石田昌宏の発言 (厚生労働委員会)

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○石田昌宏君 ありがとうございます。
 確かに、人口動態ですとか技術の変化ですとか、とても重要な社会の変化で、これを踏まえて議論することはもちろん必要だと思いますが、どっちかというと、もうちょっと時間軸長くして広く考えていかないと、社会保障制度一つ構築すると、やっぱりそれが安定的に提供されて安定するまでは、やっぱり二十年、三十年、四十年って長い期間も掛かります。もっと先までの議論ができないかという意味では、今回じゃなくて前回の附則の方が、総合的な検討結果に基づいてとありますから、総合性高いような気がするんですね。
 むしろ、今回は範囲狭まったかなという印象を受けました。まあ必ずしもそうじゃないとは思いますけれども、やっぱり広い議論が必要だということで、ちょっとお話をさせてもらいたいと思います。
 社会保障は、まさしく人が生きることとか暮らすことを支える最も根本的な政策であると思っています。また、その人が生きるとか暮らすというのは、何となく観念として、理屈としてあるものではなくて、喜びとか苦しみとか、ある意味いろんな喜怒哀楽だとか、そういうことが含まれた上で、そこをちゃんと意識して議論をしなければならない、理屈だけの世界ではないと思います。しかも、かなり個別具体的な議論も必要になるというふうに思っています。ですから、リアル感がとても大事な思いを持っています。
 今目の前にいる子供たちを見ると、子供は子供で子供政策だということでこども家庭庁つくって、それはそれでいいんですけれども、子供たち何歳ぐらいまで生きるのかななんて、それが社会保障全部ですから、思うと、多分、二〇〇〇年代に生まれている子供たちは、寿命も延びていますので、特に女性が長いんですけど、多分今の子供たちは、半分ぐらいが二一〇〇年をリアルに見るんだと思いますよ。僕からしたら、二一〇〇年って何かSFの世界に感じるんですけど、多分そのとき生きているんですね。
 僕たちが今、社会保障で課題にしている二〇二五年問題はほぼ大分見えつつありますけど、今、二〇三五若しくは二〇四〇年問題とか言っていますけど、これ、彼女たちからすると、多分人生の前半の話であって、後半部分って全く議論されていないし、見えていない。そこがやっぱり将来の不安にもつながっているかもしれません。
 ですから、例えば、少子化の議論をするときも、かなり先も見て考えなきゃ駄目で、彼女たちが一生をどう生きていくのかということを見ながら議論はしてもいいんだと思います。これは確かに架空の議論になるかもしれませんけれども、こういった思考というのはやっぱり要るんだと思います。
 そのために、未来を展望すると、特にやっぱり少子高齢化というのはとても大事なんですけど、これはなってほしくないし、ならない手もありますし、また、今の社会保障制度はそうならないように努力することが大事で、その主眼に置いているんですが、人口減少というのが大きなテーマになってきて、やっぱり止めたい思いはあるんですけど、同時に、今あるあらゆる人口推計見てみても、二一〇〇年まで見ると、一つも増えている推計というのはないんですね。
 ある意味、人口が減少した社会を想定して、そこで生きる人であっても幸福を追求することができる、また幸福を感じながら生きることができる、そのための社会保障とは何かということを議論しても面白いんだと思います。そういったダイナミックな議論があったらいいなというふうに思います。
 ある意味で、人口が増加する時代から人口が減少する時代と行くと、社会の方向性は全く逆で、百八十度変わってきますので、今我々、議論している全員は、人口増加の時代に生きてきて、増加の時代につくった仕組みで生きています。そうじゃなくて、減少するとは何か、多分新しい概念をつくっていく必要があって、そういった議論をして、また新しい未来図をつくっていくことが逆に今の子供たちに対しては必要じゃないかなというふうに思っています。
 そういうダイナミックな議論、是非したいんですけど、私は若い頃に、二十代の頃なんですけど、介護保険制度ができたときにちょっと立ち会ったことがありまして、当時は、医療でいったらお任せ医療とか、措置ですね、福祉でいったら、そういった決定権が提供者側にあるような制度が当たり前だったんですけど、そうじゃないよと、患者さんや利用者さんの自己決定に基づいて制度をつくりましょうというふうに概念チェンジを図った法律が介護保険だと思います。その議論はとてもダイナミックでした。私からすると、かなりエキサイティングでした。
 私もあの当時、職能団体の政策を担当している職員でありましたけれども、本当にこの議論の末端の方で厚生労働省の官僚たちとディスカッションさせてもらって、また協力して、例えば介護保険の身体拘束禁止の規定、これ入れるとき、かなり一緒にやらせてもらいました。非常に難しかったけれども、それができたときには、あっ、将来、医療現場って変わってくるんじゃないかっていう、こういった実感、感触を持ちながら胸躍らせるような体験をしました。
 ところが、今の政府や、もちろん我々自身を見ると、そういう日々のことじゃなくて、日々の業務とか各論の議論が非常に多くなってしまって、なかなか概念を超える議論というのはできなくなっている感じがします。官僚の人たちも、本当、日々の業務をこなすのが精いっぱいっていう感じが見受けられてしまっています。もうもちろん我々の国会の対応とかもとても大変なんじゃないかと思いますけれども、そういうことをやっぱりみんなで乗り越えながら、社会保障の未来を業務の分担の担当を超えてディスカッションをする、そんな場面があったらいいなというふうに思っています。
 大臣にも、是非、御感想で構わないんですけど、お伺いしたいんですけれども、厚生労働省の中でももっと自由闊達な、活発な議論ができればいいなというふうに思いますけれども、大臣、お感じのことがあれば、よろしくお願いします。

発言情報

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発言者: 石田昌宏

speaker_id: 31166

日付: 2023-04-20

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会