浅田均の発言 (本会議)

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○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
 私は、会派を代表して、所得税法等の一部改正する法律案に関連して質問いたします。
 私たち日本維新の会は、社会の成り立ちが大きく変わるとき、税制もそうした変化に合わせて抜本的に変えていく必要があると常々主張しています。その一つがフローからストックへという改革です。いわゆるフロー部分に係る税制を軽くして、可処分所得を増やし消費を喚起する、そして景気を刺激し経済成長を支える。同時に、ストック部分に係る税制を適正化し、資産を流動化することにより、これまた景気を刺激し経済成長を支えるという考え方です。
 いわゆるコストプッシュインフレの現状下では、最終消費者の可処分所得を増やすことは、ひいては中小企業の製品への価格転嫁を可能とし、賃金上昇や予想インフレ率を高めることにも資すると考えますが、財務大臣は我々の主張をどのようにお考えでしょうか。見解をお伺いいたします。
 私たちの税制改革のもう一つの柱は、簡素、公平、活力の税制へという考え方です。
 先日国会に提出されたGX推進法における成長志向型カーボンプライシング構想の内容についても、我々は非常に危機感を持っています。各国が二〇三五年までに電力部門の全て又は大部分を脱炭素化するというG7の合意目標達成に向けて脱炭素化をスピード感を持って進める中、政府方針は、二〇二六年度頃から自主参加型の排出権取引市場の本格稼働、二〇三三年度頃に発電部門のみに段階的な有償オークション導入と、遅くて中途半端、かつ世界標準から懸け離れた内容となっています。
 このままでは、我が国の経済成長を牽引し得るGX分野が世界から大きく後れを取り、国内産業の国際競争力が大きく損なわれる事態となることを強く危惧していますが、財務大臣はどのように受け止めておられますか。
 カーボンプライシングについては、CO2排出量削減にインセンティブを持たせる使用炭素量に応じた税制への移行、そのための既存エネルギー税制の再編や、例えば法人税減税といった減税措置と組み合わせた世界標準の炭素価格の設定などといった骨太方針に基づく基本設計が欠かせません。
 そこで、財務大臣にお伺いします。財務大臣は、今後、カーボンプライシングの制度設計にどのような形で関わっていくのでしょうか。
 日本企業の思惑を超え、世界のEV化の進行は急速に進んでいます。世界の趨勢がEV化でまとまりつつある中で、政府は、遅くとも二〇三〇年代半ばまでに乗用車の新車販売で電動車一〇〇%を実現できるように包括的な措置を講じると声高に宣言していますが、ここでいう電動車には電気自動車、EVのみならず、ハイブリッド自動車、HVやプラグインハイブリッド自動車、PHVなどが含まれています。今般のエコカー減税においても、プラグインハイブリッド自動車、PHVや天然ガス自動車、CNGなどが電気自動車と同様に引き続き二回免税の対象となっていますが、財務大臣として、なぜこのような措置としたのか、御答弁願います。
 EV時代への対応が遅れれば、国内での投資は喚起されず、海外からの投資も呼び込めません。海外においては、輸入物品に対して炭素比例で高額の関税を課す動きも具体化してきており、日本企業の国際競争力が大きく損なわれることとなります。いまだにカーボンプライシング制度や税制が決まっていないのは、欧米との競争において致命的と考えます。まさに活力を欠きますが、財務大臣の見解をお尋ねいたします。こうした状況にあるにもかかわらず、今般、自動車関連税制の抜本的な見直しが三年先送りされた理由と併せてお答えください。
 次に、資産所得倍増計画について伺います。
 日銀の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産は二千兆円を超えます。この金融資産のうち、現金、預金が五〇%を超える千八十八兆円です。このうち幾らかがNISAの拡充枠に向かえばよいのですが、これが米ドル等外貨建ての資産購入に向かえば円安の起爆剤になると考えられます。そういう事態は想定されていますか。想定していないとすれば、なぜですか。財務大臣に伺います。
 次に、金融政策についてお伺いいたします。
 昨年十二月の予算委員会で、私は、日銀の雨宮副総裁に金利上昇時の日銀の保有債の評価損について尋ねました。その際、副総裁は、金利が一%上昇すると二十八・六兆円の評価損となる旨の答弁をされました。二〇二二年九月末時点で日銀の純資産は五・〇兆円、債券の価格変動のための引当金五・八兆円を足し合わせても十一兆円ほどにしかならないので、一%金利が上がるだけで実質的な債務超過状態になります。しかし、副総裁は、評価損とか一時的な赤字が出ても、中央銀行はお金を発行できるので、一般企業のように支払能力に毀損が生じるとか、それによって経済取引ができなくなるということはないとして、金融政策の遂行能力が損なわれることがない、また、中央銀行の信用は金融政策の運営で裏付けされているので問題ないという趣旨の答弁をされました。
 そこで、財務大臣にお伺いします。大臣は、日銀は損失を繰り越せるという認識でしょうか。また、中央銀行の信認に対する考え方は日銀のそれと同じ認識でしょうか。
 平成十年に施行された新日銀法において、それまで附則にあった、準備金並びに特別準備金の金額を使用してもなお毎事業年度に生じた損失を補填するに不足する場合には、政府はその不足額に相当する金額を補給しなければならないという規定が削除されました。当時の岩田一政副総裁は、国会審議において、損失補償規定を削除した理由について、日本銀行が政府とかあるいは財政当局から独立して金融政策を運営できることを財務面でも保障するために、そういうことが起こらないようにやるのが新しい中央銀行だということで、わざわざ財政補填の条項を除いたと述べています。つまり、中央銀行の政府からの独立性が理由であるとしており、政府が補填しなくても日銀が幾らでもお金を刷ることができるからという理由ではありませんでした。当時の白川総裁も、中央銀行の予算、財務面の独立性の観点から一定水準の自己資本が必要と述べています。こうした日銀法改正の際の経緯と、さきの日銀副総裁の発言には整合性がないと考えますが、財務大臣の見解をお伺いいたします。
 これまでの量的・質的金融緩和、QQEの副作用として、日銀が国債を買い占めることによる市場の機能不全や、十年物よりも残存八、九年物の利回りが高いといったイールドカーブのゆがみなどが挙げられていますが、財務大臣はこうした副作用についてどのような認識をお持ちでしょうか、お伺いいたします。現在の複雑な金融緩和を正常な状態に戻していくには相当な期間を要することが考えられます。マクロ経済運営に足かせをはめられた状態で、財務大臣はどのような経済成長戦略を描こうとされているのでしょうか。見解をお尋ねします。
 総理は、施政方針演説の中で、冒頭、これまでの時代の常識を捨て去り、強い覚悟と時代を見通すビジョンを持って、新たな時代にふさわしい社会、経済、国際秩序をつくり上げていかなければなりませんと演説されました。例えば、異次元の少子化対策というのであれば、子供を持てば持つほど税負担が軽くなる制度の構築や、そもそも結婚や出産にちゅうちょする若者世代の背中を押すためのセーフティーネットの構築、すなわち最低所得保障制度の構築は急務です。これらの制度構築の必要性に関し、財務大臣の御見解をお尋ねし、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 浅田均

speaker_id: 29554

日付: 2023-03-08

院: 参議院

会議名: 本会議