田村貴昭の発言 (本会議)
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○田村貴昭君 私は、日本共産党を代表して、財務金融委員長塚田一郎君解任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
賛成理由の第一は、憲法違反の大軍拡を推し進めるための法案を強行採決することは断じて許されないからであります。
敵基地攻撃能力の保有は、憲法九条はもちろん、歴代政府が建前としてきた専守防衛さえ投げ捨てるものです。平生から他国に攻撃的な脅威を与える兵器を持つことは憲法の趣旨とするところではないと説明してきたのは、政府自身であります。にもかかわらず、なぜ敵基地攻撃能力の保有に踏み切ることが許されるのか、政府からまともな説明はありません。
しかも、集団的自衛権の行使としてさえ、敵基地攻撃能力を使用できるとしているのです。憲法上絶対に許されない海外での武力行使そのものではありませんか。
日本の敵基地攻撃能力が、アメリカのIAMD計画の一翼を担い、米軍の指揮統制の下で運用されることになることは、これまでの日米軍事一体化の実態からすれば明白です。にもかかわらず、岸田総理は、IAMDは全く別物などという荒唐無稽な説明を繰り返しています。国会と国民を愚弄するもので、断じて容認できません。
第二は、憲法と国民生活に直結するかくも重要な法案を、国民の声も聞かず強行採決しようとしているからであります。議会制民主主義を真っ向から踏みにじるものと言わなければなりません。
防衛力強化資金には、国立病院機構や地域医療機能推進機構、JCHOの積立金を不用見込みとして充当します。
私は、委員会質疑で、現場の実態を紹介しました。JCHO五十七病院のうち十五病院が、国立病院機構百四十病院のうち七十七病院が、建物の耐用年数を超えています。民間金融機関から借入れができず、MRIや医療機器、ベッドの購入のために、市民に五億円もの募金を呼びかけている病院もあります。看護師の大量離職も起こっています。
積立金は病院施設の改修や職員の待遇改善にこそ使ってほしい、この現場の声に耳を傾けるのは当然ではありませんか。なぜ、現地調査も行わないまま、現場の声を切り捨て、質疑を打ち切るのですか。
東日本大震災の復興に充てる復興財源特別所得税を事もあろうに軍事費に転用することに、東北の被災者と被災自治体からは、被災者を見捨てるのかと批判の声が巻き起こっています。
地方公聴会を行い、被災者の声に直接耳を傾けるのは当然のことです。ところが、自民、公明両党と塚田委員長はこれに応じず、採決後に意見を聞く場を設けるというのであります。結論を出した後で意見を聞くことに、一体、何の意味があるというのですか。これほど被災者を愚弄するものはありません。
そもそも、国会法五十一条は、委員会は、重要な歳入法案については公聴会を開かなければならないと定めています。地方公聴会、中央公聴会を開き、広範な国民の声を聞き、質疑を続行すべきです。
軍拡財源のための国債発行について、未来の世代に対する責任として、取り得ないと述べてきたのは岸田総理自身です。ところが、決算剰余金の元になった巨額の予備費のその原資は赤字国債です。結局、未来の世代に増税を押しつけることになるのは明らかではありませんか。
しかも、戦後初めて、軍事費への建設国債の発行に踏み切りました。軍事費を特別扱いし、無期限で予算をプールし活用する防衛力強化資金の仕組みは、戦前の臨時軍事費特別会計をほうふつとさせるものであります。かつて、侵略戦争遂行のために国の財政と国民生活を破綻させた痛苦の歴史を今こそ思い起こすべきです。
政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにする、それが日本国憲法によって政府に課せられた責務であることを強調し、討論を終わります。(拍手)