改正項目の検討と条文案の作成、国民投票法の改正及び手続の整備など、憲法改正に必要な事項について進捗状況を管理しながらやっていかなければ、岸田総理の国民に対する約束も果たすことは難しいと考えます。
 会期末まで残る検討課題について具体的な成果を追求するため、ぎりぎりまで当審査会を開催することを求め、私の発言を終わります。

発言情報

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発言者: 小野泰輔

speaker_id: 13603

日付: 2023-06-08

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会