河野太郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(河野太郎君) まず、マイナンバーの利用範囲の拡大によるメリット及びリスクとセキュリティーに関する周知についてのお尋ねがありました。
 現行のマイナンバー制度では、マイナンバーの利用範囲について、利用主体と事務について個別の法律を引用する形で法定しており、マイナンバーを利用できることとされている事務と実質的に異ならないにもかかわらず、個別の法律に基づかない事務についてはマイナンバーの利用ができませんでした。
 今般の改正法案において、個別の法律に基づかない事務についても、法律でマイナンバーの利用が認められている事務に準ずる事務については、一定の限定の上で、主務省令によりマイナンバーの利用を可能とします。これは、円滑な行政事務の運営が可能となるものであり、ひいては国民の利便性向上につながるものです。
 また、マイナンバー制度では、制度面及びシステム面での各種のセキュリティー対策を講じており、具体的には、マイナンバーを取り扱う者に対して、漏えい防止等の安全管理措置を義務づけ、個人情報保護委員会が必要な指導等を行うこと、個人情報を一元管理せず、各行政機関において分散管理することなど、個人情報保護に十分配慮した仕組みとしており、これは改正法案においても引き続き同様です。
 今後とも、個人情報保護に十分配慮した仕組みを維持しつつ、マイナンバー制度の普及や利活用の促進に向け、制度の安全性について、丁寧で分かりやすい広報や周知に取り組んでまいります。
 次に、横浜市のコンビニ交付サービスで発生した事案についてお尋ねがありました。
 横浜市のコンビニ交付サービスで発生した事案については承知しており、個人情報漏えいにも当たる事案であることから、大変遺憾に思います。
 本事案については、横浜市の証明書発行サービスを担っているベンダーのアプリケーションの問題であり、マイナンバーカード自体やカードを使った情報連携の仕組みに問題があるわけではありません。そのため、マイナンバーカードの信頼性に影響するものではないと認識しています。
 デジタル庁では、国、地方公共団体、独立行政法人等の情報システムを対象に、情報システムの整備及び管理の基本的な方針を定めています。その中で、地方公共団体における情報システムの整備、運用に当たっては、総務省が作成する地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドラインを参考にしながら、業務委託先を含め、セキュリティー対策に万全を期していただくものとしています。
 また、本事案の発生を受けて、総務省において、関係者から原因について確認を行うとともに、自治体に対し運用監視の徹底等について要請を行いました。また、J―LISから各ベンダーに対し、システムの点検を行うとともに、利用者数の急増への対応が図られるよう要請を行いました。
 引き続き、関係省庁と連携して、情報システムの安全性について必要な対応を行ってまいります。
 次に、マイナンバーの民間利用についてのお尋ねがありました。
 マイナンバーの利用範囲については、幅広く利用できるようにすることが国民の利便性向上に資するとの御意見がある一方、プライバシー保護等の面から幅広く利用することを懸念する御意見もあったことから、本改正においては、まずは、社会保障制度、税制、災害対策以外の行政事務についての利用を促進していくこととしたところです。
 将来的な個人番号の民間での利用については、個人情報保護への懸念も踏まえ、国民の理解を得つつ、適切に対応してまいります。
 次に、マイナンバー制度に関する地方自治体への支援についてお尋ねがありました。
 マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴い必要となるシステム改修や周知、広報等の費用については、地方自治体等に財政支援することとしています。
 また、戸籍の記載事項としての振り仮名の追加に当たって必要となる既存システムの改修については、市町村において極力負担が生じないよう配慮してまいります。
 なお、公金受取口座登録の特例制度における年金受給者への通知については、日本年金機構が事務を行うため、自治体への負担は生じません。
 マイナンバー制度に関する施策に関しては、地方自治体の御協力が不可欠であり、デジタル庁としても、関係省庁一体となって、必要な支援に取り組んでまいります。
 次に、預貯金口座へのマイナンバーひもづけの義務化及びマイナンバー政策の目的についてお尋ねがありました。
