梅村みずほの発言 (本会議)

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○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。
 会派を代表し、ただいま議題となりました出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 日本維新の会は、マニフェストに外国籍住民との共生を掲げる政党として、差別、偏見を根絶し、日本人と外国人が共に安全、安心に暮らせる共生社会の実現を目指しております。
 一方で、日本国の治安を維持し国家国民の安全を確保する観点に立てば、ならぬことはならぬものとして、外国から入国された方々には法治国家日本の法令に従っていただかねばならないのは当然のこと。
 我が党は、二年前に最初の改正案が提案された際、その更なる改善と早期の成立を求め、与党に対して積極的に法案の修正協議を働きかけてまいりました。早期の法改正が実現しなかったことは誠に遺憾であり、法改正が先送りされていたこの二年間で新たな事件や被害が発生したことは痛恨の極みであります。日本の入管施設内でこれまでに失われた命や、今なお国内逃走中の送還忌避者の存在を思えば、いかにすればその生命が救われたのか、いかにすれば送還すべき者を適切に送還できるのか、あわせて、やむを得ぬ事情から命を懸けて祖国を逃れてきた受け入れるべき人々をどのように迎え入れていくのかを真正面から考え、適切な法改正をすることこそが我々立法府の責務であります。
 今般、衆議院において、我が党と自民党、公明党、国民民主党との修正協議が成立し、政府提出の改正案がより磨きが掛けられて参議院に送られてきたことは大きな進展と言えます。
 日本維新の会が積極的に加わった今回の修正点の一つは、難民調査官が、難民認定申請した外国人に対し、その心身の状況、国籍又は市民権の属する国において置かれていた環境などの状況に応じ、適切な配慮をすることを義務付けるというものです。
 この修正により、人権を尊重した上で、保護すべき人を確実に保護するという法改正の実効性が更に高まったと考えますが、法務大臣はいかがお考えでしょうか。御見解をお示しください。
 参議院法務委員会では、先日、ウィシュマ・サンダマリさんの収容時の映像をトータル十時間にわたって視聴いたしました。彼女が死に向かっていく様子を映像で追いながら、まだ生きることができる命であったと落涙を禁じ得ませんでした。適切な医療にアクセスできていれば、また収容がこれほど長期にわたらなければ、悲劇は起こることはなかったと考えます。
 ウィシュマさんが亡くなったのは二年前の三月です。今回の法律が三年前にあればウィシュマさんの命は救えたと考えますが、法務大臣はどうお考えになりますでしょうか。
 また、本法案には常勤医師の確保が盛り込まれていますが、なかなか常勤のドクターが見付からないケースや、欠員が出る場合も考えられます。オンライン診療を加速化させることも重要です。
 入管被収容者は、そもそもそのほとんどは保険診療対象外であり、いわゆる病名縛り問題も無関係であることから、近隣医療機関と提携し、輪番制の嘱託医として常時医療対応可能な仕組みをつくってはいかがでしょうか。法務大臣の御見解をお尋ねいたします。
 次に、入管被収容者に対する支援の在り方についてお尋ねします。
 医師の診療情報提供書や面会記録等を含めた資料とともにウィシュマさんの映像を総合的に見ていきますと、善かれと思った支援者の一言が、皮肉にもウィシュマさんに病気になれば仮釈放してもらえるという淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できません。自分が何とかしなければという正義感や善意からとはいえ、中には、一度も面識のない被収容外国人に次から次へとアクセスする支援者もいらっしゃいます。
 難民認定要件を満たしているのに不当に長期収容されているのではないか、弱い人を救いたいという支援者の必死の手助けや助言は、場合によっては、かえって、被収容者にとって見なければよかった夢、すがってはいけないわらになる可能性もあると考えますが、法務大臣はどのようにお考えでしょうか。
 また、監理措置制度については、監理人に対し罰則付きの報告義務を課せられており、人のために手間と時間を掛けてリスクを担える人材を果たして必要数確保できるかどうかが懸念されています。外国人への支援として、結果的に逃走や不法滞在の手助けをしてしまっているグループも存在し、適切な人材が監理人としての責任を果たさなくてはなりません。
