岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 石井正弘議員の御質問にお答えいたします。
脱炭素社会の実現とエネルギーの安定供給についてお尋ねがありました。
ロシアによるウクライナ侵略をきっかけに、世界のエネルギー市場は激しく乱高下しています。また、世界全体で気候変動への対応が求められる一方で、エネルギー供給への投資が過少となり、国際市場が中長期的に不安定化している状況も明らかとなりました。こうした中、気候変動への対応とエネルギーの安定供給の両立が最重要の国家課題となっています。
本年二月に閣議決定したGX実現に向けた基本方針に基づき、徹底した省エネの推進や再エネの最大限導入、原子力の活用など、脱炭素電源への転換を進めていきます。
同時に、成長志向型カーボンプライシング構想の下、今後十年間で百五十兆円を超えるGX関連投資を実現することにより、エネルギー安定供給、脱炭素、経済成長の三つを実現してまいります。
福島復興についてお尋ねがありました。
発災から十二年を迎えましたが、被災地の方々の絶え間ない御努力により復興は着実に進んでいる一方で、いまだ避難生活を送られている方もいらっしゃるなど、地域によって状況は様々です。
特に、福島の復興再生に向けては、帰還困難区域における避難指示解除に向けた取組の具体化、ALPS処理水に関する国内外の理解醸成を始めとした福島第一原発の廃炉・汚染水・処理水対策、福島国際研究教育機構、F―REIを始めとする福島イノベーション・コースト構想の推進などに取り組んでまいります。
今後も、被災地の皆様の声をしっかりと受け止め、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下、復興に全力を尽くしてまいります。
原発の利用に係る原則と規制についてお尋ねがありました。
今般の法案では、原子力基本法に、安全神話に陥り、事故を防止することができなかったことを真摯に反省という表現を盛り込み、事故の防止に最善かつ最大の努力をしていく方針を規定するなど、エネルギーとしての原子力利用の基本的な考え方を法律で明確にすることとしております。
また、高経年化した炉に対する安全規制に関しては、独立した原子力規制委員会が、運転開始後三十年、またその後十年以内ごとに劣化予測等に関する詳細な記載を含めた計画策定を事業者に求めることで、従来よりも高い頻度で、より厳正に審査することとしております。六十年目以降における評価の具体的基準等については、国際機関の基準や諸外国の例も参考に議論を進めていると承知をしております。
いずれにせよ、規制委員会によって基準への適合性を確認できない原子力発電所の運転は認められないという大前提は変わりはありません。
廃炉や使用済燃料の最終処分についてお尋ねがありました。
半世紀以上にわたり原子力を利用し、使用済燃料が既に存在している以上、高レベル放射性廃棄物の最終処分は必ず解決しなければならない重要な課題です。
四月に閣議決定した特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針に沿って、政府一丸となって、かつ、政府の責任で、将来世代に負担を先送りしないよう、有望地点の拡大や最終処分と共生する地域の将来に向けた施策の企画、実施などの取組を進めてまいります。
また、今回の法案では、使用済燃料再処理機構の業務に廃炉推進業務を追加し、原子力事業者に廃炉拠出金の納付を義務付ける措置を盛り込むなど、廃炉の円滑かつ着実な実施に向け取組を強化することとしております。
残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣西村康稔君登壇、拍手〕