山崎正恭の発言 (本会議)

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○山崎正恭君 公明党の山崎正恭です。
 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案につきまして、賛成の立場から討論いたします。(拍手)
 冒頭、賛成理由を述べる前に、先々週の財務金融委員長解任決議案に続いて、先週、財務大臣不信任決議案を提出されたことに対して、一言申し上げます。
 本決議案の提出者であった立憲民主党の理事は、五月十二日に行われた財務金融委員会理事懇談会において、十六日の委員会で財源確保法の採決を行うことが合意されていたにもかかわらず、当日、理事会の開始予定時刻になっても、さらに委員会の開始時刻になっても、何の連絡もなく、また、何の説明もないまま、突然の財務大臣不信任決議案を提出しました。これは、いまだかつてないほどの乱暴なやり方で、委員会軽視も甚だしく、大変に遺憾であります。
 以上申し上げて、賛成討論を行います。
 賛成理由の第一は、何より、我が国の防衛力の強化が待ったなしの喫緊の課題であるということであります。
 昨年末、総理から防衛力の抜本強化を図るための財源確保のためのフレームが示されたときには、どれぐらいの規模の防衛力を目指すのか、国民負担はどうなるのかなど、国民の皆様の不安の声もお聞きしましたが、今国会において、本法案をめぐる財務金融委員会や安全保障委員会との連合審査会における審査や、専門家の方々との意見交換等を通じて丁寧に議論する中で、相当理解が深まってきたように思います。
 我が国は、今、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に置かれています。
 北朝鮮は、今、かつてない高い頻度でミサイル発射を繰り返しています。核・ミサイル開発のための活動を継続する姿勢を崩すどころか、今後、更なる挑発行動に出てくる可能性も考えられます。
 今年度の中国の国防費は我が国のおよそ四・五倍となり、このままいけば、二〇三〇年代には十倍程度までその差が拡大するとも言われています。アメリカが圧倒的な軍事的優位性を保っているという前提は揺らぎ始めています。
 そして、ロシアによるウクライナ侵略が勃発したという事実、国連安保理の常任理事国であるロシア自身が戦争を起こしたというこの事実は、大変に重い意味を持つのであります。
 こうした現実を真正面から受け止めれば、自主的、主体的な努力がなければ、国民の生命や平和な暮らしを守るなど軽々と口にできる時代ではなくなってきた、そのように認識しております。
 政府においては、こうした認識の下、極めて現実的なシミュレーションを行い、抜本的強化が必要な防衛力の内容を積み上げ、新たな防衛力整備計画では、これまでの水準から約十四・六兆円を上乗せし、四十三兆円規模に拡大することが示されています。
 中身が実効性のないものでは意味がありませんが、こちらも審査の中でかなり明確なイメージを持つことができました。
 具体的には、現有装備の充実化によって持続性、強靱性を高めるとともに、遠距離からの侵攻を抑止するためのスタンドオフ防衛能力の強化や、多種多様なミサイル攻撃に対処するための統合防空ミサイル防衛能力の強化、宇宙、サイバー、電磁波といった新領域における攻撃能力や、無人化技術等の研究開発など重要七分野へ集中投資し、我が国への脅威に戦略的に対処することとしております。
 何より、我が国の安全保障戦略の第一の柱は外交であります。
 現在の国際社会においては、一国だけで自国の安全を守ることが難しい状況です。我が国のみの平和というものはありません。脅威の出現を未然に防ぐためには、積極的な外交を推し進め、多くの国々と信頼関係や協力関係を築いていくことが重要であります。その外交力の裏づけとして、我が国自身の防衛力の強化が不可欠であります。一部の野党が批判するような軍拡などでは決してなく、まさに、戦争を起こさせないための防衛力の強化を進めることが本来の趣旨であります。
 このために必要な財源を捻出しようとするのが本法案であり、これに反対する理由は全く見当たらないと思います。
 その上で、今回の追加財源の確保の仕方についても、具体的に賛成理由を申し上げます。
 一つは、今回確保される約十四・六兆円の追加財源について、国債に頼らない点であります。
 これまで申し述べてきたとおり、現下の情勢においては、我が国の防衛力強化は待ったなしの課題であり、将来世代に負担を先送りするような仕組みは無責任であります。総理が主張されていらっしゃるとおり、今を生きる国民が自分たちの責任で賄うとの考え方に全面的に賛同いたします。
 また、この度のコロナ禍のような有事において、ちゅうちょなく予算措置ができる財政状況をつくり出しておくことが極めて重要と考えます。したがって、国債に頼らず財源を確保しようとする点に賛成であります。
 また、財源確保に当たって、公明党は、国民負担をお願いする前に政府の努力が先に立つべきであると再三訴えてまいりましたが、政府は、この度、まず、歳出改革で三兆円強、決算剰余金の活用で三・五兆円程度を確保するとともに、本法案による特別措置も含め、税外収入から五兆円強を調達することとし、その上で、どうしても足らざる部分を税制措置でお願いすることとしています。
 国民負担を最小限に抑えようとする政府の姿勢は高く評価いたします。これが二点目であります。
 三点目は、調達した税外収入をプールする防衛力強化資金を創設する点であります。
 この五年間の防衛力の整備にはタイムラインが重要です。必要な防衛力に優先順位をつけて支出していく中においては、年度を超えて計画的に支出できる資金の仕組みは大変に有用であると評価しています。
 また、抜本的に強化される防衛力は将来にわたって維持強化していかなければならず、これを安定的に支えるためには、しっかりとした財源を確保することが不可欠です。政府におかれては、歳出改革の不断の努力、また、税外収入の更なる確保に向けた方策の検討を続けていただきたいと強く望みます。
 以上、本法案は、国民の命と平和な暮らしを守る政治の使命と責任を果たすため、絶対に必要な法案であります。
 本法案につきましては、財務金融委員会で計三十七時間をかけて質疑を行うとともに、二回の参考人質疑、さらには安全保障委員会との連合審査会を二回開催するなど、丁寧な審議を重ねてまいりました。
 皆様方の賛同を求め、私の賛成討論を終わります。
 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 山崎正恭

speaker_id: 4975

日付: 2023-05-23

院: 衆議院

会議名: 本会議