 金融機関における預貯金口座とマイナンバーのひもづけについては、二〇二一年五月に成立した預貯金口座個人番号利用申出法において、先行していた特定口座などの証券口座において口座名義人本人にマイナンバーの告知義務を課したものの、ひもづけが進まなかったことも踏まえ、預貯金者の負担軽減と具体的な国民の皆様のメリットを拡充することにより、付番の実効性を高めることとしています。
 具体的には、預貯金者本人の同意を前提に、他の金融機関にお持ちの既存口座も含め、ワンストップでマイナンバーとのひもづけがなされる仕組みを設けています。あわせて、相続時や災害時に口座の所在を的確に確認できる仕組みを整備するなど、マイナンバーのひもづけにより受けられる具体的なメリットについても充実を図っています。
 また、あわせて、新規に預貯金口座を開設するときに、金融機関が口座開設者本人にマイナンバーの告知を求めることを義務づけることとしています。
 デジタル庁としては、まずは同法の円滑な施行に向けてしっかりと準備を進めることにより、行政運営の効率化及び公正な給付と負担の確保に資するとともに、預貯金者の利益の保護を図るよう努めてまいります。また、マイナンバー制度全体としては、在留資格に係る許可等に関する事務など、マイナンバーの利用範囲を拡大し、行政の効率化及び国民の利便性の向上を図り、公平公正な社会の実現を目指してまいります。
 次に、公正な給付と負担の確保についてのお尋ねがありました。
 閣議決定されたデジタル社会の実現に向けた重点計画には、マイナンバー制度を活用した行政機関等の間での情報連携の拡大などにより、より正確な所得情報等を基にした給付を可能とするなど、公正な給付と負担の確保に資する取組についても検討するとしています。
 デジタル庁としては、社会保障制度や税制を所管する制度官庁とも協力して、公平公正な社会の実現に向けた取組を引き続き進めてまいります。
 次に、マイナンバーカードの取得及び健康保険証との一体化の義務についてお尋ねがありました。
 マイナンバーカードを健康保険証として利用することにより、患者にとって医療データの共有等により診療の質の向上になることを始め、医療機関、薬局、保険者を含め様々な立場からよりよい医療につながるといったメリットがあります。
 こうしたメリットをより多くの国民、関係者の皆様に早くお届けできるよう、カードと健康保険証の一体化を進めるため、二〇二四年秋の健康保険証の廃止を目指していきます。
 その際、マイナンバーカードは国民の申請に基づき交付されるものであり、健康保険証との一体化に際しても、この点を変更する予定はありません。したがって、マイナンバーカードの取得を義務づけるものではありません。
 御提案のマイナンバーカードの取得の義務化については、マイナンバーカードは、対面でもオンラインでも確実な本人確認ができる最高位の身分証であり、厳格な本人確認の下で交付する必要があります。このため、カードに必要な顔写真を撮影するとともに、対面での厳格な本人確認を必要としていることから、その取得を義務化せず、申請によることとしたところであり、現段階では、カードの義務化は難しいと考えています。
 次に、マイナポータルを活用した医療費情報の登録についてお尋ねがありました。
 デジタル技術を活用して、体調に不安を抱える方の負担を少なくし、医療データの利活用による医療サービスの質の向上のため、医療DXを推進することが重要です。
 御指摘の医療費の支払いについては、事前にクレジットカードを登録することで、診療後、会計窓口での支払いを行わずに帰宅できるアプリが民間事業者により既に提供されています。
 デジタル庁としても、これまで関係省庁と、マイナンバーカードと健康保険証の一体化や電子処方箋の導入に取り組むとともに、更なる利便性の向上のため、今後、マイナンバーカードを子供の医療費などの受給者証としても利用できるようにするとともに、予防接種や妊婦健診などを受ける際に、事前に予診票をスマホで入力することで、紙の管理に煩わされないようにするための情報連携に取り組んでまいります。
 引き続き、国民や医療機関の方々がデジタル化のメリットを感じていただけるよう、取組を行ってまいります。
 次に、マイナンバーによる個人の資産、収入の把握についてのお尋ねがありました。
 公金受取口座登録制度は、公的給付等の迅速かつ確実な受取という利便性の確保を通じて、預貯金口座を任意で登録いただくものです。また、公金受取口座は公的給付の受取を目的とするものであることから、その登録により預貯金口座の残高や取引履歴を把握することは不可能であり、これらの点は、今回の改正法案においても変わるものではありません。
