松村祥史の発言 (東日本大震災復興特別委員会)

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○松村祥史君 委員派遣の御報告を申し上げます。
 去る二月の十三、十四日の二日間、福島県及び宮城県において、東日本大震災の被災地における復旧・復興状況等の実情を調査してまいりました。
 参加者は、古賀之士委員長、櫻井充理事、上月良祐理事、和田政宗理事、石垣のりこ理事、若松謙維理事、梅村みずほ理事、竹詰仁委員、岩渕友委員、また、現地参加されました森まさこ委員、星北斗委員、そして私、松村の十二名であります。
 以下、調査の概要について御報告いたします。
 初日は、まず、福島県に赴き、楢葉町の商業施設、ここなら笑店街を視察しました。ここなら笑店街は、楢葉町のコンパクトタウン、笑ふるタウンならはの中にある商業施設で、平成二十六年七月に同町役場の駐車場で仮設店舗の営業を開始し、三十年六月に現施設が開業しました。松本町長からは、楢葉町の復興施策について説明があった後、笑ふるタウンならは及びここなら笑店街の概要について説明を聴取するとともに、入居店舗の株式会社ネモトの根本代表取締役から同社の事業について説明を聴取いたしました。
 派遣委員との間では、楢葉町における少子化対策、教育施策、震災後の事業継続に当たっての課題等について意見が交わされました。
 次いで、大熊町に移動し、令和四年六月に避難指示が解除された特定復興再生拠点区域内にある大野駅周辺を視察しました。吉田町長及び同町関係部局より同町の特定復興再生拠点区域復興再生計画の概要等について説明を聴取した後、拠点区域内の下野上地区で整備が進められている大熊中央産業拠点及び原住宅エリアを視察しました。今後の企業立地を進めるに当たっては自治体の力だけでは限界があり政府の支援が必要となること、拠点区域外の帰還困難区域における建物等の取扱いも含め同町の復興にはまだ時間を要するとの説明を受けました。
 次に、双葉町に移動し、同町の特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域にある鴻草地区を視察しました。伊澤町長からは、双葉町は、他の被災地と異なり、復興のステージがゼロの状況であり、引き続き財政措置を含めた国の支援が必要であるとの説明がありました。
 派遣委員との間では、今国会に提出されている福島復興再生特別措置法改正案で創設される特定帰還居住区域の設定の在り方等について意見が交わされました。
 次いで、南相馬市に移動し、災害対策を主題とした研究開発を進めながら雇用創出と産業振興を目指した取組を行っている、株式会社テラ・ラボが運営するTERRA LABO Fukushimaを視察しました。松浦代表取締役から同社の事業について説明を聴取するとともに、同社保有の無人航空機を視察しました。
 次いで、福島市に移動し、福島県庁において内堀知事等との意見交換を行いました。まず、内堀知事から、東日本大震災を始め度重なる自然災害に見舞われながら、風評や風化のほか、地域によって異なる複雑で困難な課題に向き合う現状を伺うとともに、復興は福島だけの問題ではなく、日本全体の問題であるとのお話を伺いました。続いて、県の担当部局から福島県における復興の現状と課題について説明を聴取いたしました。
 その後、派遣委員との間では、特定帰還居住区域の設定に係る福島県としての方針及び最終的な避難指示解除の在り方、ALPS処理水放出における国の責任及び福島県外での処理水放出に対する考え、福島国際研究教育機構設立に伴う効果の広域波及に向けた取組、風評払拭に向けた課題及び今後の取組等について意見が交わされました。
 二日目は、まず、宮城県丸森町に移動し、同町役場において、保科町長から、仮置場撤去に関する要望書を受け取った後、同町における復興施策の課題について説明を聴取しました。同町は、三方を福島県に囲まれており、原発事故に伴う放射性物質による汚染の状況は福島県内市町村と同等又はそれ以上であるにもかかわらず、宮城県に位置しているため、除染作業や除染廃棄物等の処分方法等について福島県と異なる扱いとなっていることや、除染廃棄物等を町内の仮置場で保管している状況が約十年続いており、住民から最終処分場になるのではないかとの不安の声が多数寄せられているとの説明がありました。
 派遣委員との間では、除染廃棄物等の処分の在り方等について意見が交わされました。
 その後、同町に設置された仮置場の一つである上滝仮置場に移動し、同所を視察するとともに、環境省から宮城県内における汚染廃棄物等に関する現状について説明を聴取しました。
 次に、名取市に移動し、名取市閖上地区にある震災メモリアル公園を視察しました。まず、本委員会を代表し、古賀委員長から献花が行われるとともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者の方々に対して黙祷がささげられました。その後、山田市長から名取市における復興の現状と課題について説明を聴取しました。
 その後、震災で甚大な被害を受けた閖上地区で、名取川堤防と同じ高さに整備された商業施設である、かわまちてらす閖上に移動し、山田市長から同地区におけるにぎわいづくりについて説明を聴取した後、同施設を視察いたしました。同地区では、かわまちづくりによる地域活性化の取組が進められています。
 次いで、閖上中央集会所に移動し、山田市長及び菊地市議会議長同席の下、閖上地区における産業、なりわいの再生に向けた取組について、名取市商工会の小島会長、宮城県漁業協同組合仙南支所閖上担当の出雲運営委員長及び名取市観光物産協会の佐々木会長から説明を聴取しました。
 派遣委員との間では、ALPS処理水の放出が漁業に及ぼす影響、閖上地区に来訪する観光客の交通手段、震災に加えてコロナ禍や物価高による資金繰りが悪化した商工業者への支援等について意見が交わされました。
 次いで、震災前は住宅地でしたが、津波により甚大な被害を受け防災集団移転促進事業が施行された名取市北釜地区の跡地を視察しました。山田市長からは、コロナ禍や物価高等による影響はあるものの、仙台空港に隣接しているという立地を生かし宿泊・物流施設等の誘致を進めていきたいとの説明を受けました。
 以上が調査の概要であります。
 今回の調査を通じまして、地域によって復興の進捗状況が大きく異なり、抱えている課題も多様であることから、地域の実情に応じたきめ細やかな支援が必要であると改めて強く認識した次第であります。
 最後に、私どもの調査に御協力いただいた皆様に対し厚く御礼申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興創生が果たされますようにお祈り申し上げまして、私の御報告といたします。

発言情報

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発言者: 松村祥史

speaker_id: 22844

日付: 2023-03-10

院: 参議院

会議名: 東日本大震災復興特別委員会