寺田学の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○寺田(学)委員 立憲民主党の寺田学と申します。
 まず、前回に引き続き、このような機会を設けられた委員長を含め理事各位の皆さんには心から感謝申し上げたいと思いますし、発言の機会を賜りましたことを同僚議員にも御礼申し上げたいというふうに思っております。
 前回もお話し申し上げましたけれども、やはりこういう討議の場というものが慣例的、定期的に行われることは非常に有意義なことだと思っています。一過性に終わることなく、様々な機会を聴取する機会として、こういう機会が設け続けられることをお願い申し上げたいと思います。
 加えて、今日も様々な議論がなされるとは思いますけれども、やはり、議論して終わりということではないと思います。衆議院においてはいつ選挙があるか分かりませんし、先ほど終わりました統一地方選挙を含めて、地方選挙は日に日に行われておりますので、議員立法に向けた検討の小委員会というものをこの委員会の中に設けまして、実質的な法文、法改正に向けた動きというものも是非とも御検討いただきたいというふうに、委員長含め理事の皆さんにお願い申し上げたいと思っております。
 本題に入ります。
 さきの統一地方選挙、また補選が行われましたけれども、残念ながら、投票率というものは劇的に上がることなく、下がり続ける傾向というものも見受けられます。様々な要因があるとは私も思っておりますけれども、今日この場でお話しするこの選挙運動というもの自体が、今の時代において有権者にとって最善の選挙運動になっていないのではないかなというのも大きな理由の一つだと思います。
 以下、様々御提案申し上げたいと思いますが、まず第一歩として、選挙運動の在り方を考える中で留意すべき点をまず三つ申し上げたいと思います。
 一点目は、非常に基本的なことではあるんですが、選挙運動は誰のためにあるべきなのかといえば、もちろん候補者のためではあるとは思いますが、何よりも何よりも主権者たる有権者にとって、分かりやすく、そして投票行為を行うに当たって有意義な情報が提供される選挙運動の在り方であるべきだと思います。
 二点目ですけれども、まず、政治にとって好ましいことというのは、議会であれば、多くの者がその舞台に立ち、様々な価値観というものを自分の背景を参考にしながら述べ合うことであって、そのためには、その議会に集う者の新陳代謝というのは必ず必要だと思っています。
 また、首長においては、その権限が集中することが必然であって、その弊害として、長期に権力の座にとどまることを問題視する向きもあると思っています。
 これらのことを踏まえて、選挙制度、選挙運動の在り方自体は、現職よりも新人にとって有利なものを前提とした仕組みに変えていくべきだと思っております。自分自身も現職の議員でもありますけれども、ここはまた強く申し上げたいと思います。
 三つ目ですけれども、議会活動や政治活動、自らの志や政策を基に有権者が判断をしていく、そういうような選挙運動であるべきだと思います。
 最近行われた地方選挙、私の友人もたくさん立ちましたし、都内でも立ちましたが、活動の目玉とされているものが、特定の駅において始発から終電まで駅で立って演説をするということを、根性を見せつけるためにアピールしている節がありました。それに対して多くの方が激励を寄せているんですが、こういうものがはやってしまっていること自体にも、私は大きな問題意識を持っています。
 一生懸命、御本人としても、それをたたえる有権者としても、相互の関係はあるとは思いますが、本来、その人の人格であり、その人の理念であり、その人の政策的な思考を基に、できれば選挙の投票行動が行われることが、国民にとってもふさわしい結果を招くものと思いますが、やはり今は、根性と露出というものが投票行為において大いに影響を与えていることになっていると思います。
 そのことがあるからこそ、候補者ないしは現職の人間も含めてですけれども、自らに限られた時間とそのリソースというものを、地元の中において一生懸命露出を増やすこと、そしてまた、とにかく多くの方々にお会いをして、つけ届けをしっかりと満たしていくこと自体が大事になっているということは、人の気持ちをつかんでいく上ではとても大事なことでありますが、それだけに、それがより強くなっていくこと自体は、本来、議会であり首長が求められている部分とは違った形で人が選ばれるということが強くなるのではないかなと思っております。
 以上申し上げた三点をまとめますと、選挙運動のあるべき姿というものは、候補者ではなく有権者にとって有意義なものであるべきだということ。そしてもう一つ、選挙運動は現職ではなく新人にとって有利なものであるべきということ。そしてまた、選挙運動を通じた投票が、根性と露出ではなく、理念や実績で判断されるような仕組みにしていくべきことだと思います。
 それらの留意事項を踏まえた上で、二、三点、提案をしたいと思いますが、前回も申し上げておりますけれども、まず一点目に申し上げたいのは、事前運動の解禁です。
