猪瀬直樹の発言 (本会議)

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○猪瀬直樹君 日本維新の会、猪瀬直樹です。
 会派を代表して、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律案、いわゆるマイナンバー法等の一部改正法案について、賛成の立場から討論いたします。
 二〇一六年一月に行政手続におけるマイナンバーの利用が始まって七年がたちました。当初、普及がなかなか進まなかったマイナンバーカードも、二〇二〇年十月に普及率が二〇%を超えた辺りから加速し、現在では国民の三分の二を上回りました。
 マイナンバーカード制度は、行政の効率化、国民の利便性の向上、公平公正な社会の実現のための社会基盤ですと政府は説明しているが、マイナンバー制度の普及率が一〇〇%とならなければ、様々な行政の効率化が進んで、そこから新たな財源を生み出すことは不可能となるはずです。日本維新の会は、今回の改正法案について、そのゴールに向けたプロセスとして重要な一歩だと考えています。
 本改正法案においては、マイナンバーカードと健康保険証を一体化し、保険証を廃止する方針が示され、あわせて、マイナンバーカードを持たない人などに向け、新たに資格確認書の発行が予定されています。このような代替措置は、一定期間の経過措置としてはやむを得ないと考えるが、一旦二重業務が恒常化してしまえば行政の効率化は遠のいてしまいます。将来的には経過措置を終わらせ、一本化を図っていくよう求めます。
 このマイナ保険証については、医療機関や高齢者施設の運営側、また障害の当事者からも、その申請手続や利用場面において様々な不安や不便を抱えているとの指摘がありました。また、一体化によってあたかも国民皆保険の制度自体が揺るがされるかのような誤解が今般の審議においても見受けられました。
 ただ、残念ながら、この導入メリット、例えば薬の処方履歴などに、健康や医療に関するデータをマイナポータルでいつでも確認でき、投薬の確認や重複を避けられることなどが国民に広く理解されているとは言い難い状況です。
 更なる普及促進を図るためには、これら現場の声に真摯に耳を傾け、多くの課題に対してきちんと解決策を考え、現場の実態に合わせた丁寧な導入を進めるとともに、その導入意義と国民のメリットについて一層の周知徹底を図っていかなければなりません。
 今回の審議のさなかには、マイナ保険証に他人の情報がひも付いてしまう事象が七千件以上も発生したことが明らかになりました。このようなシステムエラー、ヒューマンエラーなどの不手際は、制度全体への信頼を揺るがしかねません。徹底した原因究明と再発防止策を、国民から見て分かりやすく、納得できる形で行うことを強く求めます。
 また、本改正法案においては、年金受給者に対する公金受取口座登録の新たな方式として、いわゆるオプトアウト方式の導入が予定されています。これは、既に公金に近い性格である公的年金を受け取っている口座であり、受給者の利便性を考えても妥当なやり方と考えます。今後は高齢者だけでなく現役世代に対しても、国税の還付金や各種手当の受取口座を活用して同じ方式で公金受取口座の登録を進め、コロナ禍に匹敵するような事態がこの先生じた場合、今度こそ簡便で迅速な公的給付ができる体制を実現すべきと考えます。
 デジタル庁の発足は、言わばこの国の形を変えるための挑戦でした。これからも日本が先進国の一角を形成するなら、デジタル化は不可欠です。しかしながら、河野デジタル大臣は今般の審議において、日本維新の会が主張してきたマイナンバーカードの義務化には慎重姿勢を崩しませんでした。
 我々は今回の法改正を一歩前進と捉え、今後、制度設計時の目標であったはずの全ての銀行口座とのひも付けやカード発行の義務化を実現し、政府自らが掲げる行政の効率化、国民の利便性の向上、公平公正な社会の実現、その全てを達成するよう強く申し上げて、賛成討論といたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 猪瀬直樹

speaker_id: 12449

日付: 2023-06-02

院: 参議院

会議名: 本会議