岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 榛葉賀津也議員の御質問にお答えいたします。
台湾情勢を含む外交・安全保障における欧米諸国との連携についてお尋ねがありました。
台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要です。台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが、従来からの一貫した我が国の立場です。この点、これまでも、一月の日米首脳会談を始め米国やG7各国首脳との間では緊密な情報、意見交換を行ってきており、台湾海峡の平和と安定の重要性について一致をしております。
なお、米中関係の安定は国際社会にとっても極めて重要であり、引き続き、同盟国たる米国との強固な信頼関係の下、様々な協力を進めつつ、中国に対して大国としての責任を果たすよう働きかけてまいります。
反撃能力についてお尋ねがありました。
近年、我が国周辺では、質、量共にミサイル戦力が著しく増強され、既存のミサイル防衛網だけで完全に対応することは難しくなりつつあるという現実があり、我が国はこれらに対応しなければならない状況に置かれています。
このような中、反撃能力は、相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力として保有するものであり、これにより武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えております。また、反撃能力は、憲法、国際法、国内法の範囲内で運用され、専守防衛を堅持し、先制攻撃は許されない、こうしたことは言うまでもないと考えております。
そして、我が国のサイバー能力と人材育成についてお尋ねがありました。
我が国においては、これまで、重要インフラ事業者等の多様な主体が緊密に連携し、サイバー攻撃からの防御に努めてきたところですが、サイバー攻撃の深刻化、巧妙化やサプライチェーンの複雑化によりサイバー空間上の脅威が高まっていることから、対策の更なる強化が必要であると認識をしております。
我が国のサイバー教育については、初等中等教育段階ではインターネットの安全な使い方等の情報セキュリティーの基礎知識を身に付けさせるとともに、大学等においてはサイバーセキュリティー分野を含む高度な技術、専門知識を有する専門人材が育成されるよう、教育内容の充実を図っています。
今後とも、サイバー空間上の脅威の高まりに応じて、サイバーセキュリティー分野を含めたデジタル人材の育成、確保に努めてまいります。
能動的サイバー防御と憲法その他の現行法令との関係や早期の法整備等の必要性についてお尋ねがありました。
政府としては、国家安全保障戦略に基づき、能動的サイバー防御等の実施のため、体制を整備するとともに、法制度の整備や運用の強化を図ることとしており、憲法その他の現行法令との関係も整理しつつ、検討を進めてまいります。
また、武力攻撃に至らない場合の措置として実施する能動的サイバー防御が武力の行使に該当することは想定しておらず、専守防衛に反しないということは言うまでもありません。
政府としては、サイバー安全保障分野での対応能力の向上は喫緊の課題と認識をしており、スピード感を持って具体化に向けた議論を進めてまいります。
Jアラートについてお尋ねがありました。
Jアラートについては、国民の皆様が避難する時間を少しでも長く確保する観点から、必要なシステム改修を行っているところですが、同時に、ミサイルの探知・追尾能力をより一層高めることが重要であることから、レーダーの能力向上にも努めているところです。
また、防災行政無線等の整備やJアラートとの自動連携については、財政措置を設けて、全ての市町村で早期に実現されるよう働きかけを行っています。
今後とも、国民の皆様の安全、安心を確保するため、より迅速かつ的確な情報提供に努めてまいります。
有事におけるインフラの有効利用等についてお尋ねがありました。
御指摘のように、南西諸島においては、港湾の喫水の課題や飛行場が限られているといった課題があり、自衛隊が多様な港湾、空港を使用できるよう努めていくことが必要です。
国家安全保障戦略においては、総合的な防衛体制の強化の一環として、空港、港湾等の公共インフラの整備や機能を強化する政府横断的な仕組みを創設することとしており、関係省庁間の連携により、早急に取り組むことが重要です。
また、有事の際には、鉄道を含めた様々な民間輸送力を活用することが想定をされます。そうしたことも念頭に、我が国の基幹的な鉄道ネットワークの維持や機能強化に取り組んでまいります。(拍手)
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