梅谷守の発言 (文部科学委員会)
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○梅谷委員 立憲民主党・無所属の梅谷守です。
会派を代表し、国立大学法人法の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論をいたします。
冒頭、先週の法案趣旨説明において議事の強行が行われたことに強く遺憾の意を表します。教育を扱う文部科学委員会において、合意を得ない議事の進行は、子供たちに、いざとなれば反対派は切り捨てればよいという考え方を示すことになりかねないと申し上げます。
本法案には、現場から、大学の在り方が根本から崩されかねないと強く懸念が示されています。運用によっては政府の統治が強まり、大学の自治や学問の自由が脅かされかねない、民主主義国家として重大な問題をはらんでいる、それがこの法案です。
にもかかわらず、参考人質疑では、参考人の方四人そろって、法案の内容を知ったのは最近との答弁がありました。大学の関係者に対してすら周知をされておらず、現場の声を全く聞いていないと言わざるを得ません。
また、最も重大な問題をはらむ運営方針会議の設置に関しては、大学ファンドからの支援を受ける国際卓越研究大学に限定した議論であったはずが、突然、特定国立大学法人全般に広げられました。大学ガバナンスに係る課題にもかかわらず、中教審での議論はなく、大学関係者にとっても私たちにとっても寝耳に水の不意打ちであって、立法事実も検討の経緯も明らかになっておりません。
運営方針委員に文部科学大臣の承認を必要とすることは、日本学術会議会員の任命拒否問題と同様、学問の自由に対する政権による不当な介入の懸念がつきまといます。文部科学大臣による承認という手続は、内閣総理大臣の任命という学術会議以上に介入を容易にしかねません。質疑では、学術会議任命拒否の理由について、人事のことでお答えできないという答弁が繰り返されました。このような理由が明らかでない介入が大学に対し行われることを、強く懸念せざるを得ません。
審議時間も問題です。これだけ重大な課題のある法案は、しっかりと時間をかけて、丁寧かつ慎重な審議を積み重ねるべきです。ところが、平成二十六年の改正審議では十一時間十五分の質問時間が確保されたのに対し、今回の野党時間はたったの五時間だけ。重要な懸念はいまだ解消されておらず、審議時間は全く不十分だと言わざるを得ません。
本法案は、内容が生煮えであるだけでなく、ガバナンス改革の名をかりて大学の自治を壊し、研究、教育を萎縮せしめかねない危険をもはらんでいます。審議を尽くさず本法案をこのまま成立させることは、我が国における学問の自由の歴史に、学術会議の任命拒否問題と並ぶ汚点を残すものです。多くの国民もそう思うのではないでしょうか。
委員長、質疑終局を撤回し、質疑を再開されることを強く望むとともに、大学の自治を脅かし、民主主義の土台をきしませる本法案に強く反対し、私の討論といたします。(拍手)