浜口誠の発言 (本会議)
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○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。
ただいま議題となりました特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案について、会派を代表して質問します。
まず、後藤大臣に伺います。
日本においても、フリーランスも含めて全ての働く者の権利が守られ、安心して働くことができる環境整備が必要と考えます。政府は、二〇二〇年に実施した実態調査で、フリーランスを、自身で事業等を営んでいる、従業員を雇用していない、実店舗を持たない、農林漁業従事者でないとして、副業も含めて四百六十二万人がいると試算しています。本法案で保護の対象となるフリーランスは、四百六十二万人のうち何人ぐらいになると考えているのでしょうか。
また、保護の対象となるフリーランスに該当するかどうかは誰が判断するのか、そして、その判断基準は明確で分かりやすく示していくことが必要と考えますが、所見を伺います。
日本に居住するフリーランスが海外から業務を受託したり、海外に居住するフリーランスが日本に事業拠点を設ける委託事業者から業務を受託することもあります。こうした越境取引は本法案の適用対象となるのでしょうか。お答えください。
本法案の第三条には、フリーランスに業務委託した事業者は、直ちに、公正取引委員会規則に定めるところにより、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を書面又は電磁的方法で明示することが義務付けられます。ここでいうその他の事項とは何か、具体的にお示しください。
フリーランスやフリーランス協会などの要望を踏まえると、契約時に明示すべき内容として、諸経費の扱い、納品・検収方法、支払条件、契約変更・解除条件、秘密保持、著作権の帰属、損害賠償、やり直し範囲、再委託の可否といった内容も契約条件の明示内容に加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
政府は、二〇二〇年十一月にフリーランスの相談にワンストップで対応する相談窓口として設置したフリーランス・トラブル一一〇番には、これまで一万件を超える相談が寄せられています。内容としては、報酬の不払、支払遅延、一方的な減額など、報酬の支払に関係が最も多く見られますが、一方的な発注取消しや、取引条件の一方的設定、変更などの相談も多く見られます。本法案には、発注事業者の禁止事項として、受領の拒否や報酬の減額など七項目が規定されていますが、現場の実態を踏まえると、作業開始後の一方的な発注取消しやフリーランス側に著しく不利益となる取引条件の一方的な設定も禁止すべきです。見解を伺います。
本法案では、妊娠、出産、育児、介護への配慮やハラスメント行為への相談対応等の措置が定められています。一方で、長時間労働による健康被害の未然防止を図るための規制は織り込まれていません。フリーランスが安全に健康を確保し働ける環境整備に向け、長時間労働を強いる契約の禁止など、安全衛生面での対策を強化すべきと考えますが、見解を伺います。
フリーランスが業務上の災害によってけがをしたり、休業せざるを得ない場合に、労災保険に加入していれば、安心できます。一部のフリーランスは労災保険特別加入制度の対象となっていますが、全てのフリーランスが特別加入できるようにしていくべきと考えますが、厚生労働大臣に見解を伺います。
フリーランスは、保護具など安全衛生に必要な準備を自ら購入したり、労災保険の保険料を自己負担しています。こうした必要な経費を勘案した上で報酬額を定めるべきと考えますが、見解を求めます。
本法案では、フードデリバリーのプラットフォーム事業者など、仲介事業者に係る規制は織り込まれていません。フリーランスのうち、仕事の獲得手段として仲介事業者を利用している者は約二割との調査結果もあります。こうした中で、フリーランスが安心して就労できる環境整備の観点からは、仲介事業者の質の向上は不可欠です。欧州でも、仲介事業者の責任を確立するための取組が行われています。日本においても、仲介事業者の責任や業規制について関係法令の改正が必要と考えますが、見解を伺います。
フリーランスなど新しい働き方を日本で選択しやすくするために最もニーズが多いのが、健康リスク、出産・介護リスク、加齢リスクなど、ライフリスク対策、セーフティーネットの拡充です。フリーランスは、雇用保険が適用されず、年金、健康保険の保護も弱い、育児休業給付はなく、病気やけがで働けなくなったときの保障も手薄です。フリーランスのライフリスクに対応した、働き方に左右されない社会保障制度が必要です。厚生労働大臣の所見を伺います。
フリーランスは、委託事業者から本法案に違反した場合は、公正取引委員会、中小企業庁及び厚生労働省に申し出て、適当な措置を求めることができます。一方で、現実には、業界団体の調査によると、ハラスメントなどの被害を受けたフリーランスの約半数は、仕事に支障が出ることなどを恐れ、誰にも相談できず、泣き寝入りしている実態もあります。被害を受けたフリーランスが安心して申出できる環境をどうつくっていくのか、また、事実認定に異議がある場合の対応について、具体的にどのように対応するのか、後藤大臣に見解を伺います。
一方、対応する公正取引委員会は、地方事務所が全国で八か所、職員も今年度末の定員は九百二十四人です。人員体制の不足が課題となっている労働基準監督署でも、全国全ての都道府県に三百二十を超える監督署があり、監督官は約三千人です。公正取引委員会や労働基準監督署等の体制強化をどのように進めるのか、お答えください。
あわせて、本法案の趣旨や本法に違反する事案等を、フリーランスや委託事業者、仲介事業者に十分に周知、広報していくことが大変重要です。今後の具体的な対応をお伺いをします。
フリーランスは、本来、高い専門性を持つ人材であり、変化のスピードが速いサイバーやデジタル分野等では、自由で柔軟に業務を遂行できるフリーランスの方が成果を出しやすいとも言われています。政府として、これまで企業中心で担ってきた職業教育を学校教育の段階で充実させることも必要と考えます。高度な専門性を有するフリーランスの育成に関して、文部科学大臣に所見を伺います。
最後に、フリーランスの労働者性に関して伺います。
本法案は、フリーランスの労働者性を定義するものではありません。他方、欧米では、フリーランスを労働者と推定する基準を明確化し、紛争になれば企業側に労働者でないことを証明させる制度づくりが進んでいます。日本においても、フリーランス保護の観点から、一九八五年以降見直されていない労働基準法の労働者性の判断基準や、労働組合法の労働者性の判断基準を社会実態に合わせて見直し、適用対象の拡大する方向で検討していくべきです。
この点について、大変重要な課題だと思っておりますので、厚生労働大臣に見解を求めます。
フリーランスの皆さん含めて、雇用労働者の皆さん含めて、働く皆さんが安心して働くことができる、こうした環境づくりに向けて、私たち国民民主党は、様々な提案をしながら新しい答えをしっかりと国民の皆さんに示していく、そのことを最後にお誓い申し上げて、質問を終わりたいと思います。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