屋良朝博の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
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○屋良委員 日米地位協定合意議事録の中には、日本側が求めればということが前提だと思いますけれども、アメリカ側がそれを許せばできることというふうなただし書もある。それは御存じだと思います。ずっと地域の県警と海保はそれを求めてきているんですよ。それをちゃんと外交交渉の上に上げていないのは、皆さん、この地位協定とこの合意議事録はいつできたか、一九六〇年ですよ。もう半世紀以上も、同じ条文を基に主権を放棄している。この間、事前レクで伺いましたけれども、これは一般的な国際法なので、外国の軍隊の財産には、差押えも何も、捜索もできないんだというふうな説明を伺いました。しかし、これは一般的じゃないですよ。
ちょっと時間も押しているんですけれども、私は昔、沖縄の、地元の新聞社で記者をしておりまして、地位協定を、いろんな国々に行って、現場で比較検証してまいりました。
イタリアでは、事故機を差し押さえるんですね。
一九九八年に、スキー場のスキー客を乗せたゴンドラが、ケーブルが切られて谷底に落ちちゃって、若者を含め二十人が即死したという事故があったんですね。このケーブルを切ったのはアメリカ軍のプラウラーという電子戦闘機で、機密性が物すごく高い飛行機なんですね。
この飛行機、翼を少し損傷しましたけれども、自力で飛行場に戻ってきた。待ち受けたのが、イタリアの軍警察ですよ。軍警察がまず、これは証拠物件だということで差し押さえた。当然、アメリカ軍はその周りを囲って、これはアメリカの国防省の財産である、だから引き渡しなさいというふうなせめぎ合いがあったけれども、イタリアの軍警察は頑としてそれを譲らなかった。
中まで調べているんですね、コックピットまで。コックピットの中を調べて分かったのは、パイロットがこの事故を起こす前後数分間のビデオ記録を消去していたという証拠隠滅が分かったんですよ。地域の検察はすぐさま基地を訪れて、パイロットをインタビューして、事情聴取して、地域の裁判所に、二十人の殺人罪と証拠隠滅罪で起訴しているんですね。起訴したんだけれども、地位協定によって第一次裁判権は放棄せざるを得なかった。
だけれども、当時のイタリアの外務大臣、これもインタビューしたんですけれども、すぐさま電話でオルブライト国務長官に電話して、あれは事故じゃないぞ、いかれた操縦士の殺人事件だ、うちが裁判権を行使するからなというふうに言ったと、私に直接証言していただきました。
これが主権を守るということじゃないですかね、大臣。相手の運用があるからということで、はっきり物を言わない。地域に格差が生まれているけれども、その現状、なぜそういう格差が生まれたのかも分からない。これをずっと、一九六〇年に締結した地位協定と合意議事録、合意議事録は国会承認を得ていません、それによってずっと拘束されて主権が奪われているという現状をそろそろ変えないといけない。
もう時間が過ぎてしまって大変申し訳ないですけれども、大臣、主権の回復は、これは、基地に賛成とか反対とか、そんなものじゃないと思いますよ。この合意議事録だけでも変えていく努力をしていただけないでしょうか。最後にこれを質問したいと思います。よろしくお願いします。