岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 石川博崇議員からの御質問にお答えいたします。
 三文書改定の意義等についてお尋ねがありました。
 三文書は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、総合的な国力を最大限活用し、我が国の平和と安全を含む国益を確保するために策定されました。その中で、まず優先されるべきは積極的な外交の展開です。同時に、外交には裏付けとなる防衛力が必要です。自由で開かれたインド太平洋のビジョンの下での外交や、防衛力の抜本的強化等の方針を示しております。
 こうした施策を通じて、我が国の主権と独立の維持はもちろん、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化、我が国が経済成長できる国際環境の主体的確保、国際社会が共存共栄できる環境の実現等に取り組んでまいります。
 防衛費の積み上げと効率化、合理化の取組についてお尋ねがありました。
 防衛力の抜本的強化の検討に際しては、国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションを行い、可動率向上や弾薬、燃料の確保、スタンドオフ防衛能力の強化など、必要な防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出しました。
 こうした取組を進めるに当たり、徹底したコストの管理、抑制や装備調達等の最適化等を通じ、防衛力整備の一層の効率化、合理化、これを徹底してまいります。
 反撃能力についてお尋ねがありました。
 反撃能力の保有を決定した背景には、近年、我が国周辺で質、量共にミサイル戦力を著しく増強される中で、既存のミサイル防衛網だけで完全に対応することは難しくなりつつあるという現実があります。
 こうした状況において、反撃能力の保有により、日米同盟の抑止力、対処力を一層向上させ、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えております。反撃能力の必要性について、引き続き、可能な限り丁寧な説明に努めてまいります。
 宇宙・サイバー領域における今後の取組についてお尋ねがありました。
 宇宙については、安全保障の分野での対応能力を強化することとしており、宇宙領域の把握のための体制の強化や、米国やフランス等との対話、連携の強化を進めています。また、国際的なルール形成においても、引き続き関係各国との連携を図ってまいります。
 サイバーについては、我が国のサイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させ、国や重要インフラ等の安全を確保することが喫緊の課題です。
 政府としては、対処調整、支援の強化を始めとする能動的サイバー防御に必要な措置や、総合調整の司令塔となる新たな組織の立ち上げ、これらの実現のための法制度の整備や運用の強化についてスピード感を持って具体化に向けた議論を進めてまいります。
 国民保護に係る検討、訓練についてお尋ねがありました。
 国民保護の体制強化に向け、昨年度は、民間事業者や住民の皆様に必要に応じて参画いただく訓練を全国で四十七回行ったところ、今年度は、こうした国民保護に係る共同訓練を六十回以上行う予定としております。
 また、南西地域の住民避難に関しては、先月、国、沖縄県、先島諸島の五市町村が協力して、武力攻撃予測事態を想定した図上訓練を初めて実施したところ、引き続き、検討、訓練を継続していくこととしております。
 今後とも、こうした訓練等を積み重ね、練度の向上や課題の改善を図り、国民保護の実効性の向上に努めてまいります。
 防衛産業と防衛装備移転についてお尋ねがありました。
 国内防衛産業は、言わば防衛力そのものであり、基盤強化が急務です。調達の見直しにより適正に利益率を算定するほか、国会において審議いただいている防衛生産基盤強化法案による措置等も組み合わせ、力強く持続可能な防衛産業の構築を進めてまいります。
 また、防衛装備移転については、国家安全保障戦略にも記載しているとおり、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法違反の侵略を受けている国への支援等のための重要な政策的手段です。
 こうした観点から、与党における検討も踏まえ、国民の皆様の御理解を得られるよう今後議論を進めてまいります。
 平和外交推進と対中外交についてのG7議長としての取組についてお尋ねがありました。
 来月に迫った広島サミットを始め、G7議長として、多層的、多面的な外交を力強く推進して、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くというG7の強い意志を力強く示してまいります。また、自由で開かれたインド太平洋に関するG7の連携についても、首脳レベルでしっかりと確認をしてまいります。
 また、対中外交については、昨年十一月の日中首脳会談で得られた前向きなモメンタムを維持しながら、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、諸懸案を含めて対話をしっかりと重ね、共通の課題については協力をする建設的かつ安定的な関係を日中双方の努力で構築をしてまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣浜田靖一君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-04-26

院: 参議院

会議名: 本会議