石田昌宏の発言 (厚生労働委員会)

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○石田昌宏君 ありがとうございます。
 是非、またそんな議論も、今日は時間ないのでできないんですけれども、是非進めていきたいと思います。
 一つちょっと提案、私見を提示したいと思います。
 超高齢社会って今は言うんですけれども、高齢者っていうのは、よくよく見てみると最近の言葉ですね。明治時代から新聞を一回検索してみたんですけど、高齢者っていう言葉が出るのは、そもそも年に数回しかずっとなかったです。一九七〇年代に入ってようやく高齢者という言葉が出始めてきて、八〇年代から一気に増えていきます。
 よくよく、我々は六十五歳が高齢者と言っていますけど、法律見ると、法律上の定義というのはないですね、ないですね。なので、一般的に六十五歳と言われているだけです。ですから、その一般的な言葉に合わせて、介護保険の第一号被保険者が六十五歳以上とか、年金の支給開始年齢の原則が六十五歳以上とか、そうなっているだけの話であります。それに伴って、企業では定年というのが決められている、これが今の社会の構造です。
 高齢者の定義も、しかも一貫していなくて、変わってきます。日本の国勢調査を振り返ってみると、昭和三十五年までは六十歳以上を老年人口と呼んでいました。それ以降、六十五歳になったのは昭和四十年からになります。まあ最近といえば最近のことになります。
 ですから、これを変えなきゃいけないっていう議論も確かにあって、日本老年医学会の方では、提案としては最近あったんですけど、六十五から七十四を准高齢者、七十五から八十九を高齢者、九十以上を超高齢者といったらどうかと、こんな提言があったりするんですね。いろいろと考えてみるのも面白いかもしれません。
 調べてみると、そもそも六十五歳以上というのは、戦後の一九五六年の国連の報告で、当時の欧米先進国の水準を見て仮に呼んだ数字であります。そのときに、ちなみに日本人の平均寿命は六十五でした。つまり、日本人の平均寿命のところが高齢者として国連が言ったという、こんなものです。その寿命が今八十五に近づいてきていて、でも、その高齢者の定義は六十五のまま。
 ここが問題で、そもそも定義そのものが現在の感覚からずれていることが様々な問題を生み出しているんじゃないかというふうに考えることもできます。むしろ、寿命が延びても定義を変えないので高齢化が問題になったという考えもできるんじゃないかと思います。
 もっと遡ると面白くて、江戸時代まで遡ると、藩の多くで、幕臣の隠居年齢は七十歳以上と決められていました。もうはるかに平均寿命を超えたところに置いているんですね。もう年齢という概念じゃないんだと思います。
 つまり、高齢者の定義とか、あとはそれに伴う隠居とか定年とか、そういった数字っていうのは、もはや年齢で考えることがひょっとしたらおかしいんじゃないかというふうに最近は思っています。むしろ、状態、例えば、もうここで働けないから隠居せよっていう、働けないという状態であるとか、そういったもので考えると一つ分かりやすいのかもしれません。現に、例えば田舎の方へ行って農家見ると、八十歳でも元気に働いています。この方を高齢者と呼ぶべきかどうかっていうのは考えるべきだと思います。
 ですから、しかも、年齢っていうのは、人は年を取れば取るほど、若い八十代もいれば年寄りじみた五十代もいて、人の差って広がっていくのに、何で平均値で取るんだ。ここ自体が余り意味がないので、この際、思い切って高齢者の定義を年齢じゃなくて状態で考えるというと、また違う世界が見えるかもしれません。
 例えば、介護保険で要支援以上になったら高齢者と。逆に言えば、介護保険で見ると、六十五歳以上で要支援以上の人は二三%しかいなくて、七七%が自立です。でしたら、その方が社会で働けるとか、社会で活躍できる社会をつくると、高齢者の率、一気に下がるわけです。
 むしろ、そういった考えで、六十五歳以上で元気な高齢者、若者、分かりませんが、こういった方々が社会で活躍できる仕組みをつくれば、それに伴って、働き場所もできる、人手不足も解消される、税収は増える、年金は要らなくなる、様々な問題が解決できる可能性もあります。
 つまり、年齢を基準じゃなくて、状態を基準にするということを考えると、一つの判断と思うんですね。もちろん、今すぐやれとか、これが正しいとかは言いませんけども、こういった議論をしていくことは非常に意味があるんじゃないかというふうに思いますので、また、もし御感想でもあれば、よろしくお願いします。

発言情報

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発言者: 石田昌宏

speaker_id: 31166

日付: 2023-04-20

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会