石井苗子の発言 (本会議)

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○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 会派を代表して、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案について、国土交通大臣に質問をいたします。
 人口減少による利用者の落ち込みや三年に及ぶコロナ禍の影響により過疎地域の交通状況は年々悪化の一途をたどり、特にローカル鉄道は大量輸送機関としての能力を発揮できない状況まで落ち込みました。今後の地域の公共交通機関を持続可能な形にどう変えていくかの判断は、まさしく瀬戸際に来ていると言えます。今回の改正案には衆議院からも多くの附帯決議も提出されておりますところから、私も本日は改正案の細部にわたって質問をさせていただきます。
 まず、共創による地域公共交通の再構築とは何かについて伺います。
 共創とは共に創るという意味です。これまでも地域関係者と連携して国交省は共創をしてきたはずです。今後の地域公共交通の利便性、持続可能性、生産性の向上に向けての新たな取組とは従来とどこが違ってくるのかについて御見解を伺います。
 次に、再構築協議会の在り方について質問いたします。
 改正案では、地域の関係者と国と事業者で構成する再構築協議会を新たに創設しています。その下部組織として有識者による検討会があり、調査・実証事業など支援することとなっています。
 検討会は、大臣指針の考え方を基本とし、現状を踏まえながら、沿線地方公共団体と地域交通の在り方を検討するとしています。一部の例外を除いて平常時の輸送密度が千人を下回っている場合、ローカル線鉄道検討会の提言において示された再構築協議会の設置の目安として、存続か又は廃線かの協議をすることとしています。
 協議対象になる線区の考え方、再構築協議会の設置の基準について御説明をしてください。
 次に、検討会の協議期間について質問します。
 昨年の七月には、鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティ刷新に関する検討会が開かれ、特定線区の再構築協議会における検討は、その利便性と持続可能性を早急に改善する必要があることから、検討には合理的な期限を設けるべきとの指摘がありました。実証事業も含め、協議開始から三年以内に沿線地方公共団体、鉄道事業者と合意した対策を決定すべきとしていますが、協議期間の上限に関わる規定も措置されていません。
 できるだけ短期間に協議が調うよう、国交省は合意形成に積極的に取り組むべきと考えますが、この点についての大臣の見解を伺います。
 次に、クロスセクター評価手法の活用について説明を伺います。
 地域交通を交通事情の収支だけに頼り現状評価するのではなく、ほかの様々な分野の費用や効果に地域交通が及ぼす影響を調査し、データとしてまとめ、地域の生活と交通網の相関関係を明らかにする方法をクロスセクター評価といいますが、この手法を使って現状を明らかにした上で、協議会が沿線地方公共団体や鉄道事業者などの関係者とデータを基に共通認識を形成していくことの重要性を検討会から指摘されています。
 クロスセクター評価等の手法を実際どのように活用していくかについて、大臣の方針を伺います。
 次に、自動車運転業務の運転手不足について質問します。
 乗り合いバスやタクシーなどによる輸送への転換を今後行うと結論付けたとしても、運転業務の運転手不足の問題が解決されていません。交通手段のモード転換後の受皿となる輸送手段の確保について、直近の具体的な対応策を大臣に伺います。
 再構築協議会の場などで地域の声を聞くことは良いことですが、既得権益の意図が反映されやすくなるため、うのみにすることが良い結果を生むとは限りません。地域の特性を生かした共創を実現するためには、専門知識や企画力も必要です。全国の改善事例に精通した専門家を養成することに力を入れ、日本全国で生まれた知恵をそれぞれの地域の創造に活用すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、鉄道の上下分離について質問します。
 列車の運行を担う主体と鉄道インフラ維持管理を担う主体を別にする仕組みを鉄道の上下分離といい、一九八七年の国鉄民営化を機に上下分離が増え、第三セクターに対しては公的補助制度を適用する枠組みもつくられました。採算が合わず存続に苦しむローカル鉄道にも上下分離方式が導入されることもありますが、地方公共団体が鉄道施設等を保有することが原則と考えられてきたものが、上下とも鉄道事業者が担う形も考えられます。
 改正案による鉄道事業再構築事業の拡充に関し、本州三社を含むJRローカル線区における上下分離方式をどのように活用するのか、大臣のお考えを伺うとともに、効率的かつ合理的な上下分離の在り方に関して検討し、法規制等の見直しに柔軟な取組の姿勢が望まれていますが、大臣の御見解を伺います。
 次に、社会資本整備総合交付金について質問します。
 令和五年度当初予算には社会資本整備総合交付金が含まれています。財政支援を積極化させ、国が投資に財政支援をする仕組みとなっていますが、交付金は自治体が作成した整備計画の内容に従って使われます。より自治体の主体性や自由な発想を求めるために、自治体の人口や地域の実情に応じた配分が行われるということが原則とされていますが、実際には政令都市に多くの交付金が行くなど、偏る傾向が危惧されています。御見解を伺います。
 もとより、社会資本の整備だけで過疎地の問題が解決するわけでもなく、地域の経済力の強化、人口減少の対策なども必要です。社会資本整備総合交付金だけで解決するということは限定的であると言えますが、この点について御見解をお聞かせください。
 最後に、協議運賃制度について質問します。
 改正案では、国交省が協議会を設置できる制度を新設したため、鉄道やタクシーの運賃についても、地元の合意があれば国の許可なくして協議運賃なるものが創設できることになりました。この取決めは運送業者と利用者が自由に協議をして運賃を決定することができるため、政府が介入することが難しくなり、消費者はどのような基準で運賃を設定されていくか把握することができません。運賃の設定が不透明になり、運賃制度の崩壊につながる危険性があります。消費者保護の観点から見ればマイナスが生じる制度ではないかと思われますが、大臣の御見解をお聞かせください。
 協議運賃制度によって、地域住民のためにならない不適切な運賃制度が導入された場合に適正化しにくくなるということも考えられますが、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣斉藤鉄夫君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121115254X01420230412_008

発言者: 石井苗子

speaker_id: 27322

日付: 2023-04-12

院: 参議院

会議名: 本会議