中谷元の発言 (憲法審査会)

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○中谷(元)委員 自由民主党の中谷元です。
 本日は、この臨時国会におきましての討議の締めくくりに当たりまして、これまでの議論の到達点を確認をするとともに、それを踏まえて、今後の議論の方向性について具体的な御提案をいたします。
 まず、これまでの議論の到達点につきましては、何といっても議論が大きく進んだのは、緊急事態条項、特に議員任期延長を始めとする緊急事態における国会機能維持についてであります。
 このテーマにつきましては、昨年以来二度論点整理が行われて、自民、公明、維新、国民、有志の五会派におきましては、ほとんどの論点について認識が一致しております。
 すなわち、第一に、議論の出発点として、参議院の緊急集会、これにつきましての一時的、限定的、暫定的な位置づけに照らして、長期の選挙困難事態において二院制国会の機能を維持する方策が必要であるということ、第二に、そのための方策として、まず議員任期延長が必須であるということ、第三に、そのほか、閉会禁止、解散禁止なども必要であるということにつきましては、完全に意見が一致をしております。そして、これらの国会機能維持等の要件、効果という制度設計の論点についても、ほぼ意見が一致をいたしております。
 他方、立憲民主党からは、これまで、選挙困難事態の可能性を認める発言がある一方で、あくまでも参議院の緊急集会で対応すべきとの意見も述べられてきました。しかも、権限が限定された緊急集会を想定しているのか、憲法改正をして権限が拡大された緊急集会を念頭に置いているのか、これは不明であります。
 先週の北側幹事の御発言にあったように、早急に党としての見解をまとめられ、まとまった形で選挙困難事態への対応策を発表していただきたいと思います。
 そして、その上で、お互いの見解を主張しつつも、合意形成に向けて、真摯で建設的な議論をしていければ、次のステージに入っていけるものと存じます。
 次に、自衛隊明記についてであります。
 この論点については、伝統的な九条二項削除論も含めて様々な意見が出されましたが、それらの最大公約数と言えるのは、何といっても自衛隊明記であります。この点につきましては、ほぼ合意が形成されていると言えます。条文化を見据えた場合、残る論点は、その記述の仕方といったテクニカルな点だけと言っても過言ではありません。
 会長におきましては、是非、事務方において早急に論点整理を行うようにお取り計らいをお願いを申し上げます。
 三番目のテーマといたしましては、デジタル時代の新しい人権について注目すべき提案がありました。
 このテーマが取り上げられることになった直接的なきっかけは、国民投票法におけるネット規制をめぐる議論でありましたが、しかし、先週の階幹事の御発言は、むしろ、国民投票法の問題とは切り離して、情報化時代の新しい人権として、自己情報コントロール権、情報アクセス権、情報環境権を議論しようというものだと理解をいたしました。
 まさしく憲法改正につながる現代的なテーマであり、他のテーマとは異なり、議論はまだこれからでありますけれども、私どもといたしましては、懐広く議論を受け止めてまいりたいと思います。
 四番目のテーマといたしましては、国民投票についても議論がなされました。
 まず、自民、公明、維新、有志の四会派提出で、既に趣旨説明済みの、いわゆる三項目案については、速やかに審議、採決すべきことを改めて求めておきたいと思います。
 その上で、従来からの大きなテーマとなってまいりました放送CM、またネット上の情報発信の在り方、特にフェイクニュース対策の在り方は重要な課題であります。
 先週、我が党の船田幹事からも、放送CMや運動資金の上限を法律で直接に規制することについては慎重であるべきこと、他方、国民投票運動の公平公正を確保するために、広告の出し手や寄附者の報告義務や、広報協議会にフェイクニュース対策に関して一定の役割を担わせることなど御提案がありましたが、一部は立憲民主党の御提案とも重なる部分もあると思います。
 これらは諸外国でも走りながら考えている難しい問題でありますが、お互いに譲り合いながら妥協点を模索していけば、必ず着地点は見出せるものと考えます。お互いに知恵を出し合って、議論を詰めてまいりましょう。
 この議論の過程で各党とも強調されたのが、広報協議会による広報活動の充実強化とその役割の拡大であります。
 幹事懇談会で示された、法制局、憲法審査会事務局共同の広報協議会に関する諸規程案とともに、その広報活動に関する規定の整備は喫緊の課題であります。
 先ほど述べたフェイクニュース対策や運動資金規制の在り方など、詰めるべき論点もほぼ見えてきつつありますので、一刻も早く論点整理のステージに入っていけるように、精力的に議論をしてまいりたいと思っております。
 以上、これまでの議論の到達点を確認してまいりましたが、ここから誰の目にも明らかになったことは、そろそろ次のステージに入っていく必要があるということであります。
 議員任期延長を始めとする緊急事態における国会機能の維持はもちろん、その他の論点でも、丁寧な論点整理を行うことによって幅広い会派の合意形成が可能な論点もあると思います。
 そこで、与党筆頭幹事として、この際、少し具体的な御提案をさせていただきたいと思います。
 まず、来年の常会に、議員任期延長や解散禁止などを含めた緊急事態における国会機能の維持の憲法改正について、具体的な条文の起草作業のための機関を設け、条文起草作業のステージに入るということを提案をいたします。
 本日は、この私の提案につきまして、賛成でも反対でも結構でありますので、是非、他の会派の皆さんから率直な御意見をお聞かせいただきたいと思います。
 また、立憲民主党の提起するデジタル時代の新しい人権、すなわち、自己情報コントロール権、情報アクセス権、情報環境権についても、九条、自衛隊明記等とともに協議をし、与党筆頭幹事として、それらの御意見を踏まえて、今後とも円満で丁寧な議論ができますように、環境整備に努めてまいる所存であります。
 以上、委員各位の引き続きの御指導、御協力をお願い申し上げまして、私の意見と決意の表明をさせていただきました。
 どうもありがとうございました。

発言情報

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発言者: 中谷元

speaker_id: 2715

日付: 2023-12-07

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会