斉藤鉄夫の発言 (本会議)

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○国務大臣(斉藤鉄夫君) 青島健太議員の御質問にお答えします。
 まず、道路公団が分割・民営化された意義、各社の果たすべき役割についてお尋ねがありました。
 道路関係四公団の分割・民営化は、債務の早期の確実な返済を行うとともに、会社間の競争性を高め、コスト意識の向上や地域の実情に即したサービス提供の充実を図ることなどを目的に行われたものでございます。民営化した成果は着実に上がっていると認識しております。
 また、各社は、民間会社としての創意工夫を発揮しながら、社会的要請や地域の実情を踏まえ、高速道路の機能の維持や必要な進化、サービス向上などに取り組む役割があり、引き続きその役割を果たしていく必要があると考えております。
 次に、高速道路ネットワーク機能を発揮させるための取組についてお尋ねがありました。
 我が国の高速道路には、諸外国と比較して、車線数が少なく、都市間連絡速度が低いといった課題があり、ネットワークの機能が十分発揮されていない状況も見られます。このため、ミッシングリンクの解消とともに、暫定二車線区間の四車線化や渋滞解消のための付加車線設置など、機能強化を図っています。
 引き続き、今般の改正法案による制度の下、必要な更新事業を順次実施するとともに、高速道路ネットワークの機能強化を推進してまいります。
 次に、今後の高速道路料金制度の在り方についてお尋ねがありました。
 高速道路の料金については、建設、管理に要する総費用を料金の徴収期間内に料金収入で償う償還主義に基づいています。
 今般の改正法案は、更新、進化に必要な財源の確保のため、現下の社会情勢から料金水準の引上げは直ちに利用者の理解を得ることは困難であることも踏まえ、料金徴収期間を延長することとしたものです。
 国土交通省としては、幅広く議論を行い、財源を安定的に確保しながら、高速道路を利用しやすい料金となるよう検討してまいります。
 次に、財政投融資を活用した事業スキームによる中長期的な国民負担への影響についてお尋ねがありました。
 御指摘の事業スキームは、高速道路機構の債務をより低金利の財政投融資に置き換え、将来の金利負担を軽減することにより生じた財源の範囲内で暫定二車線区間の四車線化等の必要な事業を実施するものです。このため、事業の実施に伴い、新たに債務を増やすものではなく、国民負担の増加につながるものではありません。
 次に、限られた財源の中での予防保全に基づくインフラメンテナンスの取組についてお尋ねがありました。
 予防保全型のメンテナンスへの本格的な転換を図るため、新技術の活用などにより点検や修繕を効率化していくことは重要であると認識しております。このため、国土交通省では、平成三十年度に点検要領を改定し、ドローンなど新技術を活用した点検を可能にするとともに、新技術を集めた性能カタログを作成し、広くその普及に努力しております。
 また、修繕につきましても、新技術の活用事例を取りまとめ、自治体に周知しており、こうした取組を通じて、今後とも道路メンテナンスの効率化やコスト縮減が図られるよう努めてまいります。
 次に、高速道路の劣化を防ぐための過積載車両対策についてお尋ねがありました。
 特に重量が大きな特殊車両について、過積載車両が横行し道路の老朽化が加速することを防ぐため、国土交通省では、道路上に設置した自動重量計測装置を用いた取締りを行っております。また、荷主団体に対して法令遵守を徹底するよう依頼するなど、重量違反抑止に向けた取組を強化しております。
 さらに、車載型重量計の導入に向けた研究にも取り組んでいるところであり、これらの取組を通じて、引き続き過積載車両対策に取り組んでまいります。
 次に、必要な予算の確保に当たり、道路インフラの実情を広く共有することの重要性についてお尋ねがありました。
 国土交通省では、平成二十七年度より毎年、全国の橋梁などの点検結果や修繕の実施状況などを集計し、道路メンテナンス年報として公表してきました。また、昨年五月には、全国道路施設点検データベースを公開し、個々の道路施設の健全性などについて誰でもインターネット上で確認できるよう、見える化を図りました。
 必要な老朽化対策を持続的に進めていくためには国民や道路利用者の御理解が重要であり、引き続き老朽化の現状や対策状況などを分かりやすく示してまいります。
 次に、弾力的な料金設定の導入などによる高速道路の利用者の満足度を向上させる取組についてお尋ねがありました。
 高速道路の料金については、沿道環境の改善などの政策課題の解決のため、交通容量に余裕のある路線や時間帯の利用を促進する環境ロードプライシングや深夜割引などの料金割引を導入しています。有識者からは、将来的には、交通需要の偏りによる混雑の緩和を図るため、一定時間ごとに変動する機動的な料金の導入を目指すべきとの意見をいただいています。
 国土交通省としては、有識者や利用者の御意見も伺いながら、きめ細やかな料金施策を実施し、政策課題の解決にも貢献しつつ、高速道路が利用しやすくなるよう取り組んでまいります。
 次に、高速道路の休憩施設の空白解消に向けた取組についてお尋ねがありました。
 休憩施設の間隔が長い区間における休憩機会の提供のため、インターチェンジ近傍の道の駅への一時退出を可能とする社会実験を平成二十九年より実施しています。この実験においては、休憩機会の増加などが評価された一方、休憩以外の目的での一時退出が確認されており、引き続き運用の改善を図ってまいります。また、休憩施設の空白区間の解消に向け、本線脇の空いている土地を活用したミニパーキングの整備などについて、高速道路会社と連携して検討を進めてまいります。
 次に、駐車場予約システムの導入に向けた取組についてお尋ねがありました。
 高速道路会社においては、確実な休憩機会の確保のため、駐車場の満空情報の表示を拡充するとともに、平成三十一年より駐車場予約システムの社会実験を実施しております。この社会実験においては、特に駐車升が限定される特大車などにとって便利との意見をいただいている一方、予約が入らない時間には駐車升を有効に使用できないという課題も明らかになっています。
 引き続き、社会実験の実施状況や関係者の御意見も踏まえ、高速道路会社と連携し、駐車場予約の活用も含め、休憩に関する利便性向上に努めてまいります。
 次に、トラックの隊列自動走行についてお尋ねがありました。
 隊列自動走行は、令和三年に後続のトラックを無人にした実証実験を行いましたが、隊列内に他の車両が割り込んだ場合、後続のトラックが停止するという課題が残されています。この課題を解決するため、令和七年度頃の高速道路における単独走行での無人の自動運転トラックの実現を目指し、来年度には新東名高速道路において自動運転レーンを設定し、実証実験を行う予定です。
 自動運転トラックの実現に向け、引き続き関係機関と連携して取り組んでまいります。
 最後に、道路を含めた交通ネットワークのビジョンについてお尋ねがありました。
 道路などの交通ネットワークは、モビリティーとともに人、物の移動を支え、我が国の社会経済に重要な役割を果たすインフラです。現在、検討を進める新たな国土形成計画では、活力ある国土づくりに向け、質の高い交通などによるシームレスな拠点連結型国土の構築を掲げています。また、広域道路ネットワークの在り方については、国土幹線道路部会において議論を開始しました。
 こうした議論も踏まえ、これからのモビリティーの役割や道路を含めた交通ネットワークの在り方についてしっかりと検討を進めてまいります。
 以上でございます。(拍手)
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発言情報

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発言者: 斉藤鉄夫

speaker_id: 16806

日付: 2023-05-15

院: 参議院

会議名: 本会議