上田幸司の発言 (財務金融委員会)
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○上田政府参考人 防衛省よりお答え申し上げます。
昨年末に閣議決定されました国家安全保障戦略及び国家防衛戦略において示しておりますとおり、我が国を取り巻く安全保障環境、これは大きく変化しておりまして、我が国を含む国際社会は深刻な挑戦を受け、新たな危機に突入していると考えてございます。
特に、具体的に申し上げれば、我が国周辺、東アジア地域におきましては、中国、これは東シナ海、南シナ海におきまして、力による一方的な現状変更及びその試みを推し進めてございます。北朝鮮は、かつてない頻度で弾道ミサイルを発射、核の更なる小型化を追求するなど、行動をエスカレートさせております。そして、ロシアは、昨年来、ウクライナ侵略を行うとともに、この極東地域におきましても軍事活動を活発化させているところでございます。
こうした活動、今後、インド太平洋地域、とりわけ東アジアにおいて、戦後の安定した国際秩序の根幹を揺るがしかねない深刻な事態が発生する可能性が排除されないと考えてございます。
特に、今申し上げましたウクライナ侵略、これを国連安保理事会の常任理事国であるロシア自身が行っているという事実、これを踏まえますと、主権と独立の維持のためには、我が国自身の主体的、自主的な努力があって初めて実現するものということを示していると考えております。
このような戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、こうした我が国としても厳しい現実に正面から向き合い、防衛力の抜本的な強化を行いますとともに、いついかなるときも力による一方的な現状変更とその試みは決して許さない、そういった意思を明確にしていく必要があると考えております。
こうした認識の下、国民の命と暮らしをどのように守り抜くのか、極めて現実的なシミュレーションを政府として行いまして、必要となる防衛力の内容を積み上げたところでございます。
率直に申し上げますと、現状ではやはり十分ではなく、今後の五年間で防衛力の抜本的な強化に取り組んでいく必要があると考えてございます。こうした取組によりまして我が国の抑止力、対処力を向上させ、これにより、武力攻撃、あるいは、この地域におきまして深刻な事態の発生そのものの可能性を低下させることができると考えてございます。
もちろん、外交努力、こういった重要性は言うまでもなく、国家安全保障戦略におきましても、我が国の安全保障の第一の柱は外交力である、このように掲げてございますが、それと同時に、この国家安全保障の最終的な担保、これが防衛力でございます。ほかの手段では代替できるものではないと考えてございますので、政府として、国民の命と平和な暮らしを守り抜く体制、これを構築するために今回のような防衛力の抜本的な強化を必要としているところでございます。