山本剛正の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○山本剛正君 日本維新の会の山本剛正です。
 私は、ただいま議題となりました道路整備特別措置法及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。(拍手)
 冒頭、法律案に関する基本姿勢について質問します。
 法律案においては、現在二〇六五年までと規定されている料金徴収期間を、最大二一一五年まで延長できることとしています。橋の架け替えなどに要する費用を料金収入により賄う利用者負担の考え方に基づいたものだと理解しますが、利用者負担に基づくならば、将来の維持管理費に至るまで料金収入により賄うべきです。
 平成二十六年の法改正において料金徴収期間を十五年延長していますが、その審議に当たり提出された附帯決議では、高速道路の早期無料化に向けて検討すべきという意見と将来の維持管理費用について利用者負担で賄うよう検討すべきとの両論が記載されています。附帯決議の中で矛盾が生じており、この責任は国会にありますが、これに縛られることなく、有料か、無料化するのかという論争に終止符を打つべきではないでしょうか。
 新たな更新需要への対応は急務であり、今回の法律案については別途審議を進めるべきと考えますが、併せて、論争に終止符を打つべきという強い意見を申し上げ、これに対しての国土交通大臣の決意をお伺いします。
 現在、我が国における道路ネットワークは、人流、物流を全国に行き渡らせ、国民の生活や社会経済活動を支える基盤として重要な機能を担っています。戦後の急速なモータリゼーションと高度経済成長期に一挙に建設が進んだネットワークは、我が国の国土の血管として、三百六十五日、その機能を発揮しています。
 一方、道路を長期間酷使すれば、様々なところに異常が生じます。道路を構成している構造物に対して、老朽化の状況に合わせた適切なメンテナンスが必要不可欠です。平成二十六年度以降、メンテナンスのサイクルを回す新たな取組を導入していますが、毎年まとめていただいている報告書を見ると、点検は順調に進んでいるものの、発見された損傷に対する修繕について、特に地方自治体が管理する道路において遅れている状況です。現状の取組を継続した場合、今後、利用者の安全を確保し難い状況に陥るおそれもあります。
 このような状況も踏まえ、老朽化する道路インフラのメンテナンスに対する国土交通大臣の決意をお尋ねします。
 国土交通省においても建設業界のDXを積極的に推進されており、道路メンテナンスについても、ドローンや炭素繊維シートの活用、非破壊検査手法の充実など、新技術の導入が徐々に進んでいます。
 一方、構造物の老朽化に伴い、予算に占めるメンテナンス費用は年を追うごとに増加しており、このままでは、新たな道路の建設はもとより、渋滞対策や交通安全対策などの道路の機能を充実させるための投資にも十分な予算が回らなくなることは明らかです。
 一般の企業においては、利益を出すために、新たな技術による工程の削減や材料の軽量化など、徹底的にコストを縮減していますし、そのための研究開発に対しても相当の予算がつぎ込まれています。
 道路のメンテナンスにおいても、産学官の知恵を結集し、新たな技術を活用したコスト縮減を徹底的に追求するべきではないですか。国土交通大臣、お答えください。
 このような状況において、高速道路会社が管理している高速道路ネットワークは、料金収入によりメンテナンス費用が賄われています。毎年、一兆円を超えるメンテナンス予算が投入され、安全な通行を確保するとともに、将来世代に良好な道路資産を残すため、点検などの維持管理や損傷箇所に対する修繕が行われています。
 一方、例えば私の地元の国道三号線については、税金によりメンテナンス費用が賄われています。現在、具体的な問題はありませんが、将来、予算が不足するのではという不安はあります。実際、アメリカにおいては、道路の維持管理に必要な予算が投入されず、一九八〇年代初頭には道路施設の多くが老朽化し、荒廃するアメリカと呼ばれるほど劣悪な状態に陥っていました。
 私は、安定したメンテナンス財源を確保することができる有料道路制度には大きなメリットがあると考えていますし、そもそも、高速本線に税金は投入されておりません。
 国土交通大臣に伺います。
 なぜ、一般の国道とは異なり、高速道路ネットワークについては料金収入によりメンテナンス費用が賄われているのか、お答えください。
 今回の法律案によれば、明らかになった更新需要に応じて、逐次、料金徴収期間を延長することとなっています。また、債務を確実に返済するため、債務返済期間は最長五十年と規定されています。加えて、料金徴収期限を設け、料金徴収期間は最大で二一一五年まで延長することが可能となっています。この延長により確保される財源を、橋梁の一部構造の取替えなどの更新事業に充当し、将来世代に良好な道路資産を引き継ぐことが可能となります。
 しかしながら、老朽化は永遠に続くものです。新たな材料の開発や点検手法の高度化などにより、橋やトンネルの長寿命化が進められていますが、メンテナンスは不要という状況にはなり得ません。
 現在の知見において、どのように老朽化していくのか、具体の見通しを立てることは難しいとしても、二一一五年以降も含めて、更新事業が終わることはないと考えていますが、国土交通大臣はどのように認識されていますか。お答えください。
 料金徴収期間の満了後、高速道路は無料化されますが、その後のメンテナンスについては、その他の道路と同様、税金が充当されることになります。
 人口減少が進む中、約百年後としても、現在の厳しい財政状況が大幅に改善するとは考えにくく、メンテナンスにおいては新技術などによりコスト縮減を図っていくとしても、老朽化が加速していけば、その費用は増加していくと考えられます。構造物の老朽化に対するメンテナンスは永久に続きますし、更新事業にも終わりはありません。
