岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 田島麻衣子議員の御質問にお答えいたします。
 原発の運転延長に関する議論についてお尋ねがありました。
 原発の運転期間の定めについては、令和二年に原子力規制委員会が意見を述べるべき事柄ではないとの見解を示したことを踏まえ、利用政策の観点から新たに措置を講ずることとしたものです。
 ロシアによるウクライナ侵略に伴い、歴史上初の世界エネルギー危機に直面する中、エネルギーの安定供給と脱炭素の両立が喫緊の課題との認識に基づき、再エネや原子力を含め、あらゆる選択肢を確保しておけるよう、関係省庁の審議会における百回以上の議論はもちろん、私が議長であるGX実行会議において、原子力政策の在り方を含め、五回にわたって丁寧な議論を行ってきました。
 規制委員会においても、高経年化した原発の安全規制について、昨年から今年にかけての四か月余りで九回にわたり様々な議論を重ねた上で、合議制の下で新たな制度案が決定されたと承知しており、政府としてはその決定を尊重いたします。その詳細については、科学的、技術的な議論が公開の形で進められていると承知をしています。
 いずれにせよ、独立性の高い原子力規制委員会が科学的、技術的見地から厳格に規制を行っていく大前提には変わりはなく、その上で、エネルギーの安定供給と脱炭素の両立をしっかりと得られるよう取り組んでまいります。
 法案の束ねについてお尋ねがありました。
 この法案は、二月に閣議決定したGX基本方針を踏まえ、安定供給とカーボンニュートラルの実現を両立する観点から、脱炭素電源の利用を促進するため、再エネの主力電源化や安全確保を大前提とした原子力の活用を進める措置を講ずるものです。
 こうした共通の目的の下で、条文上も相互に関連することから束ね法案として提出しているものであり、政策の統一性も条項の関連性もほとんど見られないとの御指摘は当たらないものと考えております。
 原発の運転期間延長についてお尋ねがありました。
 個別の事案に関する認可の在り方について、現時点で予断を持ってお答えすることは適当ではありませんが、例えば事業者の行為に対する不利益処分や行政指導が行われているなど、事業者自らの行為の結果として停止期間が生じたことが客観的に明らかな場合には、当該期間はカウント除外の対象には含めないことが適切であると考えております。
 まずは、制度の大枠で定める法律について国会で御審議いただき、それを踏まえて、法律の施行に向けた審査基準の策定等を進めていくことになります。その際には、有識者の議論やパブリックコメント等を通じて広く御意見をお伺いしてまいります。
 原発事故の教訓と原子力に対する国民の信頼についてお尋ねがありました。
 東京電力福島第一原子力発電所事故が起きた反省を踏まえ、いかなる場合もゼロリスクはないとの認識に立ち、世界で最も厳しい水準の新規制基準の策定などの措置を講じてきました。科学的、技術的な観点から原子力の安全性を確保していく上で、独立性の高い原子力規制委員会が厳格に規制を行っていく方針には今後とも全く変わりはありません。
 原子力の規制と利用の分離を徹底する観点から、資源エネルギー庁と原子力規制庁の間におけるやり取りについては、国民に疑念を抱かせることがないよう厳格に対応することが必要であると考えております。その上で、原子力規制制度の変更を伴う判断は公開の原子力規制委員会の場で議論の上決定されることとなっており、御指摘のあったやり取りで規制と利用の分離に問題が生じたとは考えておりません。
 事故の反省と教訓を踏まえて原子力政策に取り組んでいくことは大前提です。今般の法案の目的や内容について、国会において御審議いただくとともに、今後とも、国民の皆様の御理解が得られるよう、説明会や意見交換会など様々な手段を通じて政府の方針を分かりやすく説明してまいります。
 小泉元総理の御発言についてお尋ねがありました。
 元総理のメディアでの個々の発言について申し上げることは控えますが、ロシアによるウクライナ侵略に伴い、歴史上初の世界エネルギー危機とも言われる状況に直面している中、エネルギーについて、気候変動問題への対応と両立する形で将来にわたり安定供給する体制を構築していくことは最重要の国家課題となっています。
 このような状況を踏まえれば、政府として、国民生活の安定、良質な雇用を確保した上での経済成長、そして脱炭素への貢献などを同時に成り立たせるとの観点に立って、省エネや再エネ、原子力を含め、エネルギー政策においてあらゆる選択肢を確保しておくことが重要であると承知をしております。
 残余の質問については、関係大臣、政府特別補佐人から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣西村康稔君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-05-10

院: 参議院

会議名: 本会議