江藤拓の発言 (農林水産委員会)

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○江藤委員 やはり、誰が責任を取るべきかということは、釣りにかかわらず、登山でも何でもそうですよ。その責任の所在はしっかりと峻別されるべきだということを指摘しておきたいと思います。
 それから、答弁はもう求めません、ちょっと時間がなくなってきたので。
 零細事業者にはやはり配慮しなきゃいけません。漁村はなかなか大変ですよ。温暖化も進んで魚も捕れなくなったり、この時期はほとんど漁がない、そういう時期もあります。そういうときに、漁業者が休みの時期に遊漁船を営むときもあります。ですから、小規模事業者なんですね。
 そして、皆さん方は分からないと思いますけれども、非常に過酷な仕事なんですよ。瀬渡ししますよね、朝四時とか五時に、暗いうちに。そして、大体九時か十時ぐらいに一回見回りに行きます、大丈夫ですかと。安全確認ですね。そして、場所を変えたければ、瀬変わりといって場所を変わらせます。そして、気象が急激に変化をすれば、釣り人が嫌がっても、早上がりと我々は呼んでいますけれども、撤収ですね、回収しますと。回収しますから用意してくださいと電話がかかってきて、私も一時間ぐらいで帰らされたことがありますよ、せっかく楽しみにしていたのに。そうやって、やはり船長たちは安全に物すごく気を配っているわけですよ。
 そして、夜釣りともなると、今度は夜でしょう。寝ていられないですよ、船頭は。寝ていて、電話が鳴って、例えば、心臓が苦しくなったとか誰かが落ちたとかいったら駆けつけなきゃなりませんし、緊急連絡しなきゃいけない。そういうことがありますから、これはなかなか過酷な仕事なんですよ、本当に、責任のある。
 ですから、私の地元で若干例を言うと、非常に私の友人であった、私が生まれた在所、門川町の清栄丸、やめてしまいました。船も立派な船だったけれども、他県に売られてしまいました。北浦町の康栄丸も廃業してしまいました。私も大変お世話になっています勝丸も今月廃業します。そして、島浦の清福丸、それから利丸、これも廃業してしまいました。お客さんはいるんですよ。このコロナで釣りに対する注目が高まりました、ぐっと。それにもかかわらず、事業承継ができない、廃業に追い込まれるということは、やはり非常に漁村の振興という面から見ても私は問題だと思うんですね。
 ということであれば、この法律の中にも書いてある、地域の実情に応じた秩序ある遊漁船業の振興を図って、それで漁村の活性化に寄与するという法の趣旨を守るような指導をしなきゃいけない。余りに厳しいことをがりがりとやって、そんなうるさいことを言うんだったらもうやめちゃおうというようなことになるのであれば、これは漁村の振興とは真逆でありますので、そういうことについてはしっかり考えていただきたい。
 そして、法律の中には、遊漁船業に対する支援、こういったものをやるというようなことは書いてありますけれども、具体的なことはまだ分かりません。もちろん、法律が成立して一年以内ということでありますから、検討する時間はしっかりありますけれども、やはり、振興するということであれば、何らかの支援策を、負担も増えるわけですから、しっかりと考えていただけるように、そして、零細事業者が、事業承継も含めて、事業が成り立つようにやっていただきたいというふうに思います。
 時間がないのでもう答弁は求めないことにします。どうしてもやりたいことがありますので。
 皆様方にお配りしました一枚紙だけちょっと御覧ください。
 これは、自民党の中にある食料産業政策委員会、私の一番の親友で、友人であります宮下一郎先生が委員長を務めていただいているその会で配られた資料であります。私、これを配られたときに、ミスプリじゃないかと思いました。何だこれは、何かの間違いだろうと思いました。
 というのは、まず、一九八〇年のところを御覧ください。飲食料品の国内最終消費額、四十九兆五千億。これが、ちょっと資料は古いですけれども、二〇一五年、八十三兆八千億になっています。随分伸びました。それはそうでしょう。それは当然だと思いますよ。しかし、一九八〇年、国内生産(生産者)のところは十二兆三千億。そして、二〇一五年、国内生産(生産者)は九兆七千億。何で、こんなに伸びているのに、生産者の手取りがこんなに減るんですか。やはり、生産、流通、加工、販売、購買、そういった商流の流れが本当にゆがんでいるということの一つの証左ですよ。
 もちろん、加工するのに手間もかかります、運送賃もかかります、様々ありますから、全ての数字が正しいというふうに言うつもりはありませんけれども、余りにもひどい。余りにもひどいと私は思うわけであります。
 大臣は、大臣に就任されてすぐ、フランスのエガリム2法、これを参考にして、価格転嫁がしっかりできるようにやりたいということをおっしゃいました。勇気のある発言だったと思います。すばらしいと思いますよ。
 それには、やはり生産費統計、これをしっかり取らなければなりません。独禁法の壁もあります。生産者も、自分たちにどれだけのコストがかかっているか、そういった費用の把握ということも、生産者の努力も欠かせません。そして、高くなれば国民の理解も求めなければなりません、どうしてそうなったのかと。
 しかし、国民が理解したとしても、国民に購買力がなければ安い海外の野菜を買ってしまうようなことになりかねない。ということであれば、やはり所得の向上、賃金を上げることが、農業を支える上でも、一次産業を支える上でも、経済を再生して、しっかりと今の内閣の下で、国民が、所得が向上したんだ、購買力が上がったんだという体制をつくらなければ、農業の未来は暗いというふうに思います。
 もしこのままの状態をずっと放置してしまったとするならば、私はもう生産現場はもたないと思いますよ。今までは、お人よしで、ずっと市場任せで値段が決まってきました。大手の購買者の力に負けてきました。でも、我々が立ち上がらなければならない。大臣と同じ思いであります。
 困るのは国民ですから、食料が安定的に供給されなくなったら。憲法の下でも、国民の生命と財産を守るということは、我々国会議員の最低限の義務です。そして、憲法二十五条の一項にあります健康で文化的な最低限の生活を営む権利の実現、これができなくなってしまいます。食べるということは基本ですから。下手をすると、これだけ世界の中で紛争が頻発する世の中になってしまったら、何が起こるか分かりません。
 我々は、戦中戦後、いわゆる国民が飢えるということを経験しました。予算委員会で私が食料安全保障の質問に立ったときに、パネルを出させていただきました。国会議事堂の前には、あの噴水があるところも全部畑で、芋を作って、そして、国民の飢えをしのぐために、あらゆる土地に芋やいろいろなものを作って飢えをしのいでいた。都会の人は買い出し列車に乗って芋を買いに行っていた。そういう飢えというものを我々は八十年で忘れてしまいました。
 しかし、今こそ、党派の壁も超えて、幅広の議論をしっかりとして、国民のために、そして農家の皆さん方が希望を持って、そしてしっかりと担い手が育つように、我々は食料安全保障の確立を実現しなければならないというふうに思っています。
 私の申し上げたことについて御感想をいただければ、一言お願いいたします。

発言情報

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発言者: 江藤拓

speaker_id: 28161

日付: 2023-05-17

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会