北村経夫の発言 (本会議)
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○北村経夫君 自由民主党の北村経夫です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました法律案について質問をいたします。
まず、陸上自衛隊ヘリコプターの事故により命を失われた隊員の方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、行方不明の隊員の皆様が一日も早く御家族の元に帰れますようお祈りいたしております。
国を守る仕事に昼夜の別はありません。最近も、情勢が悪化しているスーダンからの在留邦人退避がありました。危険な状況の中での関係者の御努力に敬意と感謝を申し上げます。
そして、平和を守る努力は、国際社会のリーダーたる我が国の重要な責務であります。
先週、G7広島サミットが開催されました。今ほど平和の重要性を人々が感じているときに、平和の聖地広島での開催は、世界に対するこれ以上ないメッセージであります。その我々の思いに共鳴し、ゼレンスキー大統領もわざわざはせ参じてくださいました。
岸田総理は、被爆の実相を各国のリーダーにその目で見てもらいたいという強い決意で臨まれましたが、決してアメリカのバイデン大統領に謝罪してくださいとはおっしゃいませんでした。過去を糧としながらも、我が国がいかに未来志向で平和を愛する国民であるかを各国に示すことができたと思います。そうした思いが伝わったからこそ、各国首脳も心を一つにし、ウクライナ侵略に対する厳しい批判と国際法違反行為を絶対に許さないという固い決意をロシアに示す共同声明となりました。北朝鮮による拉致問題に対しても、共同声明において、G7として即時解決を求める強い意志が示されました。
今後、グローバルサウスと呼ばれる国々の存在感は急速に大きくなっていくことでしょう。しかし、我々G7諸国には、これまで世界の平和と発展に寄与し続けてきた経験と知恵があります。
今回の広島サミットは、グローバルサウスの諸国に、やはり国際的課題に関してはG7にリードしてもらうべきだという強烈な印象を残したのではないかと感じております。それは、覇権争いとかいった低い次元の話ではなく、現実的な問題として、G7のリードが世界の安定につながると確信しているからであります。
そして、強調しておきたいのは、G7でアジアの国は日本だけということであります。
最近、世界有数の投資家ウォーレン・バフェット氏がTSMC株を売却しました。台湾有事は近いというのが彼の読みです。中国の脅威に直面している我が国は、G7の結束を何が何でも強化せねばなりません。
違法かつ不当な侵略行為に対するG7の結束は、ウクライナに対する安全保障上の支援にも表れています。支援を求めてきたときに、相手が真に欲しているものを支援できるようになることが、我が国のためにも必要であります。
それらを踏まえ、まず総理に、G7広島サミットで各国首脳と共有した、世界、とりわけアジア周辺を取り巻く安全保障環境への認識とそれへの対応についてお伺いし、その上で、そのような極めて厳しい状況の中でも我が国と国民を守り抜くための安全保障、防衛力の強化への覚悟についてお尋ねします。
防衛力整備計画に盛り込まれた事業に関して伺います。
昨年末策定された新たな国家安全保障戦略の下、五年間で緊急的に防衛力を抜本的に強化するため、四十三兆円の防衛力整備計画を実施することとなります。そして、この計画には、日本への侵攻そのものを抑止するためのスタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル防衛能力など、我が国の防衛上必要な機能、能力を強化するためには欠くことのできない事業ばかりが盛り込まれたものと受け止めています。
そこで、総理に、防衛力整備計画に盛り込まれた主要事業が必要不可欠な理由についてお尋ねいたします。
防衛力強化資金について伺います。
防衛力整備計画の円滑な実施のため、令和九年度においては、抜本的に強化された防衛力とそれを補完する取組を合わせてGDP二%の予算を確保することとされています。その財源を計画的かつ安定的に確保するために防衛力強化資金が設けられますが、その財源に充てられる税外収入として、外為特会等からの繰入れ、また、新型コロナ感染症基金の国庫返納や国有財産の売却収入が見込まれています。
ただし、この防衛力強化資金については、今後も繰入れに充てる財源の確保が必要であります。財務大臣は、どのように令和六年度以降の防衛力強化資金に繰り入れる財源を確保していくのでしょうか。決算剰余金の活用等についてはどのようにお考えでしょうか。これらについてお伺いいたします。
税制措置に関して伺います。
令和五年税制大綱では、防衛力の抜本的な強化に当たり、税制部分については、令和九年度に向けて複数年掛けて段階的に実施することとされており、令和九年度において一兆円強を確保します。
具体的には、法人税に税率四%から四・五%の新たな付加税を、所得税においては、当分の間、税率一%の新たな付加税を課すとともに復興特別所得税を一%引き下げること、たばこ税については一本当たり三円相当引き上げることを令和六年以降の適切な時期から講ずることとされています。
現在、新型コロナは五類となり、経済活動は戻りつつありますが、国際的な資源価格高騰による物価高が続く中、税制が経済成長の足を引っ張るようなことがあってはなりません。
税制改正の実施に当たっては、景気回復や賃金引上げが持続的なものとなるよう、しっかりと全国に行き渡ることが大切だと考えますが、この点について財務大臣の御所見をお伺いします。
国債の利用について伺います。
本年度から、護衛艦等は建設国債の対象となりました。海上保安庁の巡視船は建設国債の対象、しかし護衛艦等はその外であった昨年度を思えば、大きな変化であります。
そもそも、道路や橋の建設予算については、次世代にインフラを届けていくためという整理で建設国債が認められているとすれば、防衛装備品も次の世代に残る財産であり、変わりはありません。防衛力の強化により守り抜かれた暮らしや事業は、将来世代にも恩恵となります。
そこで、防衛財源についても、将来世代が受ける恩恵も考慮に入れて防衛費と国債をめぐる議論をすべきだという考えに対する総理の御所見をお伺いして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