岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 礒崎哲史議員の御質問にお答えいたします。
エネルギー危機についてお尋ねがありました。
ロシアによるウクライナ侵略に伴い、歴史上初の世界エネルギー危機に直面する中、エネルギーについて、気候変動問題への対応と両立する形で、将来にわたり安定供給する体制を構築していくことは最重要の国家課題となっています。
その上で、昨年三月、電力需給逼迫警報を発令することになった要因としては、電力自由化の下で供給力不足を回避するための事業環境整備、地域間の電力融通を円滑化するための系統整備、原子力発電所の再稼働などが十分に進んでいなかったこと、さらには地震などの自然災害の多発、想定を上回る気象状況による需要増加などがあると承知をしております。
本法案では、こうした反省も踏まえ、将来にわたりエネルギー安定供給を確保するために、再エネの拡大や原子力の持続的な活用を進める上で必要な措置を講ずることとしております。
原発の運転期間の科学的根拠についてお尋ねがありました。
今回の原発の運転期間に関する措置は、原発の利用をどのくらいの期間認めることとするかは原子力利用政策の判断にほかならず、原子力規制委員会が意見を述べるべき事柄ではないとする令和二年七月の原子力規制委員会の見解を踏まえて、利用の立場から政策判断を行ったものです。
一方で、御指摘の科学的、技術的な観点からは、利用政策の観点からの判断がどうであろうとも、高い独立性を有する原子力規制委員会が厳格な審査を行い、規制基準への適合性が確認できなければ運転は一切認められないという大前提は変わりはありません。
また、本法案では、高経年化した炉に対する安全規制に関して、独立した原子力規制委員会が、運転開始後三十年、またその後十年以内ごとに劣化予測等に関する詳細な記載を含めた計画策定を事業者に求めることで、従来よりも高い頻度で、より厳正に審査することとしております。
最終処分の責務についてお尋ねがありました。
半世紀以上にわたる原子力を利用し、使用済燃料が既に存在している以上、高レベル放射性廃棄物の最終処分は必ず解決しなければならない重要な課題です。
四月に閣議決定した特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針に沿って、政府一丸となって、かつ、政府の責任で、将来世代に負担を先送りしないよう、有望地点の拡大や、最終処分と共生する地域の将来に向けた施策の企画、実施などの取組を進めてまいります。
原子力技術の開発等についてお尋ねがありました。
本年二月に閣議決定したGX基本方針では、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発、建設に向けて、国内での研究開発や人材育成、サプライチェーンの維持強化に対する支援を拡充するとともに、同志国との連携を通じた研究開発の推進にも取り組むこととしております。
今後、次世代革新炉の研究開発に関する見通しをできるだけ早期に具体化していくため、専門家等の参画を得た議論を加速していくとともに、必要な支援策をしっかりと講じてまいります。
自動車のカーボンニュートラルについてお尋ねがありました。
自動車のカーボンニュートラルの実現に向けては、新車における対応だけでなく、保有車両全体からのCO2排出削減を進める必要があり、電気自動車やハイブリッド車などの電動車や合成燃料の活用など、多様な選択肢の追求が有効と認識をしております。こうした点について、さきの大臣会合において共通理解が得られたことは、大きな成果であったと考えております。
我が国としては、国際的に、こうした共通理解を更に広げ、各国と協調した取組を進めつつ、国内においても、あらゆる技術の選択肢を追求し、保有車両からの排出削減に向けた取組を着実に進めてまいります。
残余の質問については、関係大臣、政府特別補佐人から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣西村康稔君登壇、拍手〕