青柳仁士の発言 (憲法審査会)

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○青柳(仁)委員 日本維新の会の青柳仁士です。
 本日は、まず、十一月二十一日の当審査会幹事懇談会で提示された国民投票広報協議会の関係規程案の整備の在り方について、意見を述べさせていただきます。
 当審査会で議論のたたき台となるこの規程案の策定は、前国会、六月八日の当審査会で、我が党の小野議員が、夏休みの宿題として森会長にお願いしていたものです。起草に御尽力いただいた衆議院法制局及び憲法審査会事務局の皆様に深く感謝申し上げます。
 資料には、広報協議会の組織とその権限、そしてそれをサポートする事務局の全体像及び改正すべき関連法などが具体的に示されています。それらを子細に見ますと、広報協議会及び政党等の放送、新聞広告に関する事務における、放送事業者と新聞社の決定手続や、政党等による賛成意見、反対意見の放送、広告の枠組み、憲法改正案のインターネットによる広報や国民への説明会の開催、フェイク情報への対処の在り方など、早急に内容を詰めるべき課題があります。
 我が党の二度の住民投票の経験からいえば、とりわけメディアやインターネット上にあふれるフェイク情報への対応は重大な論点であると考えています。偽情報の発信、流布に歯止めをかけなければ、国民の投票行動に大きな影響を与え、公正な選挙の実現、すなわち民主主義の根幹が揺るがされかねないと思っております。
 国民投票となれば、国内だけの問題では済みません。来年一月に総統選を控える台湾では、中国発と見られるアカウントからの有害な偽情報が増加傾向にあると伝えられています。
 我が国の憲法改正の動きを阻止したい特定諸国による情報戦、認知戦への対策も不可欠であると考えます。政府は、昨年末に決定した国家安全保障戦略で、偽情報の拡散を含め、認知領域における情報戦への対応能力を強化すると打ち出しましたが、対応は始まったばかりです。
 前回の当審査会では有志の会の北神議員が指摘されたように、ドイツなど諸外国の例に倣い、国家としてファクトチェックによってフェイク情報を特定し、根本から絶つ、そういった体制を早急に備えることが肝要と思います。守りの主体は政府、立法府など公的機関が担うべきでしょうが、必要であれば民間事業者、機関の協力も仰ぐことも検討すべきと考えます。
 また、憲法改正案の国民に対する広報、つまり放送や新聞における広報や広告に関する規程については、公職選挙法で定められている内容に沿って確定することができると考えています。しかし、通常の国政選挙と憲法改正の国民投票で大きく異なる点が幾つかあり、この点に留意しつつ制度設計していく必要があると思います。
 憲法改正においては、複数の条項に関する改正案が発議されることが想定されます。例えば、政党等が行う放送、新聞での広告は、放送時間や掲載サイズ、回数などを、条項ごとに賛成側と反対側とで平等に割り当てていくことになると考えますが、そもそも当該憲法改正の国民投票において、全部で何項目の改正が提案されているのかなどが示され、さらに、それぞれの項目について各政党などの賛否がどうなっているのかについてマル・バツの一覧表で示すサマリーを設けるなど、国民にとって分かりやすく、混乱を防ぐ取組も非常に重要だと考えます。
 一方で、憲法改正自体に反対する一部の政党が広報協議会の規程案の合意形成を無為に遅らせる工作を行うようなことはあってはならないと考えております。衆参両院の憲法審査会幹事会と議院運営委員会における広報協議会の関係規程の決定プロセスについては、全会一致ではなく、審査会長、議運委員長の議事整理権に基づき、機が熟せば多数決という民主的な手続でなされるべきです。
 衆参両院がしっかりと足並みをそろえることも欠かせません。広報協議会の規程を決定し、国会職員法等関連法の改正を終えなければ、憲法改正の国会発議も国民投票もできません。当審査会においては、この規程を整備、確定する作業は、改正条文案の取りまとめと同時並行的に、遅滞なく進めていくべきです。
 自民党総裁である岸田総理が、二十二日の衆議院予算委員会で、我が党の三木議員の質問に対して、自身の総裁任期である来年九月末までに憲法改正を目指すと、目標年限、すなわち自民党としての本委員会での議論の締切りを明言されました。先ほど中谷幹事も、最大限努力するのは自民党員の責務であると明言されました。
 総理がこの国民への重い約束を果たすために、来年九月までに憲法改正の国民投票を行おうとすれば、国民投票の実施には国会発議後六十日から百八十日間必要であることを鑑みて、遅くとも来年の通常国会終盤までに発議しなければなりません。発議には相当な日数をかけて衆参両院で審議、採決が必要となることを想定すれば、今国会で憲法改正原案の取りまとめに入らなければならないはずです。
 ところが、今国会の衆議院憲法審査会は、会期延長がなく、また定例日の開催に限定すれば、本日を含めて残すところ二回のみです。岸田総理が示された決意とは裏腹に、憲法改正を党是に掲げる自民党からは一向に熱が伝わってきません。
 今国会は残すところ十三日というふうに一定考えられますが、予定どおり閉じたとしても、閉会中審査も行うべきではないでしょうか。
 ゴールに向けて、今国会そして来年の通常国会では、定例日にこだわらず、当審査会の開催日程をできる限り増やして討議を加速させるべきではないでしょうか。
 この二点について自民党の中谷筆頭幹事にお尋ねし、私の発言を終わります。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 青柳仁士

speaker_id: 9336

日付: 2023-11-30

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会