浜地雅一の発言 (本会議)

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○浜地雅一君 公明党の浜地雅一です。
 公明党を代表し、ただいま報告のありました国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の三文書について質問をいたします。(拍手)
 九年ぶりに改定されました最上位戦略文書である国家安全保障戦略においては、その結語に、我が国は、法の支配を始めとする普遍的価値を基に、国際秩序の強化に向けた取組を確固たる覚悟を持って主導していくと、我が国の安全保障の目標がうたわれています。そのための総合的国力として、第一に外交力、次に防衛力、さらに経済安保も含めた経済力の強化、加えて、官民の高い技術を安全保障分野に積極的に活用した技術力、そして、インテリジェンスを始めとする情報力の五つの力を戦略的、有機的に用いていくというアプローチを明確に打ち出し、前回から大きく踏み込んだ内容となっております。
 そこで、まず、今回の三文書に込められた岸田内閣の目指すべき安全保障環境創出にかける決意を総理に御答弁いただきたいと思います。
 次に、対中国認識について質問をいたします。
 まず、中国に対し、拘束されている日本人の早期解放を断固求めます。
 国家安全保障戦略では、中国の軍事動向は、我が国と国際社会の深刻な懸念事項であり、我が国の総合的国力と同盟国、同志国との連携により対応すべき、これまでにない最大の戦略的挑戦と表現しましたが、同時に、中国は、我が国とともにインド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定に貢献することを期待されていると、大国として本来あるべき中国の役割、期待も明記されています。
 中国の現状を的確に認識した上で、中国のリスクをマネジメントしつつ、中国との適切な関係構築を目指す意思を感じます。特に、中国がウクライナ問題についてロシアとの仲介に入ろうとしている今、法の支配が後退するような決着になることは断じて避けるべきです。
 言うはやすく行うは難しでありますが、中国との適切な関係構築は避けて通れません。今後、どのような姿勢、アプローチで対中政策に臨まれるのか、岸田総理の答弁を求めます。
 今回の改定では、防衛大綱を国家防衛戦略に改め、その内容も、我が国の防衛目標、その目標を達成するためのアプローチ及び手段を包括的に示すものとなっています。加えて、米国も、昨年、新たな国家防衛戦略を策定し、日米両国が戦略をすり合わせ、防衛協力を統合的に進めることの重要性が明記されています。
 そこで、国家防衛戦略で示された我が国の防衛目標、その目標を達成するためのアプローチ及び手段とは具体的には何であるのか。新たな防衛戦略を基に、日米同盟を、ガイドラインの見直しも含め、どのように強化、深化させていくのか、総理の見解を伺います。
 今回の三文書改定では反撃能力に焦点が当たりましたが、与党ワーキングチームの議論の中でまず着目したのが、継戦能力の強化です。ワーキングチームでは、弾薬、誘導弾の不足はもとより、維持整備費不足による装備品の可動率の低下、防衛施設の耐震性、抗堪性の不備が浮かび上がり、優先的に予算措置をすべきとの意見で一致しました。
 結果、今後五年間の防衛予算約四十三兆円のうち、弾薬や維持整備、施設の強靱化予算に十六兆円を充てることとしましたが、五年後の令和九年度には、弾薬の充足率、装備品の可動率、防衛施設の耐震化、強靱化はどの程度図れる予定なのか、防衛大臣の答弁を求めます。
 次に、反撃能力について質問をします。
 これまで、政府は、いわゆる敵基地攻撃能力は、法理上、自衛権の範囲に含まれるとしながら、政策的に保有しないとしてきました。また、日米ガイドラインでは、打撃力は米国に依存すると整理してきましたが、今回保有を認めた反撃能力は、これまでの敵基地攻撃能力や打撃力と同義であるのか、異なる部分があるのか、まず概念について、総理、お答えください。その上で、反撃能力を保有すべきと判断した政策的理由について、総理に明確な答弁を求めます。
 反撃能力を行使する場合、軍事目標以外を攻撃することは国際法違反であることは明白です。軍事目標を的確に捉えるターゲティング、また攻撃成果の評価が重要となりますが、日米でどのように目標情報の共有や役割分担等を行っていくのか、訓練も含め綿密な協力が必要と思われますが、防衛大臣の答弁を求めます。
 反撃能力に用いるスタンドオフミサイルは、国産の一二式地対艦誘導弾の能力向上型、米国のトマホークを調達することが予定されています。事トマホークについては、前世代型の装備であるなどメディアで報道されておりますが、我が国が調達を予定するトマホークはブロック5型であり、米国でも二〇二一年十月に実戦配備を開始したばかりの最新鋭型と認識しております。
 国産の一二式改良型の配備の時期とともに、トマホークはその性能を含め反撃能力行使に有効な装備であるのか、防衛大臣の答弁を求めます。
 サイバー安全保障について質問をします。
 ウクライナ侵略を見ても分かるとおり、物理的な攻撃に先立ちサイバー攻撃が行われることは今や当然の前提となっており、有事に至る前にいかにサイバー攻撃を未然に防止できるかが急務です。ウクライナはロシアのサイバー攻撃にどう対処したかといえば、例えば、侵略前の二〇二一年十月時点において、鉄道システムに仕掛けてあったウイルスを米国政府の委託業者の協力を得て発見、除去し、軍事侵略後もウクライナ鉄道は運行を続け、多くの避難民を国外に退避させています。
 この教訓からも分かるとおり、能動的サイバー防御といっても、まずは、システムの脆弱性への対策、ウイルス等の早期発見、除去、仮に被害が生じた場合の最小化と迅速な復旧の体制を整えることが重要です。その上で相手方システムへの侵入、無害化の準備を進めるべきであり、以上の趣旨は安保三文書にも盛り込まれたところです。
 今後は、民間企業に対するサイバー攻撃が発生した場合の政府に対する情報提供の義務づけ及び支援の体制整備、また、通信事業者が有するいわゆるメタ情報の活用や、相手方システムに侵入、無害化する場合の権限の付与も課題となってきます。
 重要インフラの脆弱性対策、電気通信事業法を始めとする法的整備や能動的サイバー防御の司令塔機能など、我が国のサイバー安全保障全体のロードマップを早急に示すべきと考えますが、総理に答弁を求めます。
 国民保護について質問をします。
 ワーキングチームでは、特に南西諸島の避難に議論が集中しました。住民及び観光客約十二万人を避難させるためには、武力攻撃事態よりも十分に先立って迅速な避難実施を行う体制整備が急務です。また、地下施設を活用した緊急一時避難施設、いわゆるシェルターも全国的に不足しています。
 円滑な避難の実施に向けた計画の策定、訓練、輸送手段の確保、様々な避難施設の確保に向けた取組について、官房長官の答弁を求めます。
 適切な安全保障環境の創出には、真水の防衛費以外に、安全保障に資する研究開発費の活用、海保との連携強化、空港、港湾等の公共インフラの整備、利用調整、非ODAの枠組みを利用した同志国への協力強化が重要です。
 これら安全保障関連予算の有機的な連携をどのように進められるのか、最後に総理に答弁を求め、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

発言情報

speech_id: 121105254X01520230404_018

発言者: 浜地雅一

speaker_id: 20553

日付: 2023-04-04

院: 衆議院

会議名: 本会議