岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 井上英孝議員の御質問にお答えいたします。
 国民負担率等についてお尋ねがありました。
 今般の防衛力強化は、国民の命と暮らしを守るものであります。その財源については、国民の御負担をできるだけ抑えるべく、行財政改革を徹底した上で、それでも足りない財源について、将来の世代に先送りすることなく、今を生きる我々の将来世代への責任として、税制措置での御協力をお願いしたいと考えています。
 御指摘の国民負担率については、少子高齢化に伴う社会保障給付の増大に伴ってそのための負担も増加し、給付と負担の両面において上昇傾向が続いていると承知をしています。
 このように、国民に御負担いただいた税金や保険料は、年金、医療などの社会保障給付を始め、教育、防衛などの公的サービスという形で国民に還元されており、受益と負担を考慮することなく、江戸時代の年貢と同列に論ずることは不適当であると考えております。
 歳出と歳入の関係についてお尋ねがありました。
 令和五年度予算については、防衛費以外にも、国民生活に必要な予算をしっかりと盛り込んでおります。
 その上で、予算編成に当たっては、従来より、骨太方針等に基づき、財政規律の方針を定めつつ、真に必要な財政需要に対応するため、恒久的な歳出を大規模に増加させる場合には、これに対応した安定的な財源を確保することで個別に対応してきており、防衛力強化のほか、例えばGX、社会保障の充実、国際観光政策についても、そのような考え方で対応してきたところであります。
 抜本的に強化される防衛力は、国民の命と暮らしを守るため、将来にわたって維持強化していかなければならず、この防衛力を安定的に支えるためには、令和九年度以降、毎年度四兆円のしっかりとした財源が必要です。その財源確保に当たっては、決して増税等ありきではなく、国民の負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革等に取り組むことで必要な財源の約四分の三を確保することとし、それでも足りない約四分の一について、税制措置での御協力をお願いしたいと考えています。また、その際にも、現下の家計や九四%の法人にとって負担増とならないよう、十分な配慮をすることとしております。
 なお、御指摘の歳出改革については社会保障も含めて聖域なく取り組んでおりますが、防衛力強化のための財源としての歳出改革については、防衛関係費が非社会保障関係費であることを踏まえ、社会保障関係費以外の経費を対象として、これまでの歳出改革を継続する中で財源を確保することとしております。
 防衛力強化のための財源についてお尋ねがありました。
 まず、決算剰余金については、直近十年間の平均が一・四兆円程度であることを踏まえ、財政法上、公債又は借入金の償還財源に充てるべき二分の一を除く、残りの二分の一の〇・七兆円程度を活用見込額として見込んだものであり、過去の実績を踏まえた根拠ある見通しに基づくしっかりとした財源であると考えております。
 また、税外収入については、令和五年度予算において、外国為替資金特別会計からの追加の繰入金や国有財産の臨時の売却収入等により、現時点で見込める最大限の金額として四・六兆円を確保した上で、防衛力強化資金を通じて、防衛力の整備に計画的、安定的に充てていく方針としております。
 令和十年度以降についても、令和五年度予算において、令和九年度までの五年分に充てられる税外収入四・六兆円を確保したことも踏まえ、防衛力強化資金から年平均〇・九兆円程度の安定財源が確保されるよう、今後も、引き続き、更なる税外収入の確保に努めてまいります。
 歳出改革については、令和五年度予算において、これまでの歳出改革の取組を実質的に継続する中で、二千百億円程度の防衛関係費の増額を確保しました。社会保障関係費以外の経費には、経費ごとに様々な増減があり、特定の分野の削減が防衛関係費の増額に当たっているというわけではありません。社会保障関係費以外全体について、骨太の方針に基づいて歳出改革の取組を継続する中で、防衛関係費の増額を確保したところであります。令和六年度以降も、毎年度の予算編成における歳出改革を継続し、令和九年度時点において、令和四年度と比べて一兆円強の安定財源を確保することとしております。
 経済成長による税収増と財源確保法案の内容等についてお尋ねがありました。
 経済成長に伴う税収増を目指すべきとの御指摘については、常々、経済あっての財政と申し上げているとおり、まずは経済を立て直すことが重要であり、その結果として見込み以上に税収が伸びれば、決算剰余金にも反映され、防衛力強化の財源として活用されることとなります。
 また、財源確保法案については、令和五年度予算関連法案として国会に提出したものであり、防衛力強化のための財源確保の一環として、特別会計法等では予定されていない特例的な対応であることから、令和五年度予算における特別会計からの繰入れ等の税外収入の確保に係る規定を盛り込んでいるところであります。
 抜本的に強化される防衛力は将来にわたって維持強化していかなければならず、これを安定的に支えるためには、しっかりとした財源が不可欠です。そのため、先ほども申し上げたとおり、更なる税外収入の確保や歳出改革の徹底など、あらゆる工夫を最大限行った上で、それでもなお不足する財源については、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々の責任として、税制措置での御協力をお願いしたいと考えております。
 身を切る改革、調査研究広報滞在費の使途公開についてお尋ねがありました。
 調査研究広報滞在費の使途公開等については、議員活動の在り方に関わる重要な課題であり、各党各会派において御議論いただくべき事柄であると考えておりますが、御党と一致、確認した事項も踏まえ、国民の皆様から御理解いただける合意に至るよう、各党各会派における協議において是非本格的な議論が進むことを期待しております。
 いずれにせよ、防衛財源の確保に当たっては、行財政改革の努力を最大限行ってまいります。(拍手)
    〔議長退席、副議長着席〕
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発言情報

speech_id: 121105254X01620230406_025

発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-04-06

院: 衆議院

会議名: 本会議