 御提案いただきました公正な給付と負担の確保について、一義的には、社会保障制度、税制等の所管省庁においてその在り方や制度設計が検討されるものと考えます。
 なお、二〇二一年五月に成立した預貯金口座個人番号利用申出法におきましては、行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正な給付と負担の確保に資するとともに、預貯金者の利益の保護を図るため、預貯金者本人の同意を前提に、他の金融機関にお持ちの既存口座も含め、ワンストップでマイナンバーとのひもづけがなされる仕組み等を設けています。
 デジタル庁においては、まずは同法の円滑な施行に向けてしっかりと準備を進めていくことが重要と考えています。
 次に、デジタル庁の成果についてのお尋ねがありました。
 デジタル社会の実現に向けて、二〇二一年九月にデジタル庁が設立され、その後、約一年半の間に着実に成果を上げていると考えます。
 例えば、御指摘のあった、新型コロナワクチン接種証明書アプリを提供し、多くの国民が証明書を簡単に取得、提示できるようになったほか、全府省における目視規制などのアナログ規制の撤廃に向け、法令約一万条項の見直し方針を確定し、本国会にデジタル規制改革推進の一括法案を提出しています。また、国民の皆様や自治体の御協力を得て、マイナンバーカードの申請数が約九千六百万件を超え、運転免許証を超える数となり、デジタル社会のパスポートとしての本人認証基盤が国民の大多数に行き渡るなどといった成果が上げられます。
 一方、国民にとってよりよい体験、新サービスの導入、効率的なシステム開発の実現には課題があり、これらの解決のためには、ガバメントクラウド等のデジタル庁が提供する共通基盤の普及に加えて、デジタル庁を含めた各府省の提供するサービスにおいて、ユーザーインターフェースやユーザー体験の徹底した改善などを更に進める必要があり、機動的な改善を行うため、デジタル人材などの体制強化が必要です。
 デジタル庁としては、今後も、利用者視点の行政サービスづくりを進め、社会全体のデジタル化の司令塔として牽引してまいります。
 次に、勧告権の行使についてお尋ねがありました。
 デジタル大臣の勧告権をこれまで行使したことはありません。
 デジタル庁は、デジタル社会の実現に関する司令塔として、法令に基づく強力な総合調整機能を活用し、各府省にまたがる横断的課題の一体的な検討や実行を推進しているところです。例えば、昨年九月には、デジタル庁内に大臣直轄の機動的改善チームを立ち上げ、国民からの御意見、御要望について、その案件の所管にかかわらず、関係府省と連携し、できるものから速やかに対応しております。
 今後も、引き続き、各府省と緊密に連携し、社会全体のデジタル化の推進に取り組んでまいります。
 最後に、マイナンバーカードを利用したサービスの拡大及び取得の義務化についてお尋ねがありました。
 先ほどもお答えしましたように、マイナンバーカードは、対面での厳格な本人確認の下で交付する必要があることから、その取得を申請によることとしているものであり、現段階では、カードの義務化は難しいと考えています。
 一方、マイナンバーカードは九千六百万件を超える申請をいただいており、今後は、カードの普及から、カードを持つことによる利便性の拡大に重きを置く必要があります。
 これまでも、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたほか、カードを使った薬剤情報や特定健診情報、医療費情報の閲覧、利用、国内外で利用可能なワクチン接種証明書の取得、確定申告の際の医療費控除やふるさと納税の手続のオンライン完結など、利用シーンの拡大に取り組んできています。
 今後も、更なる利便性向上として、カードの電子証明書機能のスマートフォンへの搭載、運転免許証との一体化、カードの国外利用の実現、在留カードとの一体化などを実現することにより、マイナンバーカードを通じて様々なメリットが享受できるということを国民の皆様に実感していただけるよう取り組んでまいります。(拍手)
    〔国務大臣加藤勝信君登壇〕

発言情報

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発言者: 河野太郎

speaker_id: 11808

日付: 2023-04-14

院: 衆議院

会議名: 本会議