高木真理の発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)

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○高木真理君 立憲民主・社民の高木真理です。
 当調査会におけるこれまでの議論の取りまとめに当たり、意見を述べさせていただきます。
 国民生活を取り巻く状況は、グローバル化、技術の進展などを背景に、目まぐるしく変わっています。流れの速い変化の中、対応が求められますが、かといって、目先の対応だけすればよいわけではなく、中長期の視点に立って政策を立てる必要があります。その意味においては、腰を据えた議論を行いやすい六年任期の参議院において、当調査会が時間軸もテーマの幅も広い提言を十二人の参考人の方々からいただき、党派、会派を超えて共有できたことは、大変有意義なことであったと感じています。
 裏を返せば、中長期的視点に欠ける政策展開で様々な問題が起きている昨今とも言えると思います。子供の貧困の問題、母子家庭の苦しみ、子供の自殺の増加、現下に必要な雇用のセーフティーネット、物価高騰下の消費状況、効果的な自立支援、人口減の中の地域経済の可能性、地域公共交通を確保する必要性、これらの社会課題にどう財政は対応すべきかという問題、実に多岐にわたる課題について端的な問題提起と示唆がありました。
 問題は多岐にわたっていますが、全てをまとめるとすれば、今、私たちは人口が継続的に減少していく社会にあって、これまで戦後築いてきた仕組みでは分配がうまくいかなくなっており、ひどくつらい生活を送る国民、今後の持続可能性が心配になる地方など、問題が解決できなくなっているということです。また、諸問題を解決するのに必要な財源は厳しく、本来の力を反映できれば可能な成長も思うに任せない現実があるということです。
 大正大学の小峰隆夫教授からは、平成経済の振り返りから得られた教訓に基づき、行き詰まりつつある異次元金融緩和を超えて、的外れにならない少子化対策をとの提案がありました。時代の変化に追い付かない民意がその時々の政策を決定するために、政策が後追いになり、傷が深くなるとの指摘にも大きな示唆が含まれていました。
 手遅れになりそうな途上にある人口減少の現実、これにしっかり目を向け、新しい目標設定から始める必要を強く感じます。
 さきのまち・ひと・しごと創生総合戦略で、自治体は計画を書かされ、それに基づき補助金をもらいましたが、国内で減っていく人口を横に取り合って、我が自治体は人口減の幅を減らして頑張りますといっても、相互にたかが知れています。むしろ、国全体も地域も、このぐらいは人口が減っていくという現実的な数字から出発し、膨らませてしまった借金の返済額も頭に入れつつ、実現可能な成長とそれに伴う税収を見込んで、持続可能な社会をつくるための中長期を見通した大きな議論をしなければならない時点に来ていると思います。
 また、先の見えない現状で様々なことで苦しむ国民が増えていますが、自分はこの先食べていけるのだろうか、子供を育てていけるのだろうか、子供自身もこの先もう駄目なのではないかと不安になる現状をまず止めなければなりません。
 その点において、東京都立大学の阿部彩先生が示された御提言を実行していく必要を強く感じました。○○の貧困といってかわいそう競争をするべきではなく、最低限保障すべき生活を明確にし、その内容に国民の合意を形成し、不安で萎縮する社会から信頼できるセーフティーネットの構築が必要ということです。
 さらに、今回各現場から御報告のあった課題については、人権の観点から、放置は許せない、られない状況に置かれているものが多々ありました。
 インクルーシブ社会の発想に立てていないことを国連に指摘された日本の障害者政策、懸命に働いても一日一食になる一人親の家庭、成長が妨げられるほど食べられない子供、コロナ禍で増加に転じてしまった自殺の問題などは、決して目をつぶらず、先送りせず対応しなければならないということを改めて強調して、意見表明を終わります。

発言情報

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発言者: 高木真理

speaker_id: 10242

日付: 2023-04-26

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済及び地方に関する調査会