船田元の発言 (憲法審査会)
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○船田委員 私は、長く憲法調査会そして憲法審査会に加わってまいりましたが、この国会から久しぶりに幹事として加わることになりました。今後の議論の活性化と円満な運営に努めたいと思っております。
昨年来、国会開会中はほぼ毎週審査会が開かれ、これは望ましいことであります。これまでは自由討議が中心でございましたが、既に、緊急事態をめぐるテーマでは議員任期の延長を中心として議論が煮詰まってきておりまして、今後は他の一、二のテーマに絞って精力的に議論を集約していければいいなと思っております。
国会法におきましては、発議の際には、内容において関連する事項ごとに区分して個別に発議するものとする、このように規定をされております。つまり、一括の審議、一括の投票ではないということであります。複数のテーマを、それぞれに賛否を聞けるような仕組みとなっておりますので、せっかくの改正の手続でありますので、できれば複数のテーマにおいて発議をするということを念頭に入れたいと思っています。
そうした中、先週の幹事懇談会で、事務方から、国民投票法で設置が義務づけられております広報協議会の規程案が示され、その合意に向けまして一歩踏み出していることはうれしい限りであります。
一方で、憲法改正国民投票運動をめぐる諸問題は、与野党間でなお合意が得られておりません。私は、平成十九年の衆議院憲法調査特別委員会で国民投票法の成立に関わってまいりましたが、国民投票運動はできる限り自由にとの趣旨を盛り込み、規制は、例えば、特定公務員の運動禁止や、公務員や教育者の地位利用の禁止、さらには多数人買収の禁止など、最小限にとどめたつもりであります。したがって、放送CMなどの規制あるいは運動費用の上限規制には慎重であるべきというのが私の考えであります。
しかし、賛否の分量において不公平が生じたり、フェイクニュースなどで世論がねじ曲げられたりすることは避けなければならず、これをチェックする役割を広報協議会が担うことで対応すべきであると思っています。
例えば、テレビCM規制の議論はまだまとまっておりませんが、テレビ局自体が、その賛否の内容や分量、放送時間帯などにおいてバランスを取るためCM考査というのを行い、自主規制を行っていただく、この方向になっておりますので、これは評価に値するものと思います。その状況を広報協議会に定期的に報告をしていただくということも考えられます。
CMや意見広告の出し手やその寄附者に、一定金額以上のかかった費用総額を広報協議会に報告をさせるということ、これも考えられます。国民投票運動の主体にも同様に、運動費用の総額を事後的にあるいは中間的に報告をさせるということも重要な手段ではないかと思っています。このことを通じまして、公平性の確保、あるいは一定の歯止めは利くのではないかと思っております。
なお、外国人の寄附については、やはりこれは禁止をするという方向で各党間、合意が得られるのではないかと思っています。
ネットを使った広告や意見表明に直接規制を加えるということは現実的に困難であると思いますが、主なプラットフォーマーに対して、運動期間中の回数やかけられた広告費などについても広報協議会に報告をしてもらうことで、一定の歯止めは利くのではないかと思います。
フェイクニュースなどのファクトチェックにつきましては、広報協議会があらかじめフェイクニュースの典型例やガイドラインを内外に示したり、外部のファクトチェック機関と連携をする、こういったことも有効な手段であると思っています。
なお、これらのシステムを検討する際は、今年の十月の十四日に実施をされましたオーストラリアにおける憲法改正投票、テーマは先住民の人権擁護に関するものでありましたが、このオーストラリアの状況を参考にすることは極めて有意義である、このように思っております。適切な時期にそのヒアリングを行うか、あるいは事務局に調査をさせてみてはいかがかということを提案をしてみたいと思っています。
いずれにしましても、広報協議会には、国民投票運動あるいはそれに類する様々な広報活動の公正さを保つために、その役割の拡大や明確化が求められ、そのためにも国民投票法の改正ということを目指すべきだと私は考えております。
以上であります。