松野博一の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)
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○松野国務大臣 拉致問題担当大臣の松野博一でございます。
拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。
北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指すべき課題です。
二〇〇二年に五名の拉致被害者が帰国して以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思います。
私自身、御家族の皆様との面会の機会などを通じて、長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いしています。拉致被害者御家族も御高齢となる中で、拉致問題は時間的制約のある人道問題です。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいという御家族の皆様の切実な思いを改めて胸に刻んで、問題解決に向けて全力で果断に取り組んでまいります。
岸田総理は、一月に行われた日米首脳会談において、拉致問題の即時解決に向けた米国の引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領から改めて全面的な支持を得ました。また、各国の首脳にも直接拉致問題に関して理解と協力を求めるなどしてきています。私自身も、外国要人の方とお会いする機会には、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を直接求めております。
拉致問題の解決に向けては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。岸田総理自身、トップ同士の関係を構築していくことが極めて重要であるとの認識の下、累次の機会において、条件をつけずに金正恩委員長と直接向き合う決意を述べています。
その上で、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが力強い後押しとなります。このため、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。
昨年十二月には、私も出席して政府主催国際シンポジウムを開催し、北朝鮮による拉致問題の実態と御家族の苦悩について被害者の御家族から生の声の訴えが行われたほか、国連北朝鮮人権状況特別報告者及び韓国の北朝鮮人権国際協力大使が登壇し、拉致問題の解決に向けた国際連携について有益な議論がなされました。
また、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発活動が重要な課題となっており、積極的に推進していく考えです。具体的には、教員等を対象とした研修や、中学生、高校生を対象とした作文コンクール、大学との共催による授業の実践事業の実施などの取組を行っております。私自身も、昨年十二月に、政府が香川大学と共同で実施した授業の実践事業に参加した大学生と車座対話を行いました。
これらの啓発活動と並行して、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けてのラジオ放送も政府として実施しております。また、民間団体への委託放送を拡充するとともに、共同公開収録も本年度は三回実施しました。今後とも、拉致被害者への激励や北朝鮮の人々に向けた情報発信の一層の拡充強化を図る考えです。
拉致問題は、重大な人権侵害であり、岸田内閣の最重要課題です。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で果断に取り組んでまいります。
下条委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願い申し上げます。