 法務大臣は、これまでの不適切事例も踏まえ、どのような人物が監理人にふさわしいとお考えでしょうか。また、指定される監理人の規模は何人ほどを想定していますか。その監理人の規模で、どれほどの収容人数を減らすことができるのでしょうか。
 入官庁長官が監理人に情報提供、助言を行うとはされていますが、それだけで十分とは思えません。今後、監理人を増やしていくためにも、監理人の負担の軽減などの支援策が必要ではありませんか。以上、併せてお答えください。
 送還停止効の例外についてお伺いいたします。
 現行法では、何度でも無制限に難民申請を繰り返すことによる送還停止によって、重大な罪を犯して収監された者であってもテロリストであっても無制限に日本に滞在することができる仕組みとなっており、難民認定申請中に仮放免となり逃亡する事案が数多く発生、国内の治安維持に影を落としてきたことから、今回の法改正では、三年以上の実刑を日本で受けた者については、初めて難民申請する者であっても送還停止効の例外とすることとなります。
 三年以上の実刑とは、すなわち我が国において重大な罪を犯した者との認識から、郷に入って郷に従えぬ外国籍の方は速やかにお引き取りいただきたいというのは当然の国民感情でもあります。それゆえ、重大犯罪者やテロリストであっても与えられている送還前の面接の機会について、不要であるという意見もある一方で、送還前には可能な限り本人から事情を聞くべきだとする意見もあります。
 法務大臣に、重大犯罪者やテロリストに対しても面接の機会を確保している意味及び必要性についてお伺いいたします。
 また、本改正案では、三回目以降の申請であっても、難民等と認定すべき相当の理由がある資料を提出すれば送還を停止する旨の規定が設けられました。相当の理由がある資料とは具体的にどのようなものなのか、想定されている事例を示して御説明ください。また、既に母国を離れている外国人が新たな証拠となる資料を入手するのは困難を伴うと考えますが、その点についての配慮はあるのですか。お答えください。
 最後に、子供たちについて伺います。
 親が在留条件を満たさない中で、日本に暮らし、日本語を話し、日本の友達と学び、日本のコミュニティーで育まれた子供たちと、我々はどのように向き合うべきなのか。
 親の送還時、乳幼児は親とともに帰国するのは妥当とはいえ、日本在留の意思を自ら明確に持つことができる年齢の子供たちを日本で育むのか、親と一緒に出国させるべきか、個別の事案によって様々なケースが想定されますが、これは非常に難しい問題です。
 日本も一九九四年に批准した子どもの権利条約第九条には、子供には親と子が引き離されない権利についてうたっていますが、さりとて、子供がいればかわいそうだからと例外として親も在留を許可するわけにはいかず、本法案では、摘発された者等でも自発的に帰国する場合は、上陸拒否期間を現行法の五年から一年に短縮することとしております。
 両親は送還対象となり、子供は日本にとどまりたいという意思が明確な場合は、国としてどのようにその意思を尊重するべきでしょうか。法務大臣の御見解をお尋ねいたします。
 入管行政や難民認定は、外国人の生命と人権に関わる問題であり、我が国が国際社会で果たすべき責任を示す課題でもあります。
 一方で、二年前に廃案となり、今も賛否についてのシュプレヒコールが鳴りやまないこの入管法改正案の難しさとは、国の治安維持や人権が、本来いずれかに優劣を付けるべきものではなく、それぞれに尊いものでありながらも、この法案がそれらの尊さをバランスさせる上でどこに重心を置くのかという問題でもあり、かつナショナリズムかグローバリズムかという決して二者択一にはできない、国の在り方に関わる問題でもあるからではないでしょうか。
 我が国は、地政学的、歴史的、文化的にも独自の背景を持ちます。
 外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議の下に、有識者でも様々な議論がなされておりますが、法務大臣は、今、一体何が我が国における共生社会実現に向けての政策決定の要諦であるとお考えか。この問いを締めくくりとし、私の質問を終了いたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣齋藤健君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 梅村みずほ

speaker_id: 29540

日付: 2023-05-12

院: 参議院

会議名: 本会議