 さきに申し上げたとおり、法律案によれば、最大でも二一一五年までしか料金徴収を継続することができません。更新事業が永久に続くのであれば、そのための財源を安定的に確保するため、二一一五年以降においても高速道路ネットワークにおける料金徴収を継続することが可能となる、いわゆる永久有料制度に移行するべきではないでしょうか。国土交通大臣、お答えください。
 道路関係四公団が平成十七年に民営化されてから、十七年が経過しました。高速道路ネットワークの整備については、民間の経営上の判断を取り入れつつ、必要な道路を早期に、できるだけ少ない国民負担の下で建設することが民営化の目的の一つと示されており、一定の効果を上げています。同様に、高速道路のメンテナンスにおいても、少ない国民負担の下で進めるべきです。
 一方、笹子トンネル天井板崩落事故を踏まえれば、安全の確保のために必要な管理水準を引き下げるべきではありません。老朽化の進行を踏まえ、点検の強化や予防保全への移行を図るべきであり、新たな更新事業に着手することも必要ですから、今後もメンテナンス費用の増加は避けられません。
 今回の法律案は、このようなメンテナンス費用の増加に対して、後世の利用者に新たな負担を求めるものであり、その前提として、高速道路会社はできる限りの工夫や努力をしなければなりません。
 そこで、国土交通大臣にお尋ねします。
 業務運営の効率化、技術開発によるコスト縮減等により経営をスリム化するなど、まずは高速道路会社自体の徹底した経営努力が必要ではないでしょうか。お答えください。
 高速道路の料金については、現在、走行距離に応じて料金を決める、対距離料金制となっています。対距離料金制の下、深夜割引や休日割引など複数の割引が政策的に導入されており、一定の効果が発現しています。
 一方、長距離の移動における利用者の料金負担を減少させることを一つの目的として、定額料金制が提案されています。都市圏の高速道路は混雑している一方、地方においては、ゴールデンウィークなどの繁忙期を除けば、現状よりも多くの自動車を通行させる余裕があります。定額料金制により、地方と都市圏の間を往来する人流、物流を増やし、地域をより活性化することが可能となります。
 料金制度を見直す場合には、都市圏の渋滞や他の交通機関に対する影響などが生じぬよう、十分な議論が必要です。定額料金制についても、メリットとデメリットがあるため、これまでも国会において議論されてきたと承知していますが、この議論を経て、現在、国土交通省として定額料金制に関する提案をどのように受け止めているのか、国土交通大臣、お答えください。
 カーボンニュートラルに向け、電気自動車や水素自動車などの次世代自動車、いわゆる電動車の普及を推進する必要があります。
 政府においては、二〇三五年には新車販売台数における電動車の割合を一〇〇%とする目標が掲げられています。電動車の普及のためには、電気自動車における充電施設の整備が不可欠です。ガソリン車並みの利便性を確保するためには、自宅や会社などにおける基礎充電や目的地での充電器の整備に加えて、長距離移動時における充電、いわゆる経路充電のための急速充電器の整備が重要となります。
 国土交通大臣にお尋ねします。
 この経路充電については、道の駅やサービスエリアなどの駐車スペースなども活用して、急速充電器の整備を加速化させるべきだと考えますが、大臣の考えをお答えください。
 また、現在、NEXCOにおいては、サービスエリアなどの間隔が空いている区間において、休憩のために高速道路から一度外に出ることができる実験を実施しています。この方法は、新たな休憩施設を設置するための投資コストを節減しつつ、休憩に関するサービス水準を向上させることができます。充電についても、この方法を応用し、高速道路の利用者が一度インターチェンジから外に出て、インターチェンジ周辺に整備された充電器を利用できるよう、現在の制度を柔軟に運営すべきではないですか。国土交通大臣の答弁を求めます。
 コロナ禍で生活環境が変わり、余暇の過ごし方も大きく変わったと言われています。
 このような中、車旅や車中泊といった新たな旅の考え方が広がりつつあります。車旅には高速道路が不可欠です。そして、サービスエリアにはトイレなどの設備があり、車中泊に適した場所と言えます。
 一方で、車中泊は長時間駐車升を使用することになるため、車中泊が増えると駐車升が不足する可能性があります。もとより、現在のサービスエリアにおいては、大型車の駐車升が不足しているという課題を抱えており、車中泊はこの状況に更に悪い影響を与えることも承知しております。
 このため、車中泊専用のスペース、いわゆるRVパークを設置し、他の利用者に影響を与えることなく、安心して車中泊できる環境を整えていくことが必要だと考えています。車旅や車中泊を増やすことは地方創生にもつながります。
 車中泊に関するサービス向上の観点からも、高速道路のサービスエリアなどへのRVパークの設置に積極的に取り組むべきではないでしょうか。国土交通大臣、お答えください。
 最後に、政府に対し、自衛隊に対する料金徴収について提案いたします。
 現在、自衛隊が災害派遣や防衛出動などの緊急を要する公務のために高速道路を利用する場合、高速道路料金は免除されます。
 一方、日々、訓練、演習のために利用する場合は、料金を支払う必要があります。我が国の防衛力の抜本的強化を図るに当たり、自衛隊員の移動にかかる時間と労力を極力軽減すべく、是非、訓練、演習の際も料金を免除し、高速道路を利用しやすい環境を整えていただくよう検討をお願い申し上げます。
 冒頭に申し上げたとおり、高速道路ネットワークはまさに日本の国土の血管であり、将来にわたって健全に保有し続けるべき国民の財産であると考えています。
 今回の法律案の審議において、持続可能な高速道路を実現するために必要となる費用の負担の在り方について議論を深め、後世に残すべき有料道路制度となるよう提案を尽くすことをお誓いし、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
    〔国務大臣斉藤鉄夫君登壇〕

発言情報

speech_id: 121105254X01320230328_012

発言者: 山本剛正

speaker_id: 1812

日付: 2023-03-28

院: 衆議院

会議名: 本会議