宮本徹の発言 (本会議)

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○宮本徹君 日本共産党を代表して、二〇二三年度予算案に反対の討論を行います。(拍手)
 本予算案は、国民の暮らしをそっちのけにして、専守防衛を投げ捨て、憲法違反の敵基地攻撃能力の保有、異次元の大軍拡を進める戦後最悪の予算です。断じて認められません。
 政府は、これまで、敵基地攻撃について、ほかに全然手段がない場合、法理的に可能だが、国連の援助や日米安保条約がある下で、平生から他国を攻撃する、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持つことは憲法の趣旨ではないと答弁してきました。審議の中で、岸田総理は、これまでの答弁との整合性について全く説明できませんでした。
 内閣法制局長官だった阪田雅裕氏は、反撃能力を持つことはまさに憲法九条が禁じた戦力を持つことです、国民を誤解させて国の形を変えようとする昨今の政治は法治国家の名を汚すものと厳しく批判しています。本予算案は、立憲主義をじゅうりんするものにほかなりません。
 予算委員会公聴会で、公述人から、岸田政権は、バイデン政権に追従し、米国の戦争に巻き込まれるリスクを高めているとの指摘がありました。
 バイデン政権の国家安全保障戦略は、中国を唯一の競争相手と位置づけ、同盟国との連携によって競争に打ちかつ方針です。アメリカは、攻撃と防御を一体に行う統合防空ミサイル防衛、IAMDの体制を地球規模で同盟国と協力して築く方針です。日米共同声明では、日本の反撃能力の開発及び効果的な運用について協力を強化することが確認されました。
 そして、岸田政権は、安保三文書に、敵基地攻撃能力について、日本への武力攻撃がなくとも集団的自衛権として行使し得ると明記し、本予算案では、トマホーク始め大量の長射程ミサイルを購入、開発しようとしています。これでは、自ら進んでアメリカの戦争に巻き込まれる道と言わなければなりません。地域の緊張を高め、際限のない軍拡競争になりかねません。
 審議の中で、浜田防衛大臣は、日本が攻撃されていないのに集団的自衛権として敵基地攻撃能力を行使した場合、相手国からの反撃で我が国に被害を及ぼす場合もあり得る、大規模な被害が生じる可能性も完全に否定できないと答弁しました。
 国民を惨禍に巻き込む、亡国の道ではありませんか。ミサイル部隊が配備される南西諸島の住民に、戦争を呼び込むものだと不安が広がっております。弾薬庫を全国で百三十も整備する計画にも不安が高まっています。敵基地攻撃能力保有は撤回すべきであります。
 日本には、世界に誇る憲法九条があります。徹底した平和主義の国として、米中双方に緊張を高める行動をやめること、対立の緩和と軍縮を働きかけ、地域の安定した平和をつくることこそ、日本政府の果たすべき役割だと強く指摘したいと思います。
 さらに、五年で四十三兆円もの大軍拡の財源確保のために、国民の暮らしを犠牲にすることは断じて許されません。復興特別税の軍拡財源への転用は、復興のために協力している国民を愚弄するものであります。国立病院機構や地域医療機能推進機構の積立金は、法律で医療や年金の財源とされております。年金財源が足りないといって年金を目減りさせながら、年金財源を横取りして大軍拡に流用することは、国民の理解は到底得られません。
 今、物価高で苦しみの中にいる国民、事業者の皆さんがたくさんいます。高い授業料で進学を断念する若者、奨学金の返済で苦しむ市民がいます。少ない年金のため、七十を過ぎても年末年始なく働く高齢者の方がいます。老老介護をしながら特養ホームの空きを待っている方がいます。大軍拡に充てる巨額の財源を国民の生活の支援に回せばどれだけの国民が助かるか、想像すべきであります。
 岸田政権は子育て予算倍増を掲げましたが、審議では、何をベースに倍増というのか明らかにならず、子育て支援の具体的な提案にも、これから検討と言うばかり、何一つ中身は具体的に示されておりません。十年前の約束であった保育所の配置基準の改善、これは直ちにやるべきであります。国際公約である大学までの教育無償化も早急に進めなければなりません。障害児福祉を始め子育て施策は、所得制限を撤廃し、拡充こそ必要であります。
 岸田政権の進める子育て支援には大きな問題があります。財源です。
 新年度から実施される出産一時金の引上げ自体は当然の施策でありますが、その財源として、年収百五十三万円、月でいえば十二万七千五百円以上の七十五歳以上の医療保険料を引き上げようとしています。財源を求めるところが間違っているんじゃありませんか。一億円の壁を始め、大企業優遇、富裕層優遇税制を正すべきです。何よりも、大軍拡をやめれば、教育無償化、子育て支援も大胆にできるではありませんか。
 今、国民が求めているのは、電気、ガス、食品、飼料を始めとする物価高騰から暮らしとなりわいを守る支援の抜本的な強化です。中小企業や非正規労働者などへの賃上げへの支援です。介護、障害者福祉、子育て支援などを拡充して、誰もが安心して暮らせる社会です。気候危機を打開するために、再エネ、省エネを抜本的に推進することです。原発の運転期間延長、新増設など、福島の教訓を忘れた原発回帰は断じて許されません。消費税を五%に緊急減税し、インボイスの導入は中止すべきです。
 以上、大軍拡予算は撤回し、国民の暮らし最優先の予算に組み替えるべきことを強く求め、討論を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 宮本徹

speaker_id: 19574

日付: 2023-02-28

院: 衆議院

会議名: 本会議