 この法制度の立法趣旨は制定当時には何かしらの意味があったということは推測をしておりますが、今日においてこの事前運動を禁止することが果たしてどのような意味と公平性を保つために必要とされているのかがよく分かりません。事前運動を制限すること自体は、候補者及び現職もそうですけれども、候補者にとっても大変面倒なことのみならず、有権者にとっても分かりにくく、そして、先ほど申し上げた、特に新人にとっても不利なものとなっています。
 事前運動は様々な禁止がありますけれども、象徴的な事案としては、何の選挙に出るかをはっきり訴えられないということがまず挙げられます。
 私自身の解釈としては、事前運動に当たるのは、特定の選挙において特定の候補者に投票を依頼することだと捉えていますが、もちろん、そのことを禁止することの意味は当時はあったのかもしれませんけれども、有権者にとってみれば、そこの街頭に立って訴えている人間が何を目指そうとしているのかということをできるだけ明快に分かりやすく知りたいと思っているにもかかわらず、県政を目指しますということで、県知事なのか県議会議員なのか何かも分からない中でやっているということは、有権者にとっても訴える側にとっても効果的なものではないと思っています。
 もちろん、様々な理由があってそういうことをしていると思いますけれども、自分自身が何を目指すのかということをはっきり主張すること、そして、ここは御議論あるかもしれませんが、はるか昔から、選挙になったら投票してくださいと言うこと自体が何か問題があるのか、私には分かりません。
 そういうことも踏まえて、事前運動の在り方というものは今日においてどうあるべきかということは考えるべきだと思います。
 あと、実務上、問題点として感じることは、選挙の公示、告示が行われた後に、皆さんも集会や街頭演説を告知しながらやると思いますが、まさしく選挙においての関心が高まってくる告示中の集会であったり街頭演説の日時や場所を、告示になるまで案内ができないということになっています。
 本来であれば、その最も注目が集まるタイミングにおいて、どの場所に立ってどのようなことを訴えたいのかということを事前にお知らせをし、有権者の方々が日時をすり合わせながらその場に集って候補者の意見を聞くというのが本来あるべき選挙の在り方だと思いますが、この事前運動の禁止によって、告示になってから初めて告知をしなければなりませんので、告示直後の集会や街頭演説を十分に有権者に浸透させることができなくなっているというのは、私は大きな問題だと思っています。
 ですので、いずれにせよ、事前運動の解禁ということ自体は様々なものに係っているというのは十分承知しておりますが、今の二点をもっても、特段、変えることに大きな支障や問題点や複雑さはないと思いますので、これらのような有権者にとって必要なこと、そして、先ほども申し上げましたけれども、新人の方にとってみると、この手の制限が一番自分を浸透させていく上では障害になっている部分であると思いますので、直ちに改正していくために、今日ここに集われている方々の御賛同を願いたいと思っております。
 そしてまた、もう一個ですが、これも前回お話ししましたけれども、選挙カーを廃止すべきだと思っています。
 もちろん、選挙カーというものが選挙を象徴する運動であることは多くの国民が思っていると思いますけれども、先ほど申し上げたような選挙のあるべき要点ということから鑑みると、選挙運動で訴えられることと受け取られることというものは限界があると私は思っています。
 それでは何をしたらいいのかということがあるかもしれませんが、まず取りあえず、その選挙カーでの運動というものをやめてみるということが一番大事なような気がします。やめることによって初めてイノベーションは生まれて、何をすると有権者に対してしっかりと自分の考え方を伝えることができるのかということを真剣に考え始めると思うからであります。
 あと、前回も申し上げましたが、公開討論会の解禁というもの、そしてもう一つ、ここは御議論あると思いますが、私は公開討論会を強制化すべきだと思います。
 義務化をして、候補者としてなったのであれば、有権者の前に一堂に並んで訴えるということを実質上義務化するような形になれば、先ほど申し上げたとおり、有権者にとって有益な情報を受け取る機会というものが確保されるのではないかと思います。
 最後になりますけれども、様々、先ほど申し上げたとおり、選挙の細々とした部分もあると思います。候補者の手間を減らすために、公営掲示板、活用されていると思いますが、一々ポスターを貼るのは面倒くさいです。ですので、事前にデータを選管に送付して、そのデータをあの板のところに直印刷していただければ、貼りに行くこともないですし、剥がれることもないです。証紙を貼ること自体も、今の時代、やめるべきだと思いますので、その他のことも含めて、是非この場で議員立法の検討委員会をつくっていただいて、前に進める努力をしていただきたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 寺田学

speaker_id: 3376

日付: 2023-04-26

院: 衆議院

会議名: 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会