北神圭朗の発言 (憲法審査会)
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○北神委員 有志の会の北神圭朗です。
まず、議員の任期延長については、一昨年前から議論が重ねられ、今年の通常国会の時点で、少なくとも五会派の間ではほぼ共通の認識が得られています。有志の会としては、維新の会、国民民主党とともに、既に条文案も提案しています。このように、議論自体はかなり煮詰まっているように思います。
こうした中、昨日、岸田総理が、四項目の改正案を踏まえ、党派を超えて連携できる項目に絞り込むよう指示をしたと発言されています。四項目と言いますけれども、現時点で党派を超えて連携できる項目は、やはり議員任期の延長が筆頭に来るというふうに思います。また、同じ報道で、これは岸田総理の言葉ですが、総裁として、目の前の任期中に改正を実現したいとの思いにいささかの変化もないと明言しています。
本日も、中谷筆頭幹事と三木委員の間で、議員任期の延長とは何ぞやと、極めて重大な問題について深遠なる論争が展開されましたけれども、目の前ということは、恐らく来年九月が期限ということになると思います。時間が限られています。その観点からも、論点をいたずらに分散させずに、一つの項目に絞って条文案をまとめるしかないというふうに思います。もっと言えば、我々の共同案をたたき台にするのが最も迅速な方法だというふうに思われます。
たたくといえば、立憲民主党さんの一部からまた緊急集会の話が、たたいたと思ったら再び頭をもたげるモグラのように顔をのぞかせています。
緊急集会は、もう何度も申し上げているように、長期にわたり選挙が実施できないような事態を想定していません。国会の二院制の例外であるがゆえに、開会の期間の面でも審議の対象の面でも制約があります。期間を延ばせば延ばすほど、憲法が求める両院同時活動の原則の例外状態を長引かせることになります。短期で活用することは可能ですが、七十日を超えるような選挙困難事態にはとても対応できないと思います。
立憲民主党の泉代表が今年の憲法記念日に示された談話には、「憲法論議においても、立憲主義や民主的統制の確立、権力の肥大化の抑止、人権規定の整備など、真に国民が必要とする憲法課題について論じております。」とあります。議員任期の延長は、緊急時における国会機能の維持により、まさに立憲主義や民主的統制の確立、権力の抑止に貢献するのではないでしょうか。
先週、立憲民主党の奥野委員より、選挙困難事態について党の方で意見を取りまとめるとの発言がありましたので、早急に具体案をお示しいただきたいと思います。
次に、国民投票法については、私から、国民投票法第十四条に規定される国民投票広報協議会の事務に偽情報対策を追加するとともに、規程案等にも関連内容を盛り込むことによって官民両輪で偽情報対策に臨める手当てをすること、また、国民投票広報協議会の事務局体制を充実させた上で、政府や民間団体と連携してファクトチェックを行える仕組みを構築することを提案しました。さらに、プラットフォーム事業者などに対し、削除通知やアクセス遮断を命じる制度を導入することも検討に値すると述べました。
このうち、国民投票広報協議会が自らファクトチェックを行うことについては、前回、複数の委員より同趣旨の発言がありました。
私は、以前より、諸外国ではこの偽情報対策に政府が取り組んでいることを指摘しました。すなわち、ドイツ内務省の連邦選挙管理委員会が選挙全般に関するファクトチェックの権限を有していること、カナダでは選挙妨害を阻止するための政府タスクフォースが設置され、政府機関自ら偽情報の監視結果を公表していることも述べました。
また、前回、船田幹事より言及のあったオーストラリアでも、選挙の完全性を保証するためのタスクフォースが、選挙委員会、内務省、インテリジェンスコミュニティーとの連携で設置されていて、選挙における外国勢力によるサイバー攻撃や干渉行為を監視し、選挙委員会への助言を行っていることも明らかになりました。
この点、立憲民主党さんとも、これまでの発言を拝聴している限り、お互い歩み寄る余地が十分あると思います。そういう意味では、本件も本審査会で具体案をまとめられる可能性が高いでしょう。ただし、この議論を人質に取って本体の議論を遅らせることは避けるべきだと思います。先ほどあった中谷筆頭幹事の前向きの提案も踏まえ、定例日にこだわらず、作業部会を設けて同時並行的に審議を進めればよいだけの話です。
なお、私は、これまで発言しているとおり、偽情報対策と同じ趣旨から、外国人の資金提供についても規制をすべきだと考えています。
ただ、実務面では、議員や政党という限定した者に対する規制とは異なり、一般人への資金提供の情報把握はなかなか難しい。この点、参考となるのは、米国の外国代理人登録法とオーストラリアの外国影響力透明化法です。これらの法律は、外国政府及び関連団体等の外国に依頼されて政治的な活動を請け負った者に対し登録を義務づけています。こうして外国関係者の活動の透明性を高めることにより、政治及び選挙への外国からの影響を防ぐことが可能となります。
こうした海外の法律などを引き続き調査検討しつつ、早急に国民投票法改正案や国民投票広報協議会等の規程案の具体化を進めていくことを求めます。
本日の中谷筆頭幹事の発言もこれあり、今、憲法審査会はやっと成果を出せる機運が若干高まっているように思います。仕事をする憲法審査会の一員として、共に微力を尽くす決意を申し上げて、私の意見とします。
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