平木大作の発言 (本会議)

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○平木大作君 ただいま議題となりました脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案につきまして、会派を代表して質問いたします。
 先月、札幌で開催されたG7気候・エネルギー・環境大臣会合では、気候変動の加速化及び激甚化に対する強い懸念が共有されるとともに、パリ協定で示された、いわゆる一・五度目標達成のためにも、世界の温室効果ガス排出量について、二〇三五年までに一九年比で六〇%削減することの重要性が確認されました。
 今月十九日から始まるG7広島サミットは、気候変動を食い止め、脱炭素社会の実現に向けて、G7が世界をリードするとの確固たる決意を表明する場にしなくてはなりません。
 同時に、世界は、屈指の資源供給国であるロシアがウクライナに侵略をしたことを契機に、エネルギー安全保障の問題に直面しています。自国のことにとどまらず、グローバルサウスの国々に対しても、エネルギー市場の安定化に取り組むとともに、技術面や資金調達の在り方も含めた脱炭素化を進めていくための具体的な道筋を示し、転換を促すことが重要です。
 G7広島サミットでの脱炭素社会の実現とエネルギー安定供給に向けたリーダーシップについて、岸田総理に伺います。
 さきのG7札幌会合では、新たな目標として、世界で二〇三〇年までに洋上風力を百五十ギガワット、太陽光を一テラワット以上増加させることも成果文書に明記されました。浮体式洋上風力やペロブスカイト太陽電池など、日本が強みを持つ技術を生かし、世界に先駆けた社会実装のための好機と捉えて、技術開発の加速化を後押ししていただきたい。また、こうした脱炭素化の取組を日本経済の成長ドライバーとしていくためには、時宜を捉えた事業化とサプライチェーン、量産体制の構築が欠かせません。
 次世代技術の開発と成長産業化にどう取り組むのか、西村大臣の見解を伺います。
 本法案では、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大に向けて、送電網整備の支援強化がうたわれています。政府は広域で系統連系するためのマスタープランを示し、北海道と首都圏を結ぶ海底直流送電ケーブルなどの整備計画を進めていますが、これまで系統整備が進んでこなかった背景には、投資に必要な巨額の資金が挙げられます。
 現在、送電網整備に必要な金額として、概算で六兆から七兆円の金額が示されていますが、効率的な投資とする上でも、迅速に整備を進める観点からも、鉄道の在来線や高速道路網など既存インフラの活用が有効と考えます。
 今後の系統整備の加速化と効率化をどう進めていくのか、またその際、利用者負担はどの程度見込まれるのか、西村大臣にお伺いします。
 近年、FIT制度の下で急速に太陽光発電設備が導入されたことに伴い、地域住民とのトラブルが数多く見受けられるようになりました。観光資源である景観を乱すとの指摘や急傾斜地に設置された太陽光パネルが土砂崩れとともに崩落する危険性、また適切な管理がなされず倒壊したパネルが放置されたままになるなど様々な事例が報告をされていますが、事業者が説明会を開催しないケースや地域住民との対話に消極的な場合もあります。
 地域社会の理解を得ながら更なる再生可能エネルギー投資を促していくためにも、FIT制度適用における厳格なルール作りや、発電事業終了後の太陽光パネル廃棄プロセスも含めた適切な管理監督に取り組むべきと考えますが、西村大臣の答弁を求めます。
 今回、原子力基本法改正案には、かつて国と原子力事業者が安全神話に陥り、東京電力福島第一原子力発電所の事故を防止できなかったことの反省が明記されました。
 これは、第六次エネルギー基本計画の中で、福島復興はエネルギー政策を進める上での原点であるとした上で、被災された方々の心の痛みにしっかりと向き合い、寄り添い、最後まで福島の復興再生に全力で取り組むことは、これまで原子力を活用したエネルギー政策を進めてきた政府の責務である、この取組なくしては、今後のエネルギー政策に対する国民の信頼回復はなし得ないとした政府方針を踏まえたものであり、重要です。
 今後、原子力政策について国民との対話にどう取り組み、理解を得ていくのか。また、本法案に盛り込まれた諸施策は、可能な限り原発依存度を低減すると明記した第六次エネルギー基本計画の方針とそごはないのか。岸田総理の答弁を求めます。
 本法案では、原子力発電所の運転期間について、原則四十年、延長二十年の制限を堅持した上で、安全審査などに伴う停止期間を算入しないことが盛り込まれました。一方で、高経年化に係る安全規制については厳格化することとされていますが、こうした内容についての理解が進んでいません。従来の安全規制からどう変わるのかも含めて、分かりやすく説明を尽くしていくことが重要と考えますが、西村大臣にお伺いいたします。
 日本には、既にガラス固化体に換算して約二万六千本以上もの使用済核燃料があり、今後の原子力政策の方向性にかかわらず、高レベル放射性廃棄物の最終処分は必ず解決しなければならない問題です。処分場の選定については、北海道内の二つの自治体で文献調査が行われてきましたが、地元住民の理解が十分に得られていないこともあり、今後の見通しが立てられる状況にありません。
 国として、これまで原子力発電環境整備機構、NUMOに任せてきた体制を改め、今後は、国民の理解促進、関係自治体との協議なども含めて、国が前面に立って検討を進めていくべきと考えますが、岸田総理の見解をお伺いします。
 公明党はこれまで、総合エネルギー対策本部を中心に、エネルギーの安定供給とグリーントランスフォーメーションの実現に向けて精力的に議論し、政府に提言を行ってきました。日々の暮らしを守り、地球の未来を守るためのエネルギー転換には、確固たるリーダーシップとともに国民の理解が欠かせません。公明党はこれからも、再生可能エネルギーの主力電源化等を通じて、原発に依存しない社会の実現を目指すことをお誓いして、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121115254X02020230510_014

発言者: 平木大作

speaker_id: 14468

日付: 2023-05-10

院: 参議院

会議名: 本会議